気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ガルパン最終章第2話における継続高校のシーンから

2019年07月16日 | ガールズ&パンツァー

 ガルパン最終章の無限軌道杯には、継続高校チームも参戦したようです。なんだかんだ言って不参加を匂わせるようなスタンスをにじませておきながら、第2話に登場して結局のところは試合にチャッカリ出ています。まったく御茶目な連中です。

 

 そしてミッコの本領発揮。ガルパンでも一、二を争う名操縦手の腕が冴えわたりました。その操るBT-42は軽やかに砂上を疾駆してゆきました。

 

 そして相手ヨーグルト学園チームの38(t)戦車の隊列に横合いから単騎で殴り込みの奇襲を仕掛け、見事にフラッグ車を撃破して勝利をもぎ取りました。あっという間の決着でした。
 こんなスピーディーな勝ち方が出来るミカたちだからこそ、劇場版の対大学選抜戦において西住みほは、彼女たちをどんぐり小隊に組み入れて全てを任せたのでしょう。


 ところで、ヨーグルト学園チームとの対決場面で、継続高校チームの車輌がBT-42だけであったのは、大きな意味が込められているように思えます。継続高校チームは無限軌道杯にBT-42単騎で参加している筈は無いので、他に計9輌の車輌が行動していたと考えるのが自然です。
 しかし、第2話の試合シーンでは既存のBT-42がお馴染みのトリオによってアクロバチックに動いたのみで、フラッグ車でもありませんでした。フラッグ車を含めた他の車輌を伏せたのは、明らかに制作側の意図によるのでしょう。

 おそらく、次の第3話以降では、サンダース大付属高校チームと対決する継続高校が、その行方も含めて大きくクローズアップされるものと予想されます。テレビシリーズ以来の常連8チームのなかで、いまだに大洗女子学園と対戦していないのは継続高校だけであるからです。
 したがって、無限軌道杯の第2試合を大洗女子学園と同じく勝ち抜ければ、今度は第3回戦であいまみえることになります。そうなると、BT-42以外の陣容がどのようであるかが大きなポイントになります。

 なぜならば、第2試合を戦って、第3試合に進むであろう他の2チームは、既に大洗女子学園と対戦しているため、大体の陣容および参加車輌が判明しているからです。継続高校チームだけが、劇場版の時からずっとBT-42だけのままなので、ミカたち以外の編成が依然として不明です。この不明部分こそが、第3話以降の魅力ポイントの一つであるのは間違いないでしょう。

 ですが、いちおうフィンランド軍ティストであり、コミック版「フェイズエリカ」にてその編成が公式設定資料通りになっていることが示されているものの、そのままアニメに反映されてくるかは、まだ確定的ではありません。しかし、公式設定資料の通りであったとしても、新車輌が必ず入る筈です。候補もT-26軽戦車、BT-5、BT-7、KV-1重戦車、T-28多砲塔戦車、と少なくありません。

 したがって、個人的には、第3話の主役はたぶん継続高校なのであろう、そして初めてチームの全容を現すのであろう、と予想しています。実質的にストーリー内容は「継続高校の章」になるのではないだろうか、と考えています。
 かつては黒森峰女学園チームさえも苦戦せしめた継続高校ですから、絶対に何かをやってくれるはずです。それだけは期待していいんじゃないかな、と思うのですか・・・。果たして・・・?

 

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アーマーモデリング 2019年8月号

2019年07月14日 | ガールズ&パンツァー

 きのう7月13日に発売されました、アーマーモデリングの2019年8月号です。メインはガルパンプラモテル特集ですので、表紙もBC自由学園のトリオがバッチリ決めています。
 今回は、きのうモケジョさん達のチハたん見学ツアーに同行して東京の靖国神社遊就館へ行った帰りに、東京駅内の本屋で購入しました。帰りの新幹線の中で読みましたが・・・。

 これを初めて開いたモケジョのエリさんの最初の一言。
「あのー、知波単の西原が乗ってるカミって、2隻のうちのどっちだったっんですかね?フロート取れちゃった方ですかね?」
 そんなこと気にしなくていいです。どうしても気になるのなら、また視聴して確かめて下さい・・・。

 続いて、ミカさんの最初の一言。
「タミヤで九七式チハを作るんなら、前期型と後期型のどちらを先に作ったらいいですか?」
 そんなことで悩まずに、好きな順番で作ればよいです・・・。

