パリのサンジェルマン通りに、「出発」という名のカフェがあって、一杯のコーヒーで長居をしたことがあった。東京の王子に「希望」という名のカメラがあるのを知ったのは、10年以上前だ。むろんタチハラ製作所のフィールドカメラに付けられた名前がそれだが、およそカメラの名に相応しくない、そのHOPEというネーミングが好きだった。
8×10スーパーワイドが昨日できあがったという連絡があり、もう年末のお休みに入ってらしゃるということだったが、どうぞ取りにいらっしゃいとのことなので、今日王子にピックアップに出かけてきた。注文からちょうど1ヶ月だ。立原さんは、ブラック・ダリアならぬ、ブラック・ローズの、少しエキセントリックな顔のカメラを、作業台の上に置いて、詳しく操作を説明してくれた。
ワイド専用機なわけであるが、レンズの対応範囲が、当初の話より広がっていて、120mmから290mmとなっていたのも、ありがたかった。最初はまったくロゴも付いていない、まる裸のカメラだったので、お願いして、HOPEのラベルを貼ってもらった。
「立原さんは自分では撮らないんですか」と聞くと、「忙しいからねえ、今は撮らないねえ。プロが分らないことを聞きに来たりするんで、あれこれ、のうがきだけは云うんだけど。」
立原さんも話好きでいろいろ世間話をしていると、奥さんが降りてきて、カメラを包装し、紙の手提げにまとめてくださった。帰りには、「奥さんへのおみやげ」と言って、サランラップを手提げにいれてくれるのだ。 ご夫婦ともに、下町らしい感じ。
徒歩で王子駅まで行き、待ちきれないので、早速撮影しに行った。240mmのニッコールに、GITZOの3段の三脚である。タチハラSWは、3.5kgくらいだそうだが、その他を含めるとやはり、10kgを超えている。重い、重い。人気のない中央図書館(旧王子野戦病院)を撮影。ニッコールは、イメージサークルに余裕がないのだけれど、少しだけライズをしてみる。
大晦日の今晩は、王子稲荷に初詣でする狐の行列があるそうだ。
8×10スーパーワイドが昨日できあがったという連絡があり、もう年末のお休みに入ってらしゃるということだったが、どうぞ取りにいらっしゃいとのことなので、今日王子にピックアップに出かけてきた。注文からちょうど1ヶ月だ。立原さんは、ブラック・ダリアならぬ、ブラック・ローズの、少しエキセントリックな顔のカメラを、作業台の上に置いて、詳しく操作を説明してくれた。
ワイド専用機なわけであるが、レンズの対応範囲が、当初の話より広がっていて、120mmから290mmとなっていたのも、ありがたかった。最初はまったくロゴも付いていない、まる裸のカメラだったので、お願いして、HOPEのラベルを貼ってもらった。
「立原さんは自分では撮らないんですか」と聞くと、「忙しいからねえ、今は撮らないねえ。プロが分らないことを聞きに来たりするんで、あれこれ、のうがきだけは云うんだけど。」
立原さんも話好きでいろいろ世間話をしていると、奥さんが降りてきて、カメラを包装し、紙の手提げにまとめてくださった。帰りには、「奥さんへのおみやげ」と言って、サランラップを手提げにいれてくれるのだ。 ご夫婦ともに、下町らしい感じ。
徒歩で王子駅まで行き、待ちきれないので、早速撮影しに行った。240mmのニッコールに、GITZOの3段の三脚である。タチハラSWは、3.5kgくらいだそうだが、その他を含めるとやはり、10kgを超えている。重い、重い。人気のない中央図書館(旧王子野戦病院)を撮影。ニッコールは、イメージサークルに余裕がないのだけれど、少しだけライズをしてみる。
大晦日の今晩は、王子稲荷に初詣でする狐の行列があるそうだ。