場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

「劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL」感想

2016年05月26日 | 特撮

この映画で一番楽しみにしていたのが女ライダー。仮面ライダーファム=仮面ライダー女か。まんまなネーミングだな。まあいいか。
デザインは白鳥の騎士っぽくてかっこいい。王蛇に終始押されっぱなしで弱いけどな。

ファムに変身する霧島美穂のキャラも良かった。あの気の強さとか。職業? が詐欺師っていうのが龍騎のライダーらしい。年齢は18歳っていう設定のようだ。それにしてはかなり大人っぽいな。むしろ芝浦(21歳)のほうが子供に見える。

特に印象的だったのが、その死に様。多分もう立っているのもやっとなのに、真司の前では必死に耐えて大丈夫なふりをして、完全に見えなくなってから力尽きて倒れる。「そろそろ、死ぬか」って、なんでもないことのように呟いて。そして誰にも顧みられずに、孤独に死んでいく。
真司は最後までその死を知らないままってところが、悲しいけどいいんだ。ここは私がこの映画で一番好きなシーン。

この霧島絡みで、今回浅倉に初めてちょっとだけ好感が持てた。彼女が若い美人なのをなんとも思っていなくて、他のライダーに対するのと全く同じ態度で接しているところが。
「女の子にライダーは無理」とか言っちゃう真司や、負い目があるとは言え下手に庇ったりする北岡より好感が持てる。あくまでもこの点だけね。
霧島のお姉さんを殺した件については、元々そういう人だと思ってるからこれで好感度が下がることはないし。これ、一応子供向けだから言及はされてないけど、殺しただけじゃなくて○○○もしてるんだろうな……。

次々とライダーが減っていって「残り○人」と表示されるところは、TV版にはない緊張感を醸し出していて良かった。ここ、ゾルダだけ「死亡」じゃなくて「脱落」なのね。ライダーに変身する事自体をやめてしまうことなんて、できたんだ。真司が一度それをやろうとして自分のモンスターに食われそうになったことがあった気がしたんだが……。

優衣が全ての元凶だったのは予想通り。ただ、真司にもちょっとだけ責任があったっていうのは考えもしなかった。
こんなことになると思っていなかったとは言え「死にたくない」とか優衣に言われても可哀想に思えないな。ライダーたちはまあいいとしても大勢の一般人が優衣のせいで犠牲になってるわけで、潔く死んでくれとしか。最終的にはそうなったけど。

本編では蓮のほうが主人公っぽく見えたり存在感で浅倉に押され気味だったりするけど、この映画では真司がちゃんと主人公らしく見えた。裏真司(=リュウガ)との演じ分けもなかなか良かったと思う。

その分、蓮の存在感が薄くなってしまってはいたけど、ラストでのデレっぷりはとても印象的だった。突然真司のことを「唯一の友」とか言い出したりして。
でも「唯一」か。手塚は……あんなに必死に蓮を追いかけていた手塚は……友じゃなかったのか。ガックリ。

この映画の立ち位置は、今のところよくわからん。TVドラマがまだ半分くらい残っているところで公開された最後のエピソード、らしいことはわかったんだが、TVドラマ版との矛盾がありそうなんだよな。
王蛇が劇場版限定キャラのはずのファムにやられたあたりから、ちょっと頭が混乱し始めて。これはパラレルなのか? って。最終的にタイムベントが発動するのかと思ったらそんなこともなく。まあ、判断するのはTV版の最終回を見てからかな。

女ライダーのファムと裏真司・リュウガは劇場版限定らしい。もったいない。結局、リュウガはなんで存在していてどういう目的を持っているのかわからずじまいだった。

主に私自身の理解力の問題で、ちょっとモヤモヤする部分も残ったけど、総合的には面白かった。期待半分、不安半分で見ていた女ライダーがなかなかいいキャラだったので。欲を言えば、年齢は20代でもう少し強いと良かったかな。


