源氏物語歌集-悠山人編

『源氏物語』中の短歌(和歌)のすべてを、
原作の順序にしたがって、紹介する。→日本初!

53手習26 袖ふれし

2009年07月22日 | 53手習~54夢浮橋

源氏物語歌集 792
巻五十三 手習 26 浮舟

    袖ふれし 人こそ見えね 花の香の
    それかとにほふ 春のあけぼの

2009-0722-ysg792
Kad10-193

□・・・、いとどにほひ来れば、
(浮舟)「袖ふ・・・ぼの」
大尼君の孫の妃の守なりける、・・・□


53手習25 雪深き

2009年07月21日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 791
巻五十三 手習 25 浮舟

    雪深き 野べの若菜も 今よりは
    君がためにぞ 年もつむべき


2009-0721-ysg791
Kad10-192

□とて、こなたに奉れ給へりければ、
(浮舟)「雪深・・・べき」
とあるを、「さぞ思すらむ」と、・・・□

53手習24 山里の

2009年07月20日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 790
巻五十三 手習 24 妹尼君

    山里の 雪まの若菜 つみはやし
    なほおひさきの 頼まるるかな


2009-0720-ysg790
Kad10-192

□・・・、人の持て来たりけるを、尼君みて、
(妹尼君)「山里・・・かな」
とて、こなたに奉れ給へりければ、□

53手習23 かきくらす

2009年07月19日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 789
巻五十三 手習 23 浮舟

    かきくらす 野山の雪を 眺めても
    ふりにしことぞ 今日も悲しき


2009-0719-ysg789
Kad10-192

□・・・、なほその折などのことは忘れず。
(浮舟)「かき・・・しき」
など、例の、慰めの手習を、・・・□

53手習22 大方の

2009年07月18日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 788
巻五十三 手習 22 中将

    大方の 世をそむきける 君なれど
    いとふに寄せて 身こそつらけれ


2009-0718-ysg788
Kad10-191

□・・・、消息し給へり。
(中将)「大方・・・けれ」
ねんごろに深く聞こえ給ふことなど、・・・□

53手習21 待つ人も

2009年07月17日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 787
巻五十三 手習 21 中将

    待つ人も あらじと思ふ 山里の
    梢を見つつ なほぞ過ぎうき


2009-0717-ysg787
Kad10-188

□と宣へば、
(中将)「待つ・・・うき」
いふかひなき人の御事を、・・・□

53手習20 木枯らしの

2009年07月16日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 786
巻五十三 手習 20 妹尼君

    木枯らしの 吹きにし山の ふもとには
    立ち隠るべき かげだにぞなき


2009-0716-ysg786
Kad10-188

□尼君、例の、涙もろにて、
(妹尼君)「木枯・・・なき」
と宣へば、□

53手習19 心こそ

2009年07月15日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 785
巻五十三 手習 19 浮舟

    心こそ 憂き世の岸を 離るれど
    ゆくへも知らぬ あまの浮き木を


2009-0715-ysg785
Kad10-183

□・・・、いとはかなき物の端に、
(浮舟)「心こ・・・木を」
と、例の手習にし給へるを、・・・□

53手習18 岸遠く

2009年07月14日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 784
巻五十三 手習 18 中将

    岸遠く こぎ離るらむ あま舟に
    乗りおくれじと いそがるるかな


2009-0714-ysg784
Kad10-183

□・・・、「聞こえむかたなきは、
(浮舟)岸遠・・・かな」
例ならず取りて見給ふ。□

53手習17 限りぞと

2009年07月13日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 783
巻五十三 手習 17 浮舟

    限りぞと 思ひなりにし 世の中を
    返す返すも そむきぬるかな


2009-0713-ysg783
Kad10-182

□・・・、いとあはれと見給ふ。
(浮舟)「限り・・・かな」
同じすぢのことを、・・・□