ぐるぐる・ぶらぶら

歌舞伎と映画と美術と読書の感想

【展覧会】フランス印象派の陶磁器

2014-05-25 23:34:00 | アート・文化

フランス印象派の陶磁器 1866-1886 ?ジャポニスムの成熟?
パナソニック 汐留ミュージアム
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/14/140405/

入り口すぐの展示「<ルオー>シリーズ」。
ユーモアの要素として北斎漫画などからモチーフを取り込んでいる。
"カジュアル"というキーワード。

皿の上、縁がなく左右対称でもない、図柄の置き方は、当時としては
大変斬新だったという。

伝統・定型の逆を行く(けれん的)、中流階級の台頭、量産技術の発達。
当時の値段は分からないけれど、普及型の日用品よりもちょい高め、
超高級伝統品よりも安価、な、小じゃれた流行の品、といったところ?

<パリの花>のテーブルセッティングでは、卓上に自然が入り込んでいる。
描かれた植物には、折れたり枯れたりした葉も。野趣。
ボタニカルアートに近い印象。混ざったのかな。

「もろ日本」の要素は徐々に薄れ、一方でシャプレによるバルボティーヌ
という技術が完成されると、絵付けは「陶器の"柄"」なのではなく
「陶器をカンバスとした絵画」になっていく。
絵のように描かれているけれど、陶器上に色彩とタッチを表現するのは、
絵を描くのとは異なる技術である。

「彫文青山秋景図大皿」「彫文秋景図大皿」には度肝を抜かれた。
ゴーギャンなどの一派があの色彩表現を完成させる20年前だそう。
陶器は絵画に、絵画は陶器に、相互に影響が。

一対の「抽象文耳付花瓶」は、森の緑を切り取ったよう。
大きな「薔薇図花瓶」は、ことさらぬめった光を釉薬で生み出していて、
表面のゆるい凹凸と相まって、水面のようである。モネの池。

「天使花飾付花瓶」「女性花飾付花瓶」は陶器の地が、海や土の表現の
ようで味わい深いが、当時は"未完成"とみなされて評価されなかったとか。

後半の幾つかの作品、陶器でありながら日本の漆器そのものを再現。
先日観た「明治工芸の粋」では日本の作品が輸出向けアレンジという
プロセスを通じて西洋的になっていたが、こちらは西洋陶器が日本の美を
表現。同時代に東西で起こっていた異なるアプローチの交点を見る。

(2014.5.25)


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気になる本 2014/05/19-25

2014-05-21 21:07:50 | 気になる本

2014/05/23-24

サルなりに思い出す事など 神経科学者がヒヒと暮らした奇天烈な日々
  /ロバート・M.サポルスキー /3,672円/みすず書房
  ストレスの科学を研究すべく、東アフリカの国へ赴いた科学者を待っていたのは…。
  観察対象のヒヒや著者たちが繰り広げるスラップスティックな日常。20年以上に
  わたる観察記とアフリカ体験記をより合わせたノンフィクション。

異形再生 付『絶滅動物図録』/エリック・ハズペス/3,456円/原書房
  19世紀、天下の奇書「絶滅動物図録」を遺して消息を絶ったスペンサー・ブラック
  博士。名声と絶望、その数奇な人生と奇獣との接点をたどる、ゴシック風味に満ちた書。
  「絶滅動物図録」も収録。【「TRC MARC」の商品解説】

協力と罰の生物学 (岩波科学ライブラリー226)/大槻久/1,296円/岩波書店
  生きものたちのうるわしき「協力」のからくりと、その裏に見え隠れする「罰」の
  世界をいきいきと描く。【「TRC MARC」の商品解説】

植物アロマサイエンスの最前線 植物はなぜ香りを発するのか/有村源一郎/2,700円/フレグランスジャーナル社

ものとくらしの植物誌 東南アジア大陸部から/落合 雪野/4,644円/臨川書店
  衣食住のありようから信仰に至るまで、人々の生活や文化に深く根をはる植物たち。
  近代化が進む東南アジア大陸部において、植物と人との関係はどのような変容を
  遂げてきたのか。17名の研究者たちが多様な民族のくらしに迫る。

生き物が見る私たち/中村 桂子/1,944円/青土社
  ウロウロする遺伝子、地球史を語るオサムシ。生き物の不思議を初歩の初歩から
  尋ねてみたら、次つぎ飛び出す意外な事実や不思議な現象。読み出したら止まらない
  面白科学問答。『青春と読書』連載の対談に番外篇を加え単行本化。

図説花と庭園の文化史事典/ガブリエル・ターギット/3,780円/八坂書房
  古代エジプトの睡蓮、イギリスのカーネーション…。古代から20世紀半ばまでの花と
  庭園を巡る人々のエピソードを、植物学の稀覯本やボタニカル・アート、絵画などの
  図版と共に綴る西洋植物文化史。詳細な訳注付き。【「TRC MARC」の商品解説】

