卵管がんとハロハロ日記

団塊の世代の主婦の気まぐれブログです。
夫婦揃って大病したあと のんびり暮らしています。

しーちゃんの備忘録より ( 1 )

2013-03-22 20:10:53 | 脳梗塞リハビリ病棟レポートと相方の文章


相方のしーちゃんが脳梗塞で倒れたのは2年前の2011年4月
わたしが 卵巣がんだと言われる3ヶ月前でした。

畳みかけられるように起きた互いの一大事に当時は翻弄されるまま
しばらくしてからも 次々に起こる日々の生活や身体の難題に向き合うのに精一杯で
考えることもあまりしませんでした。

とくにわたしの治療が始まってからは
最低限 せめて互いの治療生活の邪魔をしないよう過ごそうとしました。
多分 本能的に。。
これ以上の共倒れをとにかくしたくなかった。
自分自身の心身をまずなんとか立て直していく。。それが先決でした。
自然に なんというか動物的に省エネな毎日を粛々と過ごしました。

二人でピンピン 当たり前と思って過ごしていた日々は
夢のような遠くの国の出来事みたいになってしまって
ふとした時に なんでこんな大変なことになっちゃったんだと嘆きました。

わたしは腎ろうを付けた体でしーちゃんの車椅子を押している、
命は助かっても あの頃 想像する近い未来はそんな風景でした。

二人であそこ迄なったのも想像外でしたが
実は今のここまでの回復は当時は想像出来ないことでした。


今週末、しーちゃんは 脳卒中の患者会で皆さんの前で体験談を話すそうです。
いつの間にかそんな日がやってきました。
脳卒中の後遺症で言葉が出ない方もいらっしゃる中 本当にありがたいことです。





しーちゃんの脳梗塞のことを書こうと思うのですが
わたしの文章より 彼が折々自分の携帯に入れている治療の備忘録があって
たまにわたしにも送ってくるのです。
せっかくなのでそれをこれから時々抜粋しようと思います。

そうそう 家族でわたしのブログを見ているのは Mちゃんと娘だけです。
おのこらは 知っているけど 見たくないようで。。そりゃそうですよね。
わたしもその方がこころやすらか。。^ ^
抜粋は承諾済みであります。

長くなります。興味のない方はどうかスルーして下さい。


ベランダのビオラとバコパ





「 リハビリ生活 」

麻痺をすることは本人には訳が分からない状態に突然直面することです。
手を伸ばして物はつかめない、歩こうとしても転びそうになる。
飲食しても口からボロボロこぼしてしまうし、言葉ははっきり話せなくなる。
普通に出来ていたことが普通に出来ない、自分が自分でなくなってしまった気がします。

自分としての全体性を取り戻そうと リハビリを始める訳ですが
この道が健常な自分に繋がっているのか、自分では判らないままでリハビリを始めることになります。
疑いながら 教えられるままの訓練を続けるのは相当なストレスです。

自分の努力に自信を持つには 知識と理性を通じて納得するか
体感して納得するか、他人の実例を知って納得する必要があります。
いずれの方法であれ納得することが訓練を続ける励みになります。
学んだ知識と身体の具合を引き比べながら 納得が始まります。
納得はやる気に繋がります。
納得しない自主トレは続きません。
疲れや痺れや浮腫みや痛みなどがあって出来にくい場合も多いのですから。

リハビリの先生と知識と理解を共有することが必要です。
理解と納得が努力を生み出します。
体感したことは忘れないものですが 体感しなくても
きっとこの方法は正しいに違いないと理性で納得したら努力は出来るのです。
そしてリハビリの成果もあがるのです。





リハビリ病院以上に頼りにしているキネシオ接骨院には週に二回通っています。
このところ 干渉低周波で手指の機能回復を狙っています。
痛みがある時は痛みを取り去り、筋力強化の必要な時はテーピングを使い
凝りや張りが強い時は緊張を弛める。
私にとっては 欠かせないリハビリパートナーです。
ここに頻繁に通えるのは障害者割引で自己負担が一割だからです。
一回に千円以上の支払いをしたことがありません。

障害者になって 日本のセーフティネットはしっかり張られていると実感できました。
問題や課題もまだ多くありますが 補償される幸いはありがたいです。
それでも 労災の認定は却下されました。
障害者年金の移行は審査中です。

本当に望みたいのは すべての障害が消え去って、すべての補償がなくなってゆくことです。。
それでもその日が来るまでは 社会補償制度は大きな助けです。
自力更正と救済支援のバランスは人間社会の常時続く課題ですね。





暖かくなって 楽になりました。
麻痺のせいも 年のせいもありますけど 寒かった。
穴倉でじっとしていました。
4月5月が麻痺からの回復の奇跡を起こす季節です。










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2 コメント

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Unknown (donchiママ)
2013-03-23 20:10:10
お二人とも時をほぼ同じくして大きな病気をなさるなんて、本当につらく心細い日々だったことでしょうね。
でもお互いがちゃんと心身ともに支えあって回復されて、そこにはご夫婦間の深い愛情を感じます。
支えてくれる人がいる、生きていることを心から喜んでくれる人がいる、これほど力になることはあるでしょうか。
リハビリがどんなにつらいか、私などには計り知れません。
でもそんな日々も、はーちゃんとまた普通のしあわせな日々を取り戻すためと思って努力なさって来たのでしょうね。
ほぼあきらめてはいますが(笑)、やはり私も結婚したいなあと久しぶりに思ってしまいました^^
これからもお二人仲良く、ハッピーに過ごしてくださいね。
donchiママさんへ (はーちゃん)
2013-03-24 21:21:24
あらら、どんちママさんをしんみりさせてしまったかしら。。
そうですね、もう40年も一緒にいると あらためて夫婦愛?て思いますけど。。(汗)
支えたい気持ちはあっても 身体がそう出来ないと云うジレンマでしたね。
返ってお互い諦めて 自立しようとしたような気がします。
もう 是非過去形で語りたい事々です。
リハビリは諦めたらそれで終わりだ、っていってます。

結婚もいい時とそうでない時と 。。ですね。
でも こんな夫婦でもなんとかやっておりますし。
どんちさん 大吉もでたことだし。。ですよぉ!

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