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「仮面ライダーゴースト」第32話感想

2016年05月24日 | 特撮

今回は、なんだかすごくモヤモヤする内容だったな。男らしさの押し付けと「親子は仲良くするべき」っていう価値観の押し付けがダブルで来て。
「子供のことを思わない親はいない」ってタケルが言ってたけど、いるよな、普通に。前作「ドライブ」のラスボスだってそうだったじゃないか。

シブヤのお母さん、ひどい親だと思う。毒親と言っていい。シブヤはいい子なのに、自分の気にいる男らしさを備えていないからってあんなに否定して。
こういうひどいお母さんが出てくるのはいいんだけど、ここからこのお母さんの期待に応えようとするのがいいことだ、みたいな話に持っていくのがなあ。

無謀な戦いに挑むのが男らしさなのか? そもそも男らしいっていいことなのか?
お母さんがシブヤを追い詰めた結果が、あの危険な行動なんだよね。たまたま死ななかったから良かったけど、これ死んでたらお母さんに殺されたようなものだよな。
戦っても敵わない相手からは逃げたほうがいい。いや、逃げるべきなんだよね。無謀な勇気を褒め称えるような態度は有害でしかない。子供が見る番組だから、こういうの余計に良くないと思うんだ。

アカリが天才科学者だったり御成が子供の面倒を見てたりするところは好きなのに、こういうステレオタイプな男らしさの押し付けを肯定してくるのはなんだか残念だ。

シブヤは結局母親の呪縛から逃れられなかった。そして周囲もその状態を肯定した。これを「いい話」風にまとめちゃうのはやっぱりどうかと思うなあ。
そう言えば、主人公のタケルも親に縛られた子供なんだよね。いつもお父さんのことをものすごく意識してて、その遺志を継ごうとしてるし。
アデルだってもしかしたらそうなんじゃないのかな。親父に教えられてきたことを忠実に実行しようとしているだけの、ある意味純粋な人なのかもしれない。


「仮面ライダー龍騎」第29話~第32話感想

2016年05月19日 | 特撮
第29話

ギャグ回。真司と蓮がセールスマンコスプレとか、罵り合いながらの三人同時変身とか、普段は見られない姿が見られた。
真司ってメガネに七三分けだと冴えない青年にしか見えないな。予告で見たときこれが真司って全然気づかなくて新キャラかと思った。
髪型とメガネで印象ってだいぶ変わるよな。島田さんって不美人でモテないって設定みたいだけど、変な髪型と黒縁メガネで隠してるだけで、顔をよく見ると美人なんだよね。多分令子さんよりも。
今回の犠牲者に対する真司の反応のドライさにはちょっと違和感があった。誘拐犯とは言えついさっきまで近くにいた人を助けられなかったのに、この人が死んだことについて特になんとも思ってなさそうだったのが、なんだかな。人を守るために危険な戦いに身を投じたはずなのに、それでいいのか? 真司ってそういう人だっけ?


第30話

第29話はまだ良かったけど第30話はちょっと……馬鹿馬鹿しすぎてついていけなかった。井上敏樹の溢れんばかりの北岡愛は十分伝わったけど。
浅野めぐみの棒読みが結構キツかった。そして、すごく強い設定なのはいいんだけど、アクションシーン、思いっきりカメラワークで誤魔化してたよな。もっとアクションできる女優はいなかったのかな。演技が下手なら、せめてアクションくらいはさあ。と思って見てたら、レギュラーになっちまったか。
テコ入れだったのかな。女性陣がみんな男性視聴者に受けが悪いからとか。だったら映画だけじゃなくて本編にも女ライダー出してほしかった。
唯一良かったのは、シールドボーダー(モンスター)のデザイン。かっこいい。防御力高そう。ラーメンぶっかけられてる姿にも萌え。このモンスターと契約しているライダーが見てみたかったな。


