HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第522話≪「成長力底上げ戦略」の基本構想でのフリーターの能力証明⇒「ジョブ・カード制度」とは≫

2008年03月07日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、政府の格差対策の基礎となる「成長力底上げ戦略」の基本構想が昨年の2月に発表されましたね。

 その「成長力底上げ戦略」の骨子とは、
 1:基本的な姿勢
 ・働く人全体の所得・生活水準を引き上げつつ「格差の固定化」を防止
 ・「結果平等」を目指す格差是正策とは異なり「機会」を最大限拡大
 2:戦略の基本構想
 【人材能力戦略】
 ・年長フリーターなど希望者に職業訓練実績を記載した「ジョブ・カード」を交付。
 ・職業訓練プログラムに参加した企業に助成金支給
 【就労支援戦略】
 ・生活保護世帯などの就職率引き上げの数値目標を明記した「福祉から雇用へ」推進5か年計画を策定
 ・障害者らが働く施設の「工賃倍増5か年計画」を推進
 【中小企業底上げ戦略】
 ・下請け取引の適正化、経営改善などの「生産性向上プロジェクト」を推進し、賃金を底上げ
 【戦略の推進体制】
 ・官民からなる「円卓会議」を国、地方レベルでそれぞれ設置
 ・雇用・福祉・産業政策の連携を図る関係閣僚会議を設置
 ・2007年度は先行的な取り組みを行い、08年度に本格実施


 この中から、フリーターの能力証明としての「ジョブ・カード制度」を時事用語として取り上げてみましょう。

 詳細は、厚生労働省の≪「ジョブ・カード」のご案内≫をクリックしてお読みください。

 フリーターの就職活動の援助として、公的機関が職業訓練の受講歴などを記載した証明書を発行する「ジョブ・カード制度」を創設します。

 「ジョブ・カード制度」とは、フリーターをはじめとする職業能力形成の機会に恵まれない人たちに加え、キャリアアップを志す社会人や新卒者などに対し、企業の現場や教育機関などにおける実践的な職業訓練の場を提供するとともに、「ジョブ・カード」資料を通じて、求職活動や、その後の安定的雇用、キャリア形成を支援するための制度です。

             

 「ジョブ・カード制度」が生まれた経緯は、少子化の影響を受けて年々労働力人口が減少し、日本がこの先も持続的な成長を続けていくためには、労働生産性の向上が重要な課題です。

 一度正社員になる機会を逸してしまうと、その後のキャリア形成に大きなハンディを負う傾向があり、意欲や潜在能力の高い人たちが非正規労働者にとどまらざるを得ない状況も問題となっています。
 その他フリーター、子育てが終了した女性、母子家庭の母親など、経済的自立を目指して職業能力を向上させたいと願っても、なかなか能力形成の機会に恵まれず、思うように安定した職に就けなかったり、スキルアップできなかったりする人たちが数多くいます。

 このような状況の中、最初に記載したように政府は2007年2月より、格差の是正を狙う「成長力底上げ戦略」を推し進めています。

 この「成長力底上げ戦略」の重要な柱の一つが「人材能力戦略」であり、職業能力形成に参加でき、自らの能力を十分に発揮できる社会です。

 即ち、あらゆる人にチャンスがあり、努力した人、汗を流した人がきちんと報われる社会です。

 これを実現するためには「職業能力形成システム」の構築が不可欠であるとして、通称「ジョブ・カード制度」と呼ばれるシステムが誕生することになったのです。

 2008年度からの本格的導入が決定した「ジョブ・カード制度」には、企業の現場における実習と座学を組み合わせた「職業能力形成プログラム」と、大学や専門学校などのノウハウを活かして開発される「実践型教育プログラム」の2種類があります。

 現在は、就職や転職活動で実務経験や資格・スキルをアピールするなら「履歴書・職務経歴書」などですね。就職活動の「常識」に政府が考えた「ジョブ・カード制度」が新ツールとして大きなアピール材料となるでしょう。

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