 さらに、レイコさんの一言。
「チハタンズがどこにも載ってませんよ・・・、可哀そう・・・」
 そんなこと言われても・・・。

 おまけの、サークル仲間のT氏の一言。
「ラバさん・・・」
 ここ数日ずっとそればっかしやないですか・・・、Tさん・・・。

 皆さん、いいかげんに知波単学園からちょっと離れていただいて、この素晴らしいガルパンプラモテル特集を楽しく読みましょうよ、頼むから・・・。

 


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ガルパン最終章第2話における転用車輌

2019年07月13日 | ガールズ&パンツァー

 ガルパンには数多くの戦車が登場し、回を重ねるごとに新車輌が加わりますので、第二次大戦中までに実在した主要車輌はだいたい出揃ってきている形になっています。しかも多くの車輌が生き生きと動き回ってリアルに感じられ、独特の感動を与えてくれます。ボービントン戦車博物館のアニメ版とも言えましょう。

 そのようなガルパンですから、最終章第2話にて無限軌道杯参加の16チームが全て登場したシーンにおいては、同一の戦車を複数のチームが使用している状況も明らかになりました。同一の戦車を複数のチームが使用していることは、月刊戦車道などの公式設定資料類でも示されていたのですが、アニメ化にあたっては原則的に遵守しつつも、一部の車輌を他チームに移して登場させています。

 それらの車輌は、見たところ既存の3Dデータをそのまま使用して外見の着彩や校章マークだけを変えています。いわゆる転用車輌ですが、色が異なるだけで、なにか姿が違って見えてくるから不思議です。ここでは、そうした転用車輌を見てゆきましょう。

 まず上図は予告編にも出てお馴染みになった、ヴァイキング水産高校チームのⅢ号戦車J型、M24チャーフィーです。前者は黒森峰女学園チームの車輌と同じ、後者は大学選抜チームの車輌と同じです。

 

 最終章第2話ではエル隊長以下のキャラクターが絶大な人気を集めている青師団高校チームですが、試合ではフラッグ車のⅡ号戦車F型が、ナオミのファイアフライの一撃に斃れて敗けました。
 このⅡ号戦車F型は、劇場版の西住家の使用車輌と同じです。

 

 コミック版「激闘マジノ戦ですっ!」の設定そのままに登場したマジノ女学院チームは、公式設定ではBC自由学園の姉妹校とあって、使用車輌も同じフランス戦車です。最終章第1話でBC自由学園チームが用いたソミュアS35がコミック版そのままの姿で登場しています。

 

 マジノ女学院チームのフラッグ車はルノーB1bisでした。識別マークがダイヤですが、これはコミック版ではガレットの搭乗車でした。迷彩もそのままですので、ガレットがワンカットだけでも出てくれば胸熱でしたね。
 このルノーB1bisは、大洗女子学園カモさんチームの車輌と同じです。

 

 ボンプル高校チームは、無限軌道杯の試合に4種の戦車を投入しました。そのうちのFT-17は、BC自由学園チームと同じ車輌です。フラッグ車である点も同様でしたが、このFT-17の軽快な機動性がフラッグ車に適している、ということでしょうか・・・。その動きが素早いからこそ、アンツィオ高校チーム側はCV33でおっ取り囲んで封じ込める作戦に出たというわけでしょうか・・・。

 

 砂漠を疾駆して継続高校チームに立ち向かう、ヨーグルト学園チームの戦車部隊は38(t)戦車B/C型です。この直後にフラッグ車が単騎で切り込んできたBT-42に仕留められましたが、BT-42に突っ込まれるまで38(t)戦車部隊は隊列を崩していなかったので、BT-42の一撃は完全な奇襲だったようです。
 この38(t)戦車B/C型は、大洗女子学園カメさんチームの初期の車輌と同じです。


 最終章の第2話においては、3Dデータの使い回しによる転用車輌が多く出ていますが、それが第1回戦で敗退したチームにのみ配置されているというのも暗示的です。多分、よっぽどの契機または機会が無ければ、これらの敗退チームは第3話以降には出てこないのでしょう。
 劇場版の時から、新たに加わって色々な活躍を繰り広げるチームには、必ず手描きではない3Dデータ構築による新登場戦車が加わっており、最終章第1話ではBC自由学園チームに3輌(FT-17、ソミュアS35、ARL44)、第2話では知波単学園チームに1輌(特二式内火艇カミ)が登場しています。

