マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

ひきつけ(≒熱性けいれん)(その4)

2010年01月23日 | 診療
ひきつけシリーズ最終回です。


熱性けいれんは単純型(要するにすぐ止まる)がほとんどと言いましたが、
まれに15分以上も止まらない、止まっても何度も起こす、など
複雑型熱性けいれんとされる場合があります。
積極的に抗けいれん薬でけいれんを止めなければなりません。
また、この場合は、脳症などとの区別も必要ですので、入院の上で色々検査しなければなりません。

すぐに止まるけいれんを熱を出すたびにほぼ必ずと言っていいくらい起こす子がいます。
あまりにしょっちゅう起こすので、けいれんしているわが子を抱っこしながら
冷静に時間外受付の前に座って待っていたお母さんがいましたね。。。
こっちも何回目だっけ?なんて世間話みたいな診察だったのを覚えています。
何度脳波検査しても正常でした。
だいぶ大きくなったと思いますが、どうされているのでしょう。。。

このような場合や複雑型の場合はてんかんとの区別も大事ですので、定期的な検査も必要かと思います。
ただ、熱性けいれんの脳波検査については将来的にてんかんを発症するかどうかの
指標にはならないと聞いたこともありますので、
小児神経の専門外来でしっかり相談してもらうのがいいと思います。

ちなみに、以前当院に非常勤で来ていただいていた高野医師が大津日赤、長浜日赤で
小児神経外来を担当されておられますので、基本的に紹介は両日赤にお願いしています。
守山の小児保健医療センターを希望される方もおられますね。

熱性けいれんも基本的に夜間が多いため、親御さんたちも余計に不安がつのるとおもいます。
冷静になれるわけがないと言いましたが、あわててもいいことは何もありませんので、
救急要請しつつ、しっかりお子さんの様子を見てもらえたらと思います。


しつこくて申し訳ないのですが、以上はあくまでも当院の方針です。
参考にしていただけたらと思います。
ひきつけに関して他に聞きたいことがあれば質問してくださいね。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« インフルエンザワクチン(新... | トップ | 目次(ひきつけ(≒熱性けいれ... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
けいれん (河原)
2010-01-23 21:24:07
熱性けいれんといってもガタガタ震えるタイプや
グーっと力が入って伸びるようなタイプなどいろいろです。

あまりに個別な内容ですが。。。
あ○○ママさん、一応熱があると考えると熱性けいれんではありますが、
熱のない時のけいれんは無熱性けいれんと言って、
ちょっと扱いが違います。
なんにしろ、検査してもらってからのお話ですね。
何も言わなくてもちゃんと診てくれますよ。
経過はあちらもしっかりご存知ですゆえ。
返信する
脳波検査 (河原)
2010-01-26 21:45:10
あ○○ママさん。

脳波検査ははじめ起きている状態で始めて、
だんだん眠くなってきて寝るという時間に行うのが理想とされます。

でも。。。
そんなんだいぶ大きくなった子でないと無理ですよね。

一応眠い状態で来院してくれるとうれしいなという程度だと思いますよ。
大泣きして脳波とれないなんてよくある話。。。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

診療」カテゴリの最新記事