植物図譜の歴史 ボタニカル・アート:芸術と科学の出会い 新版/ウィルフリッド・ブラント/5,184円/八坂書房
  古代壁画、中世の本草書、近・現代の花譜や植物学書などに見られる植物画の発展の
  歴史を、芸術と科学の接点において捉え論じる。歴史的に重要で芸術性の高いボタニ
  カル・アート200点余、植物画の基本技法も掲載。【「TRC MARC」の商品解説】

菊地信義の装幀/菊地 信義/9,720円/集英社
  ここに、本がある 世紀をまたぎ出版文化を牽引しつづける菊地信義のブックデザイン集。
  1997年から現在までの仕事から約1400点を厳選し、「形体」「文字」「図像」
  からなる三部構成で提示する。【「TRC MARC」の商品解説】

災害時に役に立つ物や心のデザイン 100人のデザイナーがつくる もしもの時のデザイン/JPDA展覧会委員会/2,101円/六耀社
  2014年に開催された「もしもの時のデザイン」展の作品集。ほんの些細な
  “もしも”から命にかかわる“もしも”まで、災害時のさまざまな“もしもの時”を
  解決するデザインを、100人のデザイナーが提案する。【「TRC MARC」の商品解説】

「もの」はどのようにつくられているのか?/Chris Loftori/3,240円/オライリー・ジャパン

セレクション・竹内敏晴の「からだと思想」 4 「じか」の思想/竹内 敏晴/3,564円/藤原書店
  おのれの「からだ」を唯一無二の拠点に、一人の存在者として、日本の戦後社会の硬直を
  しなやかに弾劾し続けた、比類なき不退転の定点観測者の足跡をたどる旅、遂に完結! 
  「からだ」を超える「ことば」を求めて――
  「ことばが劈かれる」という自らの体験から「からだ」と不可分な「ことば」のありよう
  を鮮烈に示した著者が、最晩年まで追い求めた「他者」と「自分」の存在の原初に迫る
  問い、「じか」とは何か。寄稿=内田樹【商品解説】

野垂れ死にの覚悟/曽野 綾子/1,134円/ベストセラーズ

アベノミクスを越えて/苫米地 英人/1,404円/サイゾー

協同組合未来への選択/中川 雄一郎/2,376円/日本経済評論社

宗教とグローバル市民社会 ロバート・ベラーとの対話/ロバート・N.ベラー/3,024円/岩波書店

チームが機能するとはどういうことか 「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ/エイミー・C.エドモンドソン/2,376円/英治出版

2014/05/22

SFマガジン700 国内篇/大森 望/1,210円/早川書房(ハヤカワ文庫SF)
SFマガジン700 海外篇/山岸真/1,145円/早川書房(ハヤカワ文庫SF)

原始仏典 2第6巻 相応部経典 第6巻/中村 元/10,260円/春秋社

リスクの人類学 不確実な世界を生きる/東 賢太朗/4,320円/世界思想社

Chef実践入門 コードによるインフラ構成の自動化/吉羽 龍太郎/2,992円/技術評論社 (WEB+DB PRESS plus) 

APIデザインの極意Java/NetBeansアーキテクト探究ノート/Jaroslav Tulach/3,456円/インプレスジャパン

2014/05/21

トランスナショナリズム/スティーブン・バートベック/2,808円/日本評論社
  トランスナショナリズムとは、移住者が祖国の人々と社会的・文化的・経済的・
  政治的なつながりを維持すること。トランスナショナリズムの発生、意味や多様性に
  ついて概観する。【「TRC MARC」の商品解説】

チャイナハッカーズ/ウラジミール/1,620円/扶桑社
  20年近く中国のハッカーたちと交流を深めてきた著者が、「中国ハッカー」の全容と
  歴史を解説。愛国反日ハッカーグループ「中国鷹派聯盟」元リーダーへのインタビュー、
  政府系サイバー部隊の実態や活動内容なども収録。【「TRC MARC」の商品解説】

忘れられた演劇 (近代日本演劇の記憶と文化)/神山 彰/4,860円/森話社
  今日では忘れ去られた演劇の記憶とは-。明治期からモダニズムの時代を経て戦後の
  女剣劇まで、小芝居、女芝居、節劇、剣劇、宗教劇、連鎖劇など、これまであまり
  論じられなかったさまざまな演劇領域と役者をたどる。【「TRC MARC」の商品解説】

瞽女うた (岩波新書)/ジェラルド・グローマー/886円/岩波書店
  三味線伴奏の唄で旅回りをした盲目の女芸人、瞽女。その芸と生業から、「歌を聴く」
  文化の形を考える。【「TRC MARC」の商品解説】

インフォグラフィックで見る138億年の歴史 宇宙の始まりから現代世界まで/ヴァレンチナ・デフィリッポ/2,916円/創元社
  人類の進化、都市の誕生、戦争や革命の歴史、世界の人口、富のバランス、男女間の
  格差、環境破壊の現状…。現在に至るまでに起きた様々な出来事を90点余の美しい
  インフォグラフィックを使って視覚化した、かつてない歴史書。