 つまり、最終章シリーズ各話にて、大洗女子学園チームと対決するチームと言うのは、必ず3Dデータ構築による新登場戦車をともなっていると肯定出来ます。大洗女子学園チームが順調に勝ち進んだ場合、第3試合、決勝戦で対決する相手チームには、必ず1輌は新登場の車輌が加わっていくるものと予想されます。

 ですが、第2試合にのぞむ大洗女子学園を含めた常連校8チームのそれぞれにおいて、新登場車輌の候補というのは、そんなに無い筈です。継続高校という、唯一の例外を除いては、です。

 また、何かが起こりそうな予感が致しますね・・・。

 


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ガルパン最終章第2話における新登場車輌

2019年07月11日 | ガールズ&パンツァー

 ガルパンのアニメにおいては、新たな話および編において必ず新たな戦車および車輌が登場しています。最終章第2話も例外ではなく、むしろ公式設定にありながら今まで登場しなかった各校チームが一挙に出たことによって、新たな戦車および車輌の数も一気に増えました。模型で再現可能なものも幾つかあります。

 まずは上図のノイバウファールツォイク。予告編に登場して早くも話題になった、ヴァイキング水産高校チームの戦車です。適応キットはドラゴンサイバーホビー、トランぺッター、アミュージングホビーから出ています。

 

 続いては、知波単学園チームの新登場戦力、おそらくは第2話公開上映における一番の目玉とも挙げられる特二式内火艇カミです。
 日本海軍の水陸両用車として、伊号潜水艦への搭載を前提に開発されたため、車体の水密化が図られており、潜水も可能です。車体に施された迷彩は海軍式の対空対潜迷彩ですが、史実では航空母艦や輸送艦に使われており、特二式内火艇カミが迷彩を施した事例は記録されていません。ガルパン独自の設定のようです。

 適応キットはドラゴンサイバーホビーから出ていますが、近くプラッツより公式キット化がなされるとの噂があるようです。

 

 コアラの森学園チームの主力戦車とされるセンチネルAC1巡航戦車です。ワンカットのみの登場でしたが、存在感は充分でした。オーストラリア軍ティストの同チームの所有車輌としては他にマチルダが挙げられますが、ここでは出ていません。第二次大戦の史実においてはマチルダのほうが主力だったようですが・・・。

 センチネルは、現時点でまだブラキット化がなされていません。以前はコマンダーモデルのレジンキットが知られていましたが、最近には日本でも個人モデラーによるレジンキットが作られているようです。

 

 青師団高校チームは、公式設定資料類においても保有車輌の多彩なことで知られていましたが、今回の第2話のサンダース大付属高校チームとの試合においても3種類の新車輌が登場しています。
 上図右手前はCV35、右奥はⅠ号戦車B型、左に3輌見えるうちの真ん中が、ベルデハ2です。CV35はアンツィオ高校チームが使用しているCV33の小改良型で、形姿およびスペックは同じですが、CV33が溶接で組まれていたのに対してCV35はリベット接合方式を用いています。

 適応キットは、CV35がブロンコモデル、Ⅰ号戦車B型はドラゴンなどから出ています。ベルデハ2はいまだにキット化されていないようです。

 

 マジノ女学院チームは、コミック版「激闘マジノ戦ですっ!」の設定のまま第2話に登場し、多くのファンを喜ばせましたが、マジノ要塞線を思わせる試合会場にて黒森峰女学園チームの圧倒的火力の前に壊滅しました。
 その際に、コミックではおなじみのソミュアS35、ルノーB1bisとともに、上図ⅠのルノーR35が登場しました。ワンシーンのみですが、コミック版では主役級の働きをなしていただけに、存在感は小さくはありませんでした。車体には三色の迷彩が施されているようです。

 R35の適応キットは、イタレリ、ホビーボスから出ています。かつてはグンゼ産業からもイタレリキットのOEM品が出ていて、いまも中古品市場にかなりの在庫があるようです。

 

