「うーむ、困ったもんじゃ…」
iPhoneでメンバーのブログを見ていた里保は、独り言を言っていた。
先日、春菜が上げた工藤家お泊まり会での亜佑美の寝相だった。
「習慣とは恐ろしいものじゃ…」
里保はまた呟く。
夏に里保が体調不良で休んでから、亜佑美は寝床を共にする際、いわゆる『そういう事』がなくても、里保に腕を回して眠りについていた。
ほぼ毎回。
勿論、今までもあった。
しかし、体調不良以後、亜佑美は律儀に片腕を伸ばしていた。
「あれー?
鞘師さーん?
もしかして、わたしのブログ読んでますー?」
そこへ現れた飯窪春菜。
里保は慌てて、
「あ、や。
いや、はるなん、文章書くの上手いなーって思って」
誤魔化して笑う。
「うふふ、ありがとうございますう。
あゆみん、この後、夜中に『里保』って寝言で言った話いりますう?」
「ま、まじか!」
「なんか、オトナな寝言言ってましたよー?」
春菜はにこやかに微笑む。
対して里保は真っ白になる。
「あの…オトナな寝言…って?」
「キャッ!
それは飯窪の口からは言えませんッ」
里保の頭の中で、様々な最悪のパターンが映像化される。
里保はうなだれた。
「いやー、夢の中までアツアツで!
まったく当てられっぱなしでしたよー」
「はあ…」
里保は暗く笑った。
「なんかあの子、枕ギューッして、『里保、好き』って」
「ギャー!」
春菜が言ってる途中で、里保は叫んだ。
あまりの声に、廊下にいた春水たちがドアを開けて様子を見に来たくらいだ。
「大丈夫ですか?」
春水が心配そうに声を掛けてくる。
「だ、大丈夫。
ごめんね」
里保は慌てて答える。
「フフ、鞘師さんったら」
「いや鞘師さんったらじゃなーくーてー。
…それ、はるなんだけが見て聞いてたの?」
里保の声をひそめた問いに。
「あ、全員見て聞いてましたよー」
春菜はサラッと答え、里保はちょっと魂が抜けていってしまった。
おわる
从;´◇`) <ひどい話なんだろうね!
川c ;-∀-)<出番ないし!