図説世界を変えた50の心理学/ジェレミー・スタンルーム/2,160円/原書房
  ジェームズ、チョムスキー、フロイト、ユング…。世界の偉大な心理学者50人を
  一同に紹介。彼らのすぐれた思想と重要な発見をコンパクトにまとめ、わかりやすく
  解説する。【「TRC MARC」の商品解説】

「筋肉」よりも「骨」を使え! (ディスカヴァー携書)/甲野 善紀/1,080円/ディスカヴァー・トゥエンティワン

メカニズムデザインと意思決定のフロンティア/坂井 豊貴/3,024円/慶應義塾大学出版会
グローヴメカニズムからコア選択オークション、最適シグナル、空港到着枠の再編成マッチングまで。近年、急速な進化を遂げる社会科学技術としてのメカニズムデザインについて、意思決定理論とともに解説する。【「TRC MARC」の商品解説】

とんぼさま/仁志 耕一郎/1,620円/幻冬舎

2014/05/20

「塩」の世界史 歴史を動かした小さな粒 上
「塩」の世界史 歴史を動かした小さな粒 下
  /マーク・カーランスキー/1,080円/中央公論新社(中公文庫)
  【ジェームズ・バード賞】人類は何千年もの間、塩を渇望し、戦い、買いだめし、
  課税し、探し求めてきた。悪名高き塩税「ガベル」、ガンディー塩の行進、製塩業の
  衰退と伝統的職人芸の復活などについて綴る。壮大かつ詳細な塩の世界史。

災害の物語学/中 良子/3,780円/世界思想社
  災害の記憶を語り継ぎ、歴史に残す。その記録の営みに文学がいかに関わっていくか。
  自然災害から、環境破壊、疫病、超常現象まで、アメリカ的想像力の結晶である
  災害表象の諸相を解明する。【「TRC MARC」の商品解説】

鳥と卵と巣の大図鑑 世界655種/吉村 卓三/27,000円/ブックマン社


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【展覧会】描かれたチャイナドレス

2014-05-18 21:32:36 | アート・文化

描かれたチャイナドレス─藤島武二から梅原龍三郎まで
ブリヂストン美術館
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/exhibitions/
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チャイナドレスというテーマ、1910~1940年代に盛んに描かれたのだそう。

中国服女性像を連作した小林萬吾。「なぜかは分からない」(解説)。
「支那服が描きたい、支那服が描きたい」と言っていたという小出楢重。
1920年代の画家たち、なにゆえそれほどチャイナドレスを描きたがったのか。

この辺りで描かれているチャイナ服は、特徴であるスタンドカラーは共通だが、
袖はふっくらと開いていて丈は五分か七分、袖口と裾を異なる布の切り替えで
彩る。ボディはAラインに近いゆったりとした形。

日本的な洋画、を模索していたのかな。
刺繍や色・文様の美しさは、着物だって出せる。
着物じゃだめだったのかしらん、と思ったけど、たぶん着物では重いのだ。
着物は、襟も帯も、布を重ねる衣服。喉が見えるV字の襟。
袂や帯があって洋装ほどには身体の特徴を表に出さない。ポーズも限られそう。
では、洋装は?
うーん、リアルに鹿鳴館を見て「やだやだ」と思っていたのかも。

日本が大陸に侵出していった時代でもある。
日本人が、洋装でもなく、和装でもなく、日本というか亜細亜を表現するために
纏わせる見知らぬ服、それがチャイナドレスだったのか。

1930~1940年代だと、同じくチャイナドレスをテーマにしていても、1920年代
よりも自然、「着せた」という感じが薄くなっている気がする。

恩地孝四郎の「白堊(蘇州所見)」に惹かれた。
西日と思しき陽が照る蓮池か蓮根畑に1艘の船。
明るい色調、のどけからまし、しかし物悲しい。
戦況報告から逃れて描いた一作なのだろうか。

藤島武二の「台湾の女」だったか、1930年代、唯一正面を向く女性像。
強い瞳。説明にあった「エキゾチック」という単語。
確かにこれはとてもとてもエキゾチックだ。
で、私はこの絵の中のどの符号にエキゾチックを検知したのか?とふと考えて
まじまじと見てしまった。「くっきり」かな?
背景状況として「不完全なコミュニケーション」「片思い」ていうのがありそう。

(2014.5.18)


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【文楽】5月文楽公演 国立劇場 2014年5月

2014-05-17 23:10:15 | 文楽

国立劇場 5月文楽公演 竹本住太夫引退公演
---

私が文楽を見始めたのは住太夫さんが倒れられた後だったので、長らくの
文楽ファンほどの感慨はないだろうと思いつつ「恋女房染分手綱」の幕が開きました。
果たして。
いつの間にか、住太夫さんが演じているかどうかは意識の外に。
没入したのです。
太夫と三味線と人形遣いの、舞台上に何かぎっしりと詰まったような充実と、
快い緊張に、舞台から注意が逸れる瞬間が全くありませんでした。
八蔵の母の母らしさを味わい、八蔵と悪党との成り行きを楽しみ・・・