 上図の、映画「遠すぎた橋」のアルンヘム鉄橋を思わせる場所で、聖グロリアーナ女学院チームに相当の損害を強いつつも破れたワッフル学院の戦車は手前の左右の2輌です。いずれも初登場で、左がヴィッカーズT-15軽戦車、右がAMC35です。

 いずれも現時点で適応キットは出ていません。AMC35のほうはかつてブリッツからレジンキットが出ていたそうですが、詳しい事はよく分かりません。
 

 

 ボンプル高校チームは、これも公式設定資料類の内容に沿ったポーランド軍の車輛群で登場し、アンツィオ高校チームと対戦しました。テレビシリーズにてワンカットだけ出ていた7TP双砲塔型戦車に加えて、7TP単砲塔型戦車、豆戦車TKSも出ています。
 ポーランドの女優イザベラ・マイコが元ネタと思われるマイコ隊長のもとで、激しい市街戦を展開したようですが、アンチョビのP40にフラッグ車FT-17を撃破されて敗れています。

 適応キットは、7TP双砲塔型戦車、7TP単砲塔型戦車、豆戦車TKSの全てがミラージュホビーより出ています。


 あと、画像がありませんが、BC自由学園チームにおいても新たな車輌が追加されています。一回戦にて大洗女子学園チームに敗れた後のシーンにて、移動用とみられるラフリーS15Rが出ていました。ラフリーS15Rは、コミック版「激闘マジノ戦ですっ!」でもマジノ女学院チームの車輌として出ています。
 これの適応キットはまだ出ていないようですが、ブリッツよりレジンキットが出ているそうです。

 以上、ガルパン最終章第2話における新登場車輌、でした。

 


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ガルパン最終章 無限軌道杯の参加16チーム

2019年07月08日 | ガールズ&パンツァー

 ガルパン最終章の無限軌道杯にエントリーした16チームの顔ぶれが、第2話のなかで明らかにされました。第1話公開以降において、中立高校などの新たなチームが参戦するか?、等の予想がなされていましたが、結果としては全国大会出場の常連16校がそのまま無限軌道杯に参加していました。

 つまり、アニメシリーズにおいては、テレビシリーズからの基本設定をずっと変えていないわけです。コミック版のほうで常連16校以外の新たなチームが色々と出ていますが、それらは一切アニメ本編には出ないことになります。出るかな、と期待していた方も多かったようですが、アニメの製作側としては、この16校だけでもう充分、新たに加えると大変、という基本認識を遵守したいのかもしれません。

 周知のように第2話においては、第1回戦の計8試合が全て描かれて第2回戦へ勝ち進んだ8チームが明らかになりました。その過程において、これまでアニメに出ていなかった上図の残りのチームも全て登場しましたので、キャラクターの有無は別として、戦車に限って言えば、ついに16校が全部出たことになります。

 そして初登場ながらも第1回戦で敗退したのが、BC自由学園のほかにヴァイキング水産高校、コアラの森学園、ボンプル高校、マジノ女学院、ヨーグルト学園、ワッフル学院、青師団高校でした。これらのチームは第3話以降にも出てくるのかというと、その可能性は低いようにも思え、ちょっと分からなくなってきています。

 なにしろ、ヴァイキング水産高校、ヨーグルト学園、ワッフル学院の3チームは戦車のみでキャラクターが一切出ませんでしたから、あっという間に出番が終わってしまった感があります。キャラクターが描かれたコアラの森学園、ボンプル高校、マジノ女学院、青師団高校にしても、ファンサービスの一環に過ぎないかもしれません。
 ネット上においては、敗者復活戦でこれらのチームのいずれかにスポットがあたるかもしれない、というような希望的観測があるようですが、テレビシリーズの全国大会で敗者復活戦が存在しなかったのですから、今回の無限軌道杯においても敗者復活戦は無いと思っておいたほうが無難かもしれません。

 いずれにせよ、アニメ本編においては上述の16チームが全てである、というのはほぼ確定したかな、と感じています。第2話にて島田愛里寿が迷っていた編入先も、この16チームの枠内にて模索されるのだろうと予想されます。
 なので、第3話以降に新たなチームが登場するとすれば、唯一の可能性は、おそらく大洗女子学園チーム内の10番目の戦車とクルー、ではないかな、と妄想気味に思いをめぐらせている次第です。

 

