車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

試合前の不安

2017年11月18日 01時08分25秒 | 日記
国内、一年で最も重要な試合がいよいよ来週に迫ってきた。

僕を含め、出場する選手はみんな少なからず不安な心境だと思う。

目標を定めていればその為に「踏まなければならないステップ」や「越えなければならない壁」があるし、また背負うものがあればある程、その不安はより大きくなるものだと思う。



先日、代表選手と立ち話をした時に、直接ではないけれどその言葉の節々に「あぁこの人も不安なんだな」と思わせられるものがあった。



代表権を得るために勝たなきゃいけない、スポンサー契約を更新してもらうために・・・待遇を維持してもらうために・・・と、みんな立ち場や思いはそれぞれ違っていても、その胸に抱える「不安」というものは多かれ少なかれ存在していると思う。



かつて日本代表選手(健常者)がコメントしていたけれど、「不安じゃない選手なんているんですか?みんな不安だから練習するんだと思います」という言葉が印象的だった。



確かにそうだ。

不安だから、自信がないから、それを払拭するために練習するのだと思う。

納得いくまで練習するのだと思う。

でも翌日にはまた不安になる。

だからまた練習をする。

その繰り返し。

なにをどこまでやったって不安は消えない。

だって、勝負の世界に絶対は無いのだから。

真面目な人ほど不安になるのだと思う。

いや、不安な心境を見せない人が不真面目かと言うと必ずしもそうではない。

不安なところを見せないように立ち居振る舞っているのだと思う。

それもまた大切なことだから。



みんなそういう世界で自分自身とも戦っているのだ。



そういう選手が相対し、磨いてきた腕を、積み重ねてきた努力を競い合って、優劣を決めて、そして誰が日の丸を背負うのかが決まる。

「日本人代表」が決まるのだ。



逆に、日の丸を背負うというのはそれだけの重責を背負うということでもある。

「代表として」という資質が問われるものだけれど、それはきっと一朝一夕で出来るものではない。

不安と向かい合って、それを抱えながら絶えず努力を積み重ねていく、そうすることで磨かれた心に宿るものなのかもしれない。



でもやっぱり、心も大切だけどまずは試合に勝てるだけの技量、そして知略を有していなきゃいけない。



そう思うと・・・不安になる(笑)



もう今更どうこうできるものではない。

あとはベストコンディションで当日を迎えられるように調整するのみ。

不安は解消できないものなのであれば、それはもう上手く付き合っていくしかない。



「1年間しっかり頑張るぞ!」

と思って過ごしたはずのこの1年はあっという間に過ぎていて、「しっかり頑張りきったからもう大丈夫!」なんて心境にはこれっぽっちも至れない。

でもきっとみんなそうなんだ。

どんな競技の選手も、スポーツに限らずビジネスにおいても芸術においても、みんなそうやって自分自身とも戦いながら頑張っているんだ。

開き直るべきなのか不安を肯定して挑むべきなのか、それすらも明確には判断できない。



いずれにしても、1年に1回きりのこの試合で全てが決まるので、しっかりと頑張りたい。



でもやっぱり不安(笑)

(笑)をつけるのはせめてもの強がり(笑)

実力を超えた風格を体現出来たりはしないので、せめて身の丈に合った限りでも「威風堂々」と挑みたいと思う。

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