住太夫さんが見台を動かし、床本を捧げ持ち、ああ、そうだったのだ、
もう見れないのかと思った瞬間、涙が出て、自分でも驚きました。

文楽の素晴らしさを、心の裡にくっきりと刻印された公演でした。
ありがとうございました。

---
「増補忠臣蔵」
  津駒太夫、桃井若狭之助の機微。
  蓑二郎、三千歳姫の所作の細やかさ。左遣いの帯の扱い。

「恋女房染分手綱」
  文字久太夫の演じ分け見事。
  坂の下の、始太夫の八平次、雷鳴のよう。存在感。

「卅三間堂棟由来」
  悲しい話ではあるが、昼夜通しで観た中では一番癒し系。優しい空気。
  
「女殺油地獄」
  呂勢太夫&清冶、咲太夫&燕三、ドラマティック。

「鳴響安宅新関」
  床側で見てたので、三味線が8人並んだ図が壮観でした。演奏も壮観。

 
(2014.5.17)


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気になる本 2014/05/12-18

2014-05-14 21:33:50 | 気になる本

2014/05/17

元素の不思議 世界を読み解く小さな鍵/マット・トウィード/1,296円/創元社(アルケミスト双書)
  すべての物質を構成する基となっている元素。古代の錬金術から、いろいろな周期表、
  有機化学、遷移金属、放射能、変わり者の粒子まで、イラストを交えて解説する。元素
  周期表、電子軌道の例なども掲載。【「TRC MARC」の商品解説】

ファストファッション クローゼットの中の憂鬱/エリザベス・L.クライン/2,376円/春秋社
  格安ファッションのスピード生産・大量流通の裏には何があるのか。わたしたちの
  果てしない物欲が生みだす、いびつな実態とは。驚くべき消費社会の最前線に身一つ
  で迫ったルポルタージュ。【「TRC MARC」の商品解説】

寺社の装飾彫刻 中国・四国・九州・沖縄編 鳥取・島根・岡山・広島・山口・徳島・香川・
愛媛・高知・福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄
  /若林 純/4,104円/日貿出版社

2014/05/15

排泄物と文明 フンコロガシから有機農業、香水の発明、パンデミックまで
  /デイビッド・ウォルトナー=テーブズ/2,376円/築地書館
    昆虫の糞から、ヒト、ゾウのウンコまで、あらゆる排泄物を知り尽くした獣医・疫学者
    である著者が、古代ローマの糞尿用下水道から、糞尿起源の伝染病、現代のトイレ事情
    まで、芳しい文明史と自然誌を描く。【「TRC MARC」の商品解説】

江戸の食文化 和食の発展とその背景/原田 信男/2,160円/小学館
    1日3食の生活習慣、高級料亭から屋台まで豊富な外食産業、旅行先で楽しむ名物料理
    など、現代日本人の食生活の基礎が形づくられた江戸時代。四季を大切にし、土地に
    根ざした食材と調理法を工夫してきた江戸の食文化を紐解く。〔「江戸の料理と食生活」
    (2004年刊)の改題,再編集〕【「TRC MARC」の商品解説】

豆腐百珍百番勝負 (コミックエッセイの森)/花福こざる/1,190円/イースト・プレス

2014/05/14

行者魂/山田 龍真/1,620円/ルネッサンス・アイ
    貪るまい、瞋るまい、惜しむまい-。求菩提山を死に場所と定め、生涯現役の行を貫く
    大行満・山田龍真が、13年にわたる壮絶な荒行の日々を綴る。【「TRC MARC」の商品解説】

カメラが撮らえた幕末・明治・大正の美女 (ビジュアル選書)/津田 紀代/1,728円/KADOKAWA
    幕末期の志士を支えた女性たち、鹿鳴館に舞った社交界の華、艶やかな名妓・花魁たち、
    大正期の最先端ファッション…。近代日本を生きた女性たちの軌跡を鮮やかな古写真で
    振り返る。掲載資料249点。【「TRC MARC」の商品解説】

広告ビジネス次の10年 データを制するものがビジネスを制す/横山 隆治/1,944円
  /翔泳社(MarkeZine SELECTION)
    いま日本の広告代理店にとって、何がリスクで何がチャンスなのか。次世代型人材に
    必要なスキル、IT・コンサル系の参入加速と今後の業界シェア予想などを解説し、
    広告ビジネス再構築のヒントを示す。【「TRC MARC」の商品解説】

2014/05/13

更紗/吉岡 幸雄/2,052円/紫紅社

大江戸捕物帳 「町奉行」「与力」「同心」「岡っ引き」「手先」「下っ引」「自身番」について
意外と知らない「江戸犯罪」のすべて 八百八町事件簿 (EIWA MOOK)
/802円/英和出版社