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ガルパン最終章第2話における、トーナメント表のその後

2019年07月06日 | ガールズ&パンツァー

 上図は、最終章第1話の時点で出ていた、無限軌道杯のトーナメント表です。この時点ではまだ16チーム全ての校名が分かりませんでした。
 それで、全国大会の16チームがそのままエントリーするのか、それとも新たなチームが入れ替わって登場するのか、の二種類の予想が様々に展開されていました。

 

 そして第2話の劇中に、一瞬だけトーナメント表が出てきて、第1回戦の8試合の結果および8強のチームの顔ぶれが示されていました。

 

 劇場で二冊に分けて販売されたパンフレットには、トーナメント表そのものは掲載されていませんが、上巻には上図のように第1回戦の結果、および第2回戦に進んだチームが列挙されていました。
 結論としては、全国大会と同じ16チームがエントリーし、劇場版までに活躍した8チームが勝ち抜けました。お馴染みの顔ぶれであり、BC自由学園チームに続く新たなチームの活躍は、どうやら幻に終わるようです。

 

 とりあえず、第2話のワンシーンのトーナメント表を、記憶をたよりに書いてみました。こういう並びだったかな、と思います。
 これで見ると、期待されていたヴァイキング水産チーム、ボンプル高校チーム、青師団高校チームなどが全て敗退しています。マジノ女学院チームも、コミック版そのままの設定で登場しましたが、黒森峰女学園の重火力の前に壊滅しました。あと、島田愛里寿の地元のヨーグルト学園も破れましたので、島田愛里寿の編入先になるのでは、という大方の予想も外れました。

 かくして、出揃った8チームは、かつて対大学選抜戦をともに戦った、お馴染みの常連でした。なんだ、と落胆した方もいらっしゃるのかもしれませんが、しかし、ガルパンというアニメにおいては、この8チームのいずれも出さないわけにはいかず、出さなかったらファンが怒るであろう、との基本認識が定まっていることと思います。

 しかし、改めて8強の並びを見ますと、右側は、以前にも予想した通り、ほとんどヨーロッパ戦線の顔ぶれですね・・・。そして左側は知波単学園とサンダース大付属高校チームが居ますから、太平洋の日米決戦の雰囲気が濃厚になってきています・・・。大洗女子学園はともかく、継続高校はちょっと違和感がなくもないですね・・・。

 でも、この継続高校が、第3話以降に大きくクローズアップされるような気がします。第2回戦で大洗女子学園は知波単学園と対戦しますが、これによって、かつての対大学選抜戦の援軍7チームのうちで、まだ対戦したことがないのは継続高校だけとなります。

 ガルパンというのは、要するに大洗女子学園の戦車道チームの歩みが主軸となっているストーリーのアニメですから、他の常連チームとの対戦の連続が描かれるわけです。全く対戦しないままに終わるチームというのは原則として有り得ないと思いますし、そうならば劇中に登場している事自体が無意味になりかねません。この前提をふまえるならば、継続高校とは、いずれ一度はあいまみえる事になります。

 上掲のトーナメント表を見ますと、大洗女子学園と継続高校がそれぞれ勝ち進めば、両者は第3回戦つまり準決勝戦で対決することになるのが一目瞭然です。
 果たして、どうなるでしょうか。

 

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知波単学園チームの特二式内火艇カミ

2019年07月02日 | ガールズ&パンツァー

 6月15日より上映中のガルパン最終章第2話に関して、6月29日より公式および協賛企業のサイトにて動画およびアニメ劇中シーンの数々が公開されています。公式サイトでは新登場の戦車やキャラクターの紹介も追加され、次第にストーリーの全容が明らかにされつつあります。
 そのなかで、最も注目を浴び、かつ人気の的となっている戦車が、上図の上映特典ポストカードデザインにも登場している知波単学園チームの特二式内火艇カミであるようです。

 周知の通り、知波単学園は日本軍ティストのチームですから、第二次大戦中に日本軍が実戦配備した戦車を使用しています。劇場版においては九七式中戦車チハの2種および九五式軽戦車が登場し、対大学選抜戦にて見事な戦いぶりを見せました。
 今度の無限軌道杯においては、1回戦でコアラの森学園を下し、2回戦で大洗女子学園と対決しています。その参加戦車数10輌のうちの2輌が、新登場の特二式内火艇カミでした。

 