第31話・第32話

今回は犠牲者が多すぎる。フェリーの乗客みんないなくなるって、大惨事じゃないか。逃げ遅れた人の殺される直前の叫びとか、子供の頃に見たらトラウマになってたかもしれない。
「ジュラシックパーク2」を思い出してしまった。船に肉食獣が乗り込んで、船員全員食われるシーン。ジュラシックパークみたいに食われた人の手が落ちてたりはしないけど、あんな感じでみんな食われてるんだよな、ミラーモンスターの犠牲者たちも。

例によって、これだけ大勢いる犠牲者はただの背景に過ぎず、浅倉と生き残った少女がメインの話なわけだが。要するに浅倉のキャンペーン回。実加ちゃんの回想シーンで浅倉の乳首がチラチラ見えていたりするのも、人によってはサービスシーンなのかもしれない。
2話も費やして本筋には関係ないこんなエピソードを入れてくるとは。愛されてるね制作側に。私は全然愛していないが。

このエピソードの罪深いところは、浅倉が女の子を意図的に助けたという誤解を一部の人に与えてしまったこと。実際、女の子を助けたんだから浅倉も根は悪い奴じゃないんだとか、少しは人間的な一面もあるんだとか、そういう感想を見かけることも少なくはない。実加ちゃんと同じで、浅倉に幻想を抱いている状態なのかな。
助けるわけないだろ。弟のエピソードを見ればそんなのわかるだろ。本人が言っていたとおり、囮に使っただけだ。あれはツンデレでも照れ隠しでもなんでもなく、言葉通りの意味だぞ。

真司が浅倉を助けたことについては、私は肯定できないかな。真司の人の良さは基本的には好きなんだけど、度が過ぎるのも問題だ。モンスターの命はなんの躊躇もなく奪えるのに、どうして浅倉にはこんなに甘いんだ。浅倉も人間だからってことなんだろうけど、殺人鬼の命と他の人の命を同等のものとして見ることは私にはどうしてもできない。
浅倉を慕う少女がいるから、って真司は言うけど、とりあえず実加ちゃんを傷つけずに済んだとしても、結果的にはもっと沢山の人を傷付けることになるだろう。浅倉はこれからも人を殺す可能性が非常に高いのに、それを野放しにすることが正しいのか?
それに、実加ちゃんは本当に浅倉を必要としているわけじゃなくて、幻影にすがっているだけのように思えるんだが。あれは恋愛感情なんかでは決してないと思う。あのくらいの年の子からしたら、浅倉なんておっさんにしか見えないからな。


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「仮面ライダー龍騎」第25話~第28話感想

2016年05月06日 | 特撮
第25話

想像の上を行く浅倉の外道っぷりに戦慄したが、令子さんもひどいな。浅倉の弟が本当に気の毒だった。せっかくうまく浅倉から隠れていたのに、あの人が余計なことをしたせいで。あんな言葉に乗せられてついてきてしまうあたりを見ると、弟さんは結構いい人のようなんで、余計に気の毒だ。
人を一人死なせてしまったのに、令子さんがなにも知らないままこの先ものうのうと生き続けるのかと思うと、ちょっとモヤモヤするな。

浅倉が同情の余地のない人間だということはよーくわかった。蓮が「浅倉は人間じゃなくてモンスターだ」って言ってたけど、その言い方はモンスターに失礼じゃないか?
モンスターは人間にとっては都合が悪いだけで、そもそも「悪」ではない。自分が生きるために人を襲っているだけ。自分が気持ちよくなるために人を殺している浅倉とは全然違う。

ライダー同士の戦いを止めたいっていう主張もわかるけど、こいつだけは他のライダーと結託してさっさと倒したほうが犠牲になる人を減らせると思う。でもやらないんだろうな。真司は甘いから。


第26話

ギャグ回。ストーリーは特に進んでいない。手塚が死んで間もないタイミングでギャグをやられても、気持ちがついていけん。


第27話

神崎兄妹の棒読み対決が……すごかった。この二人が揃うと破壊力が倍増するな。優衣のビジュアルは好きなんだけどなあ。

蓮と真司と少年のパートは、とても良かった。戦いをかっこいいものと思っている子供に「痛くて、苦しくて、それでもゲームみたいにスイッチを切れない」戦いの現実を見せるっていうシナリオで。説教臭いと言われれば否定できないけど、私の中では神回。