2014/05/12

未来のイノベーターはどう育つのか 子供の可能性を伸ばすもの・つぶすもの
  /トニー・ワグナー/2,052円/英治出版
    好奇心とチャレンジ精神に満ち、自分の頭で考え、枠にとらわれず、新しいものを
    創り出す?。あらゆる分野でますます求められるイノベーション能力の謎に、起業家
    等への取材をもとに迫る、親とビジネスパーソンのための教育書。

メディアの苦悩 28人の証言/長澤 秀行/886円/光文社(光文社新書)


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【映画】そこのみにて光輝く

2014-05-11 19:42:58 | 映画

いい作品だった。
若手3人の、暗澹たる現実や痛みのなか、滲み出すみずみずしさ。
人肌の温度感と清涼感。ベテランが脇をカッチリ固める。

千夏(池脇千鶴)と拓児(菅田将暉)の姉弟は、泥にあっても
芯が透き通ったよう。ひねていない。自己決定の靭さがある。

達夫(綾野剛)は旅人のよう。これはロードムービーなのかもしれない。

観るのも辛い場面もあるし、生々しい生、人というけものを感じる場面もある。
千夏に引っ張られて涙した場面もある。

無垢とか菩薩とか、色々な単語が頭に浮かんだ。

(2014.5.11)


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【展覧会】超絶技巧!明治工芸の粋

2014-05-10 19:39:25 | アート・文化

超絶技巧!明治工芸の粋 -村田コレクション一挙公開-
三井記念美術館
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

美しい。楽しい。精緻。ためいきの連続。
図録や書籍でも見ることはできても、七宝や金工のあの実寸の、制約された
表面積にえがき込まれた美しい意匠は、現物を見てこそ深く感銘を受ける。

七宝や金工のモチーフは江戸を継承している。
新たに開発された技術(手わざ)と合わさって、美を発している。

有線七宝の微細さ、無線七宝のぼかし・にじみ的妙技。

刺繍絵画、滝に見ほれた後に展示室に移動しようとして、入り口際の
右手の2作を、一瞬見落としそうになった。
画材で描かれた絵画だと思ったのである。
虫食いで殆ど残っていないという。他の工芸品よりも儚さを感じる。

江戸の工芸家は明治になって需要を、置物や輸出品に求めたという。
アールヌーボーや写実など、西洋の表現の影響も入れつつ、
高価な日用品に用いられていた技術が、芸術領域に遷移していく。

そういった変化の初期の作は、「超絶技巧」ながら、きっと手にして、
あるいは身に付けて、日々愛でる持ち主がいたであろうことを想像させる。
「自在」などは、高価な玩具の側面が伺われる。
印籠や鍔に施された様々な技巧の意匠、美しくて、遊び心がある。洒脱。
写実にせよ、緻密にせよ、含意にせよ、「どうだ、驚いたか」と言う
作者の声が聞こえてきそう。

しかし時を経て、触れずに距離を置いて鑑賞するもの、に変わって行った
様子も何となく察せられて、私たちは美術館の展示品としてしか観ることが
できないのも、少々さびしいことだな、などと過ぎし時代をうらやましく
思ったりした。

安藤緑山の野菜は、ちょうど中間に位置する印象。
日用品でなく鑑賞するものではある。高度な技術で、竹の子の皮の張りと
破れなど、写実を徹底しつつもどこか楽しませ驚かせようとする気配を感じる。

緑山に限らず、日常的な野菜や虫を写実の対象としている作品は、
鑑賞品としての芸術に意趣返しをしているような…。

ともあれ、とてつもなく上質。眼に、心に、ご馳走。

(2014.5.10)


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気になる本 2014/05/07-11

2014-05-09 23:56:05 | 気になる本

2014/05/10

図説西洋護符大全 魔法・呪術・迷信の博物誌/L.クリス=レッテンベック/7,344円/八坂書房
    かたちに封じ込められた、不思議な力の源?。鉱物、植物、動物由来の品々から、
    魔術や宗教起源の図形や記号、人々のしぐさまで、西洋古来の〈護符=お守り〉
    850点を、文化的背景とともに紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】

2014/05/09

森ではたらく! 27人の27の仕事/古川 大輔/1,944円/学芸出版社
    森を伐る人、森を挽く人、森を香らせる人、森で育てる人…。限りなく多彩で
    クリエイティブ、痛快でひたむきな、森ではたらく27人が、等身大の想いを綴る。
    写真も豊富に掲載。【「TRC MARC」の商品解説】

表皮と核/ニコラ・アブラハム/4,536円/松籟社
    精神分析の脱構築、あるいは脱構築の精神分析ともいうべきニコラ・アブラハムと
    マリア・トロークの著作の日本語訳。フロイトの精神分析理論の制約を解除し、
    限りない豊饒さをもたらした名著。【「TRC MARC」の商品解説】

レジリエント・マネジメント/平田 透/2,700円/ナカニシヤ出版
    激変する環境に対応していくために重要なこと、それはレジリエンス。自らを変革
    していくしなやかさを追求した経営である。日本企業9社が転機となる局面や経営
    テーマに対しどのような対応をしてきたのか、そのプロセスを描く。【「TRC MARC」の商品解説】