 知波単学園が特二式内火艇カミを保有しているであろうことは、既に劇場版公開の段階で上図の公式イラストが公開され、画集「戦車のよこみち」に収録されていた時点で知られていました。それ以前に、劇場版の対大学選抜戦にて、公園内のプールにて相手を迎撃した九七式中戦車チハが、プール内に潜航して待ち伏せし、浮上して水上からの砲撃を展開するシーンがあり、それが特二式内火艇カミの運用法と大して変わらなかったのでした。

 それで、知波単学園チームには、川や池などでの水上戦のノウハウがもともとあるのだろう、と個人的には推察していました。特二式内火艇カミも保有しているのであれば、西絹代や玉田や細見たちが池での待ち伏せや水上砲撃戦に通じていてもおかしくない、と思ったものでした。

 なので、私自身は上図の公式イラストを大真面目に受け止めており、いずれはアニメシリーズに登場するだろう、と期待していました。なにしろ本来は日本海軍マニアですので、日本海軍が開発した特別車輌つまり「特車」にあたる特二式内火艇カミには、ぜひ出てもらいたい、いや出てきて欲しい、と願ったものです。

 

  なので、第2話にて池の水面に表れて砲撃戦を展開した特二式内火艇カミの勇姿に接した瞬間、猛烈な驚きと感動で全身が固まり、頭の中が真っ白になりました。キューボラおよび排気筒の頂部が白く塗られているのにまた感動し、「連合艦隊法令第50号・・・」と口に出しかけて危うく右手で抑えました。

 帝国海軍の軍艦艦艇が艦橋やマストトップを白く塗装したのは、いわゆる対空識別表示の一種です。昭和17年5月24日に連合艦隊司令長官の山本五十六が発した機密電にて、連合艦隊法令第50号として戦索の改訂が命じられ、戦艦、巡洋艦、航空母艦の3艦種において前後の檣頂を白灰色に塗装せよ、との内容が追加された経緯にちなみます。
 おそらく、直後に予定されていたミッドウェー攻略作戦に備えての処置でしょうが、その戦策のオマージュがガルパンの特二式内火艇カミにて表現されているわけです。見ようによっては白波形の迷彩とも受け取れますが、それは側舷に長く施されているほうに相当するでしょう。

 

 御覧のように水面上を船のように航行していますが、海軍では「内火艇」と呼んで小艦艇に分類し、数える際の単位も「隻」でした。上図は、中央に戦車本体を置いて前後にフロートを装着した状態ですが、戦車本体のみでも水上航行が可能です。

 現に、大洗女子学園チームとの接触において2輌の特二式内火艇カミが陸地へ上陸し、1輌が前部の分割式フロートを吹っ飛ばされたものの、辛うじて直撃をかわして再び池中に退避して航行に移っています。が、フロートが無い場合の乾舷は約50センチ程度しかありませんから、上図よりは沈んだ状態で進んでいました。そのあたりもきちんと描写しているところは、さすがにガルパンです。
 その後、2輌の特二式内火艇カミは、再び陸に上がって西絹代以下の戦車部隊本隊に合流していますが、1輌は前部フロートを失ったままですから、知らない方が見ると別の戦車に見えたかもしれません。

 

 そして前後のフロートを付けたままの1輌は、上図のように全体に迷彩が施されていることが分かります。夜中の密林内でのシーンなので、何色に塗られているのが分かりにくかったことでしょう。

 しかし、日本海軍マニアである私は、すぐに「帝国海軍の対空対潜迷彩の基本色かな」と察しました。いわゆる海軍航海学校の「船舶迷彩実験」報告書に基づく4種類の色の組み合わせが、戦時中の航空母艦の対空対潜迷彩に応用されたことはよく知られていますが、写真資料や米軍のカラーフィルム映像などでみる限りにおいては、二号色、二一号色、二二号色の3種のカラーがよく使われていたようです。特に二一号色、二二号色は「外舷21号色、外舷22号色」の通称のほうがよく知られているでしょう。

 そして知波単学園の特二式内火艇カミにおいては、車体およびフロートの上半分ほどに二一号色、二二号色が史実の航空母艦の対空迷彩パターンのような形で塗られているのだと分かりました。ですが、下半分の暗い色は何色であるかが分かりにくいのでした。五号色かな、と考えたのですが、それよりはもっと暗い色に見えました。