この少年を見ていて芝浦のことを思いだしてしまった。こういう精神のまま大人になってしまったイタい子なんだよね彼は。悪知恵は働いても、多分精神年齢はこの子と大して変わらないんだと思う。そう考えると、なんだか可哀想だ。


第28話

タイムベントを使った総集編回。ラストでは、神崎士郎がクソシスコンであることを再確認させられる。修正したかったところってそこかよ!
この金色の仮面ライダーって神崎士郎だよな。でもなんか声が違うような。棒読みでもなかったし。

カニさんを久しぶりに見られたことが結構嬉しかった。初見のときは気づかなかったけど、言われてる通りファイナルベントしょぼいね。しかも、このファイナルベントの名前ってなんだっけって調べたら「シザースアタック」って。なんて適当な! ゾルダのファイナルベントなんて「エンドオブワールド」ってご大層な名前が付いてるのに。噛ませすぎて逆に愛おしくなってきたよ。


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「仮面ライダー龍騎」第23話感想

2016年05月01日 | 特撮

手塚が死んだのが割と本気でショック。

いや、わかってたよ。大体このあたりの回で死ぬって。DVDのパッケージでネタバレしてたし。結局全員死ぬことだって知ってるよ。それでもね。

序盤よりライダーが死ぬペースが上がってきてるな。終盤はもっと悲惨なことになるんだろうな。

手塚は、真司以外はろくでもない奴がほとんどなライダー勢の中で心のオアシス的な存在だった。登場シーンでの破滅の予言とか蓮へのストーカー行為あたりで、ああこの人もどっかネジ狂ってるなって感じはするけど、他の連中に比べれば可愛いもんだ。いい人であることに変わりはないしね。

真司、手塚、蓮の三人の関係が好きだった。一緒に暮らしてたんだよな、しかも同室で。なんだか微笑ましい。
この三人だけで他のライダーいなかったらごく普通の仮面ライダーだったよな。まっすぐで正義感の強い真司、ちょっと電波なところもあるけど優しい手塚、ぶっきらぼうだけど根はいい奴な蓮。うん、すごく普通だ。
タチの悪いライダーが多いのが龍騎の面白さだし、手塚の優しさはこの殺伐とした世界の住人だからこそ際立つんだよな。

手塚にとって雄一は本当に特別な人だったんだろうな。雄一の思いのために命まで懸けられるくらいだしね。
二人で並んで歩いてて雄一が刺されたときってもしかしてクリスマス? それと二人でいるときの雰囲気とかを考えると、手塚にとっての雄一って蓮にとっての恵里みたいな存在なのかもしれない。

神崎士郎の出番がだんだん増えてきた。手塚の追いつめ方が実に陰険で、クズっぷりがよく出てたな。棒読みっぷりも。手塚の話を聞いてると、ライダーたちは自分の意志で戦ってるっていう話嘘じゃん。デッキの受け取り拒否ができなくてライダーにならなきゃ殺されるなら実質強制じゃん。
まだまだ謎の多い人だけど、神崎士郎って多分シスコンだな。それもかなりタチの悪い。

優衣が物語の鍵を握っていることはわかった。カードデッキを持っていないのにモンスターが見えるし、普通の人間ではないのかもしれない。手塚が何かに勘付いたようだけど、それがなんなのかはまだわからない。

ライダー同士の関係がギスギスしているので、それとは無関係な編集室のシーンは和む。落ち込んでる真司をちょっと乱暴に慰めてくれる編集長、やっぱりいいな。ライダーじゃないし余計な心配かもしれないけど、編集長と島田さんは最後まで死んだりしないでほしい。
ただ令子さんは死んでも仕方ないと思ってる。あんなにいつもホイホイ危険に首を突っ込んでて、今の時点でも生きてるのが不思議なくらいだから。


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