2014/05/08

皮膚 文学史・身体イメージ・境界のディスクール/クラウディア・ベンティーン/5,184円/法政大学

出版局
    自己の〈境界〉皮膚をめぐる観念史。さまざまな学問分野と方法論を縦横無尽に
    動員し、言語資料だけでなく模型・図版資料などを駆使して、17世紀から現代に
    いたる皮膚観のパノラマを展開する。猟奇的な図版あり。【「TRC MARC」の商品解説】

暴力の日本史 (ちくま文庫)/南條 範夫/821円/筑摩書房
    古代から近世まで、上からの暴力は常に残忍酷薄な様相をもって人々を苦しめてきた。
    それに対する庶民の暴力はいかに興り、いかに敗れ、そしていかに時代を動かして
    きたか…。小説家・南條範夫が鮮やかに描く。【「TRC MARC」の商品解説】


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【読書】第五の権力

2014-05-08 21:51:00 | 読書記録

たぶん世界の状態はこういった方向に遷移するのだろうな、と思う。
一方で、そんなに単純に進むものだろうか、とも思う。
進んで欲しくないとも言える。

ここに描かれる究極的な世界観が成立する背景には、徹底的な機会平等が
必要。誰もが監視されるのと同時に、自らの真実を論証できる機会を持ち、
それが完全に保証されることが必要になる。

それって、国際競争を勝ち抜いた戦勝国の、優位にある市民の中でしか
成立しないんじゃないの?
弱者は煽りを食らうんじゃないの?あるいは世界観の枠外に居続けるか。

徹底的な情報のオープン性が求められる状況下で、フツウの人間は
正気を保てるのだろうかとも思う。
対人コミュニケーションのインターフェースを使い分けないって、
想像できない。(ほんとうの聖人みたいな人には可能かもしれない)。

あるいは、ヒトは、意図せずして自分の記憶を改竄するものだし。
記録と記憶に齟齬が出たときにどうするんだろう。
記憶を以って安心や幸福を保っているときに、相反する記録(客観的
真実)を持ち出して、それは違うって、言うの?常に?

生物として、認知機能が異なる次元に進化するっていう前提なのかな。

「Do not evil」て言ってる会社のトップだから、本気で世界全体が
そういう形で幸福になると信じて歩んでいるのかも知れない。

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第五の権力
エリック・シュミット/ジャレッド・コーエン 著
ダイヤモンド社
http://www.diamond.co.jp/book/9784478017883.html

(2014.5.8)


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【読書】スエロは洞窟で暮らすことにした

2014-05-07 21:20:00 | 読書記録

熟練の監督による映画作品を観たよう。

スエロを語る著者の視点、様々なインタビュー相手の視点、スエロを中心
にしたシーンを語る神(第三者)の視点。
スエロの幼少時、少年期、大学時代、放浪期、現在。
スエロ自身の迷い、主張、達観。
シーンと視点と時間が、入れ替わり、行き来し、関わった様々な人が
現れて語る中で、スエロという人物の物語が立ち上がってくる。

出版元のHPにあるように、これはある人物の
「何も持たない生き方を選ぶことで自由と心の平安を得るまでの軌跡」
であるが、彼がこれまでに身を置いた様々な環境・状況、知識・思索は、
私たちにこの世界のことを考えさせずには置かない。

貨幣、食、固定観念的な信教や思想、社会の背骨のようなそれらは、
却って人を本質から遠ざけているのではないか?と。
それなしに生きられない(と信じている)者に、スエロの物語は穏やかに
反論するのだ。

----
スエロは洞窟で暮らすことにした
サンディーン,マーク 著
吉田 奈緒子 訳
紀伊国屋書店
http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784314011136

(2014.5.7)


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【歌舞伎】團菊祭五月大歌舞伎 夜の部 2014年5月

2014-05-06 23:27:59 | 歌舞伎

歌舞伎座
團菊祭五月大歌舞伎
十二世市川團十郎一年祭
夜の部(3階上手前方)

昼よりも更に子世代が前面に出た夜の部。
矢の根と春興鏡獅子、後見の大切さを改めて感じる。

一、矢の根

矢の根を観るのは2回目で、型にはぜんぜん詳しくないのですが、
松緑さんの曽我五郎、きれいにつくっていたと思います。
丁寧な形、品のいいやんちゃさ。

田之助さんの曽我十郎のそっけなさ面白い。
橘太郎さんの馬士畑右衛門の弾む感じが舞台を立体的にしてました。

二、極付幡随長兵衛

「公平法問諍」で海老蔵さん長兵衛が客席から登場、やんや。
ここの一幕、幡随院長兵衛自身が役者っぽく見えてしまい、むむー。
しかし、
水野の使者が来た後の、別れの場面あたりからが俄然良くって、
湯殿の最期に至るまで、意気地に命を賭ける侠客/町奴の、
色気と愚かさ(いい意味)が味わいあり。

