発足初年、高官辞任続く=トランプ氏と確執、さらに交代も―米政権
トランプ米政権は発足初年から、高官の辞任・更迭が続いた。ホワイトハウスは今月、マニゴールト大統領補佐官(写真)とパウエル大統領副補佐官が、来年の早い時期に辞任することを明らかにした=6月撮、ワシントン【EPA=時事】
(時事通信)
【ワシントン時事】トランプ米政権は発足初年から、フリン大統領補佐官(国家安全保障担当)やコミー連邦捜査局(FBI)長官、バノン首席戦略官・上級顧問ら高官の辞任・更迭が続いた。年末になっても、大統領補佐官らの辞任が相次いで判明。来年1月20日の政権発足1年を控え、混乱はまだまだ続くと予想されている。
ホワイトハウスは今月、マニゴールト大統領補佐官とパウエル大統領副補佐官(国家安保担当)が、来年の早い時期に辞任することを明らかにした。
このうちマニゴールト氏は、トランプ氏司会のテレビ番組出演者から政権入りした異色の経歴の持ち主で、ホワイトハウス高官では数少ない黒人女性でもある。大統領周辺は「新しい可能性を探るため」と辞任理由を説明したが、本人はテレビで「政権の多様性のなさ」への不満を吐露。ケリー大統領首席補佐官との確執も報じられた。
トランプ氏と政策面の温度差が目立つティラーソン国務長官や、白人至上主義者をめぐる大統領発言を厳しく批判したコーン国家経済会議(NEC)委員長にも、辞任の観測がくすぶる。トランプ氏に見込まれて起用されたはずの人材が、大統領やその周辺との個人的対立で居づらくなるという、政権運営上の問題点も見え隠れする