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映画でお喋り♪猫とひなたぼっこ

もと映画少女の”猫”のお喋りです♪

『 ブレイブワン 』

2007年11月01日 | 映画感想(欧米)
予告は一度も観なかった。
ポスターは チラっと見た記憶はあるが
10月27日公開作品の中に この題名を見つけても
ジョディ・フォースター主演と結びつくまで ちょっと時間がかかった。
とりあえず
ジョディ・フォースター主演だから 観ておこうか・・という軽い気持で出かけた・・・・・
なんか 暗そうなポスターの図柄だな・・と思っていたが
まさか こんな映画だったとは・・!!!



とにかく 非常に気分の悪い 胸糞の悪い映画を観た・・という気持です。
途中で出ようかな?? と 2、3回思いました。
映画に対して
この映画なら 寝ても叱られないないよね?(笑)・・と 思ったことはあっても
出て行こう・・と思ったのは 初めてかも・・??
でも もしかしたら 劇的な展開があるかもしれないから
途中までで 判断しちゃいけない・・最後まで 観なきゃいけない・・
と思って 最後まで観たのですが
最後まで 不快のまま・・
というより 
マーサー刑事の提案のせいで
それを 素直に受け入れた エリカのせいで
もっと不快になってしまいました。

監督 ニール・ジョーダン
『 プルートで朝食を 』 では あんなに素敵な世界が描ける人なのに
なんで こんな映画を作ったの??
と 哀しい気持で一杯になりました。

贔屓目に考えれば ・・
   人は 何かのキッカケで こちら側から あちら側に行ってしまうんだよ。
   善と 悪とは 紙一重なんだよ。
ということを描くつもりだったのだけど
詰め込みすぎ で 収拾がつかなくなってしまったのかなぁ・・と。

いや やはり これは 悪意に満ちた映画としか 思えなかったです。


かりに 最初の殺人が 
愛する人を暴力によって失った 心のアンバランスによる
ハズミだったとしても
次からのは
まるで 自分を 「 正義 」 のように思い込み 銃を扱っている。
エリカがそのことを
悩んだり 反省したりしているようなシーンもみせますが
それを 
楽しんでいるようにしか 思えませんでした。

エリカを観ながら
私は 今読んでいる 「 レッド・ドラゴン 」 で
レクターが グレアム捜査官に出した手紙を思い出しました。

   ” 君が人を殺した後 精神的にまいったのは
     人を殺してしまった罪悪感からではなく
     人を殺したことが 思いもよらず 爽快だと気がついたからでしょう・・
     君も 私と同類なのだと もういい加減 認めなさい ”

というような内容の手紙です。

エリカは だんだん
銃を撃つこと 人を殺すことに 快感を覚えていったんだと思います。
” Good Bye ” と残しながら・・ね

ゆえに マーサー刑事の提案も 迷うことなく受け入れた・・・
最後のセリフ
   ” もう 彼を愛していた頃の自分には戻れない 
     これからは 今の私が 私なのだ ” というような 意味のセリフ
これは
「 今の自分 」 = 人を殺す快感を知ってしまった・・・
という風に 受け取れました。

エリカが 簡単に あちら側に行けたのには
銃が簡単に手に入る という社会の存在のせいでも ありますね。
アメリカは もうそろそろ 銃規制を真剣に考えるべきでは ないでしょうか??



しかし
急展開の先鋒として 期待していたのに
マーサー刑事には 言語道断!!!
自首を勧める・・と思っていたのに なんなの??!!
   もしかして 彼女を好きだったから?? 
   アホくさ~~ を通り越して 怒り爆発!
まるで ○○○侵攻を正当化している 某大統領の言い分と同じじゃない!!!(怒)



この映画に
腹を立て
エリカを許せない・・ と 思って欲しいと 深く深く 思います。


  2007.10.31  「ブレイブワン」  TOHOシネマズ名古屋ベイシティにて鑑賞  ★★☆





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9 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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私も嫌い! (スミス)
2007-11-02 00:31:41
久々に試写会で出かけた作品でした。
話によると、ジョディ・フォスターがかなり気を入れて作った作品・・・とか。

でも、最初の設定がすごく間違っていると思いました。
だって、普通のニューヨーカーなら、暗くなっていく公園には行かない。
ましてや、夜のセントラルパークは危険というのが常識だから。
恋人と一緒で有頂天になってたから?それにしても、変!
私はここで、くじけてしまいました・・・・(涙)
もっと考えて製作してくださいよ~!!!!