唐犬権兵衛・松緑さんの男気な思いやりがじんじん来る。
極楽十三・亀三郎さんの向こう見ずを滲ます親分思い。

菊五郎さんの水野十郎左衛門の底の知れなさ、
彦三郎さんの近藤登之助がにじませる迷い、
さすが。

三、春興鏡獅子

弥生は美しくやわらかく、とぎれのない所作の連ね。
淡い華やぎとほんのりした色香。
獅子は若獅子。パワーもうひとつでありつつ、美しかったです。

梅之助さんが存在感。

(2014.5.6)


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【展覧会】バルテュス展

2014-05-05 18:27:20 | アート・文化

バルテュス展
東京都美術館
特設サイト http://balthus2014.jp/

入り口のパネルにある生没「1908-2001年」、20世紀丸ごと生きた人なんだな、
と思いながら観覧に入る。

第1章、冒頭の11歳での絵本作品「MITSOU(ミツ)」に驚愕。
初期作品の幾つかの宗教画。古典に親しんだ様子を窺い知る。

第2章、少女と猫。
後年の発言に少女を題材にするのは「無垢だから」とあるが、幾つかの作品を
観て連想したのは、ヘンリー・ダーガー。
表現力は勿論異なるものの、少女への偏愛、屈折した感情・思い入れを感じたり。
初個展についての解説で「困窮していた」ので「センセーショナルに」とある
ことからすると、狙ってそうしたのかもしれないです。
自ら「職人」と言ってるし。
とすれば、観る者を惹く要素、清廉と淫靡の混在とか、構図の微妙な不安定さ、
人物の表情が醸す不穏な感じ、反して生命力を発するまっすぐな脛。計算なのか。

人物たちの妙に小さい足。
「おやつの時間」、パンに食い込んで途中で止まっているナイフや、落ちそうな
果実、画面右から半身だけ覗かせる人物。
不安定で不穏で、目が離せなくなる。
あるいは「眠る少女」の、画面の手前(観る側)にせり出して落ちそうな構図。
素描段階では普通に横たわる人物が、完成作品では違う様相を見せる。

ヘタウマ?いえいえ、レストランの壁画用の「地中海の猫」「伊勢海老」を
観たら、用途の意図を汲んだ表現をビシッと決めてます。
技術、なんですね。

そして、中心となる人物が発する光。
前半生の作品では、外光を受けて輝くというより、内側から出ている印象あり。

第3章の冒頭で紹介されている言葉はとても興味深い。
光をどう捉えて描くか、そのマティエール、輪郭を描く筆遣い、光を描くための
構図を考えることは既に抽象化のプロセスである、と。(※意訳しています)。

「樹のある大きな風景」はそれはそれはみごとな、"見たことのある"日没直前の
光の光景。この景色を知らなくても、こういう光の情景は、知っている。
風景画ではなく、表現の構成=マティエールと描線と色と構図に置き換えられて
普遍化しているのでしょう。

第4章は後半生。
日本との交流とその影響。
好奇心が旺盛で、描く方法の探究に飽くことがない。
歌舞伎の見得を取り入れた構図や、三遠を入れた風景画など。

ご家族と自宅で、和装で写っている写真が、とても楽しんでいる様子。
紋付の紋は何だろう、とよくよく拝見、沢潟かな?結局分からず。

「鉛筆と絵の具という絵画に特有のマティエールを使って仕事をする職人なのです」

(2014.5.5)


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【展覧会】特別展「キトラ古墳壁画」

2014-05-05 17:40:59 | アート・文化

特別展「キトラ古墳壁画」
東京国立博物館

地震の後だし雨予報だし、多少は行列が短いのではないかという
安直な予測はみごとに外れ、やっぱり外で1時間半並んで入りました。

現物が観たくて行ったので、複製と解説はそこそこに、奥へ。
床と水平に置かれたケース内を、移動しながら見るので、ちと辛い。

北壁の「玄武」。
りりしい瞳の亀と、亀を包むように巻いて上部で頭と尾が絡んだ、
ループを作る蛇が、至近距離で目と目を合わせている。
後述の「白虎」「朱雀」と比べて紋章の様相が感じられる構図。
亀甲や蛇の鱗の描写が緻密。よくぞこの状態で残っていたものです。
亀には耳があるそうな(短時間の鑑賞では見極めきれず・・・)。

西壁の「白虎」。
流麗な線がはっきりと見て取れます。羽衣の描写を思わせる曲線。
虎というより龍のような印象。

南壁の「朱雀」。
玄武や白虎と比べて傷みが激しく、前のコーナーで示されていた線描を
頭に叩き込んで臨んだものの、短時間で像を頭に入れるのは難儀。
実物を目にした、という体験だけが成果。

子・丑(実物)と虎(複製)。
視力の悪いほうではないワタシですが、うーん、これは見切れない。
なんとなくあのへんに像があるようだ、くらいが限界でした。
虎は入り口近くの写真版でも姿を確認できます。