 

 それで、上映パンフレットの下巻に掲載されている、上掲の公式設定図を見ました。側舷に白波がペイントされており、その下は茶色系のカラーでした。
 おそらく、昭和19年10月25日の比島エンガノ岬沖海戦における航空母艦「瑞鶴」および「瑞鳳」の飛行甲板の一部に残されていたとされるリノリウム板のカラーに通じるのでしょう。「瑞鶴」の乗組員だった方の話によれば、「土色」だそうです。

 知波単学園の特二式内火艇カミにおいては、この「土色」カラーの帯が後部フロート上面に二条に引かれており、さながら航空母艦「天城」の飛行甲板上の茶色の道路状迷彩を連想させます。
 「天城」の乗組員だった方の話によれば、昭和20年4月に瀬戸内海の三ツ子島沿岸にて仮泊偽装の際、飛行甲板に田んぼとあぜ道を描いて、民家にみせかけた建物も建て、さらに樹木を並べたそうです。その時のあぜ道が「土色」みたいな色で塗ってあったそうです。これもたぶんリノリウム板のカラーに近いのかもしれません。

 以上の知見により、、知波単学園の車輌において、陸軍の九七式中戦車や九五式軽戦車では陸軍式の迷彩、海軍の特二式内火艇カミでは海軍式の迷彩、というように明確に表現されていることが理解出来ます。ガルパンらしい、細かくマニアックなこだわりようです。

 ちなみに、私自身は、20代の後半において太平洋戦争戦跡の巡拝および遺骨収集事業に何度か参加したことがあり、パラオ諸島のバベルダオブ島およびコロール島に残る特二式内火艇カミの本物の残骸にも接しています。
 その際に、特二式内火艇カミの搭乗兵士だった方に話を聞いたことがあります。残骸が赤錆に覆われて本来の色が分からなかったので、本来は何色だったのかを訊ねたところ、「カミは艦艇なので、軍艦と同じように呉か横須賀の工廠の指定灰色に塗られていた」という説明が返ってきたのでした。

 なので、知波単学園の特二式内火艇カミの迷彩は、ガルパン独自の設定であることが分かります。模型で再現する場合の塗料は、基本的にはクレオスのMr.カラー特色セットNo.CS642「日本海軍・日本船舶 迷彩色」と、62番の「つや消し白」があれば事足りるだろうと思います。
 なお、No.CS642は入手しにくいかもしれませんので、その場合は単品で604番の「外舷21号色」、605番の「外舷22号色」、606番の「リノリウム色」を揃えると良いでしょう。
 ですが、見ようによっては、少し調色が必要かもしれません。そのあたりについては、また別記事にて考えてみたいと思います。

 


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ガルパン最終章第2話のパンフレット下巻

2019年06月30日 | ガールズ&パンツァー

 きのう6月29日、サークルのガルパン仲間で岡山県赤磐市在住のI氏が、午前中に姫路でガルパン最終章第2話を視聴し、帰りに拙宅に立ち寄って上図のパンフレット下巻を下さいました。かねて購入を頼んであったものです。

 お菓子を出して、コーヒーを淹れ、姫路の状況はどうでしたか、と問うと、「土曜日ですからね、他の映画の観客も多かったし、家族連れも少なくなかったんで、どこも行列って感じでしたよ」と話してくれました。
「・・・・ガルパンのほうも、相変わらずの人出でしたね」
「それは、あれでしょ、特典のポストカードが始まったからでしょ」
「そう、そうなんですよ、あれのコンプに必死になってる人、いっぱい居ますよ」
「少なくとも最低5回は行かなきゃあかんのやね」
「大変ですよねえ。星野さんは諦めたわけですか」
「諦めたっていうより、あまり欲しい気がしなくなった、というところやね」
「それって一種の悟りですよね、ガルパンファンの最高ランクに登りつめたわけですねえ」
「そんなわけあるかよ・・・」
 そうして笑いになりました。

 