「ヅライトプラン」を観たとき、その年のワーストにしました。
これも、そんな感じに近いです。
返信する
やっぱり・・・ ()
2007-11-03 19:56:51
・・夜の公園・・・
トンネルを通り抜ける あの映像は
『 記憶の棘 』 のしょっぱなと重なったので どこか 有名な場所だろうな~と思っていたら
セントラルパークでしたか!
あんなに惨いことをやられているのに
人っ子一人 いないのは何故??と思っていたら
そういう訳だったんですね。納得。
あの場面は 私も凄く違和感が残りました。
ので スミスさんにお尋ねしようと思っていたのです。ありがとう♪
私以外にも この映画をダメ!と感じる人がみえて
嬉しいです~ ホッ(笑)
返信する
こんはんは。 (wanco)
2007-11-13 21:16:46
猫さん、こんばんは。

コメントありがとうございました。
やっぱり、僕の方からもTBはれないみたいでした。(笑)

夜のセントラルパークは確かに違和感ありでしたよね。
ジョディーもフライトプラン以降、変な路線に行ってしまったみたいで、早く軌道修正して欲しいです。
返信する
wancoさんへ ()
2007-11-14 22:36:05
wancoさんのTBは受け付けれましたよ。
私の承認が遅くてごめんなさい。
『ブリッジ』のときもgoo blogにはTBできなかったので
あわせて考えてみると「殺人」とか「自殺」とかという単語がダメみたいです。
でも 感想を書くためには 使わざるを得ないし・・苦笑
ジョディーも パニックものは
『パニックルーム』で終わるべきでしたよね。
『ネル』みたいな映画だってできるのに
半端なアクション女優になって欲しくないですね。もういいオトシだし・・(笑)
返信する
TB&コメントありがとうございました (Prism)
2007-11-17 02:36:21
猫さんが私の所に残したコメントですが、
>私はこの映画全然ダメだったんです。
>自分がされた行為への復讐は まだ許されるとしても
>コンビニでの発砲も なりゆきだったので仕方ないとしても
>あとのは ダメです。許せませんんでした。

逆に、どうして復讐は許されるんですか?
なりゆきでコンビニで発砲するのは、どうして仕方ないんですか?

なのに、死にそうな少女を助けたのは、どうして許せないんですか?
法の眼を掻い潜って、武器や麻薬を輸出して多くの人が死ぬ原因を作っている男を殺したのは、
どうして許せないんですか?

自分じゃないから?

自分の事件じゃないから後回しにして、
親身に捜査しない警察の事も、責められなくなりますよね?

一つの価値観でこの映画を判断すると、賛否にしか分かれませんが、
暴力の連鎖、一線を越えてしまったら、喜びながら処刑を行なっても、悲しみながら処刑を行なっても、元の自分には戻れないという、暴力の本質を描いている様に思います。

『ブレイブワン』=『勇気ある人』というタイトルも、
決して罪から逃れても晴れやかなラストでないという事からも、
皮肉を込めている様に思います。

パッと観は、否定的な評価になってしまいがちですが、
ニール・ジョーダン&ジョディ・フォスターの2人が、
久しぶりに深いテーマを扱って、問題提起をしたんじゃないでしょうか。
返信する
追記 (Prism)
2007-11-17 02:48:28
gooはコメントの編集ができないんですね。

誤解の無いように言っておきますが、猫さんの意見に反対ではないです。
「賛」でも「否」でも、この映画には出口が無いと思います。

返信する
Prismさんへ ()
2007-11-18 23:11:28
本当は 最後の復讐も ダメでした。
つまり コンビニでの行きがかり上の
発砲するつもりがなく発砲してしまったとき
(と私は解釈したんですが)
以外は ダメでした。
なぜか・・・?
彼女の顔に ヒトを殺す楽しみみたいなものが みえたからです。
車の中で女性を助けるためのときも
もともと
彼女が 獲物を狙っていた・・という風に思えたのです。
(つまり たまたま女性を助けることになっただけという風に思いました)

私には エリカが 傷ついた女性
というよりも
「銃」という 魔物の手を借りて
トラの威をかるキツネのように思えたのです。

自分じゃないから・・
という風には 全然思っていません。
実際 自分がエリカのような目に遭ってみないと
どう行動するか? 答えに自信はないです。

ゆえに 今のそういう体験のない私は
エリカを理解できませんでした。

もしも「銃社会」でなかったら
エリカも簡単にヒトを殺すことなどできないですよね?
問題なのは 「簡単に」の部分も含まれるのではないでしょうか?
あとは
ヒトが人を裁けるか? がテーマです。
私にとっては。
 
返信する
丁寧にありがとうございます。 (Prism)
2007-11-19 01:33:54
猫さんのおっしゃる様に、
エリカは狙って、夜の街を徘徊していた様に思います。
少女を助けたのは、客観的に見られた際の、
言い訳に過ぎないと思います。

エリカに感情移入すれば、どの事件も容認になってしまうんでしょうね。
逆に客観的に、法に沿った行動をしているかを判断すると、
どの事件も許せなくなるのかもしれませんね。

もちろん、コンビニで違法の銃を所持していた事や、
防犯ビデオを抜き取った事など、問題アリと言われればそれまでの様な気がします。

私自身は、エリカの発砲は仕方ないと思っているんですけど。

猫さんの言う通り、「銃社会」に問題があるのかもしれませんね。
「簡単に」感情のままに行動すると、
取り返しの付かない事は良くある事ですし、
その手段が「銃」だと、なお更取り返しが付かないですよね。

丁寧で有意義なレスを、ありがとうございました。
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こちらこそ ()
2007-11-21 12:33:30
きちんと返信ありがとうございました。
Prismさんのような コメントを頂くと
身が引き締まります。
たいていは 感想を書くと その映画については
それっきりになってしまうことが多いんですが
自分と違う感想が多い映画だと
何度も自分の中で 考え直してしまいます。
そういう意味では
この映画も 出来のいい映画だとは 思います。
(「めがね」は それでも嫌いですが・笑)
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