最終コーナーには高松塚との比較が。

(2014.5.5)


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【歌舞伎】團菊祭五月大歌舞伎 昼の部 2014年5月

2014-05-03 19:26:27 | 歌舞伎

歌舞伎座
團菊祭五月大歌舞伎
十二世市川團十郎一年祭

めきめきと成長著しい子世代と、まだまだ現役バリバリの親世代、
2世代の役者さんが同じ舞台に立つのを観られる幸せ。
ここに團十郎さんがいらっしゃらないのは残念極まりないですが
それゆえの新しいバランスの面白さもある團菊祭。

◆昼の部(3階上手前方)

一、毛抜

左團次さんの粂寺弾正、表情が愛嬌たっぷり。
「振られ」場面が楽しかった。
巳之助さんの秦秀太郎と梅枝さんの腰元巻絹が
ふわっとした色香を漂わせつつ、ナヨすぎず小気味良い。
対する粂寺弾正、助平なのに品がいい。

二、勧進帳

舞台に出て名乗った瞬間から目が離せない菊之助さんの富樫。
風格出てきた。
対する海老蔵さん弁慶。成田屋の弁慶。
型、睨み、朗々とした勧進帳の読み上げ。

回を重ねて段々とこなれてきてると思う。(観る方が慣れたのかな)。
今回、二人とも若さのハンデは感じなくなってきた。

他の俳優さんが演じるときと所要時間は同じなんだろうと思うの
だけど、海老蔵さんだとテンポが速い印象。
海老蔵・弁慶の、だーっと走りっぱなしな感じの緊張感と、
菊之助・富樫の、振幅のある緊張感が、組み合わさって、
全体としては案外まとまっている。
四天王の意識が義経にちゃんと集中してる所為もあるかもしれない。
團(海老)菊、将来どうなっていくのか楽しみ。

三、魚屋宗五郎

菊五郎さんの宗五郎に時蔵さんの女房おはまですもの、芸を堪能。

宗五郎の家、茶屋母娘の弔問に応じる様子は悲嘆に暮れ過ぎず、
突然のことに実感ないまま混乱している様がすごく伝わってくる。

梅枝さん、ここでも活躍。
召使・おなぎの、娘らしさ。暴露、悲しみ、宗五郎の酔態への困惑。

磯部主計之助って(今回は錦之助さん)やっぱりよく分からない奴。
前に観た時も書いた気がするけど、この芝居はいつも、決着が腑に
落ちないのです。

(2014.5.3)


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気になる本 2014/04/28-06

2014-05-01 23:14:57 | 気になる本

2014/05/06

地球接近天体 いかに早く見つけ、いかに衝突を回避するか/ドナルド・ヨーマンズ/2,808円/地人書館
    地球接近天体は、太陽系の起源を解く糸口を与え、いつの日か宇宙探検の足がかりを
    提供するかもしれない。地球接近天体の発見と追跡、地球衝突の可能性の予測、衝突
    コースをそらす方法などを解説する。【「TRC MARC」の商品解説】

かまわぬの手ぬぐい使い方手帖 最新版/河出書房新社編集部/1,512円/河出書房新社
    頭にかぶる、身につける、いろいろ包む、贈り物にする、旅のおとも…。手ぬぐいを
    賢く、便利に、たのしく使おう! 手ぬぐい専門店「かまわぬ」の手ぬぐいの使い方
    564種類を紹介します。【「TRC MARC」の商品解説】

2014/05/04

無意識3.0 現象学的思考法のリミット/中井 孝章/1,296円/三学出版
    「無意識」とは何か。「無意識」はどのような働きをしているのか。ウィルソンらの
    適応的無意識論を手がかりに、無意識を、精神分析でいう無意識に限定せずに、
    日常の至るところで発現している働きと力として捉え直す。

2014/05/01

薬草の呟き 山野の薬草・薬草園の植物/森 正孝/2,808円/メディカルサイエンス社
    街でよく見かける植物から、対馬の山野で撮った貴重な薬草まで、504種の薬草
    ・毒草をオールカラーで掲載。植物名、科名、生薬名、分類・薬効等を記載する。

2014/04/29

美味しさの脳科学 においが味わいを決めている/ゴードン・M.シェファード/2,646円/インターシフト
    口から鼻に抜ける口中香のにおい経路が、「味わい(風味)を決める主役」になって
    いる。風味の科学的解明を目指す新たな試み「ニューロ・ガストロノミー」を提唱する
    とともに、味わいの正体を突き止める。【「TRC MARC」の商品解説】

盆栽の誕生/依田 徹/1,836円/大修館書店
    盆栽はいつから日本の伝統文化になったのか。歴史をひもとき、織田信長や徳川将軍家、
    明治天皇、大隈重信らの愛好ぶりを紹介する。盆栽ミニ用語集、観賞のポイント、
    盆栽展・美術館・庭園ガイド付き。【「TRC MARC」の商品解説】


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