 パンフレットの下巻は、知波単学園編でした。

「あれ・・・、これ知波単だけまとめて、終わってるね・・・」
「そうなんですよ、星野さん・・・。僕もびっくりしたんですよ。残り全部出してくるかなって期待してたんですが、トーナメント表も無いんですよ・・・、まだ公式は色々と伏せててネタバレしたくないみたいな・・・」
「でも、ネットのほうじゃ、アニメイトとかで動画もまた公開してるし、画像も一気に色々出してるけどね・・・」
「そうなんですよね、公式サイトのメカニックに対戦校の戦車とか、全部追加して公開してるのですよね」
「キャラクターはまだ全部出てないけどね」
「あー、出てませんね。でも、モデグラの来月号には特集入るんですよね、いまのところ出してない残りの情報も出してくるでしょう」
「すると、それが発売される7月25日が、完全なネタバレ解禁のラストタイミングになるかな」
「そうなるでしょう。モデグラですから、新たな戦車のプラモの特集やるんと違いますか?」
「するとこのパンフに出てる(特二式内火艇)カミは、間違いなく出るな・・・」
「目玉戦車ですからねえ・・・、あとマジノのソミュア、ヴァイキング水産のノイバウ、ボンプルの7TPあたりが模型記事で出そうですねえ、楽しみですよねえ星野さん・・・」
「いずれもタイミング的にはちょっとマズイかもしれんがね」
「は?・・・それどういう意味で?」
「ソミュアはまだ在庫があるもしれんが、カミやノイバウや7TPは市場在庫が払底しちゃってるんじゃないか?特集記事組んでも、それを読んで作りたくてもキットがそもそも買えないという・・・」
「ああ・・・確かにそうですよねえ、アミュのARL44もポルシェ虎もまだ発売されてないですもんね・・・」
「いま一番入手困難なのはカミやろうな。ちょうどドラゴンの市場在庫がほぼ掃けてしまってる時期みたいなんで、再生産再発売待ちのところらしい。たぶん公式キット化も含めて一定数を市場に投入してくると思うけど、この夏に迅速にやってくれるかどうかだな・・・」
「うーん、いまは何も情報がありませんねえ・・・」

 コーヒーを飲みつつ、ビスケットをかじって何かを考えていたIさんでしたが、そのうちに思いついた表情で私に向き直り、こう切り出してきました。
「そうだ、星野さん、カミって海軍の戦車でしたよね、星野さん海軍に詳しいからカミは・・・」
「その件については、ノーコメントです・・・」
「ええー、ちょっと、何でですか、いまのガルパンの目玉戦車なんですよ、星野さんがノーコメントでどうするんですか・・・」
「いずれ記事にするからです。それまではネタバレ禁止ってことで・・・」
「マジですか・・・」

 というわけで、早ければ来週ぐらいには、特二式内火艇カミに関する記事を書きます。お楽しみに。

 

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ガルパン最終章第2話の特典色紙を額装しました

2019年06月28日 | ガールズ&パンツァー

 手元に揃った5枚のガルパン最終章第2話の特典色紙、そのうちの4枚をとりあえず額装することにしました。要領は、以前に劇場版の特典色紙を額装した時と同じです。その記事はこちら

 

 現時点で3枚しかそろってませんので、残り1枚分は御覧のようにパッケージの標示をかねてセットしてみました。コンプリートでないのは残念ですが、しかしこれが私自身の確かな視聴の足跡です。これはこれで、味わいがあるなあ、と気が付きました。

 この状態ですと、随分後になってからも、すぐに第2話の特典色紙だと分かります。さらに考えてみますと、こういうふうにパッケージのフィルムケースを額装している事例は、大洗でも見かけたことがありませんね・・・。

 


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アハガルのあるMG生活の再開へ、 最終章シリーズは3巻にまとまる?

2019年06月26日 | ガールズ&パンツァー

 ガルパン最終章第2話も公開が始まって、ファンの大騒ぎも少しおさまってきた状態のようですが、上映はまだまだ続きますし、全国の上映劇場も二次追加分がアナウンスされて数が増えています。
 ですが、パンフレット下巻が発売されて、公式からの情報公開が正式にスタートするのが6月29日ですから、現時点ではまだまだネタバレ禁止です。

 その代り、上図のように、アハガルのあるMG生活つまり、アハトゥンク・ガールズ&パンツァーのあるモデルグラフィックス生活を再びやらないといけないタイミングになってまいりました。
 上図は、モデルグラフイック2018年1月号に掲載された記事で、御覧のように、アハトゥンク・ガールズ&パンツァーの3巻目は、最終章シリーズ全6話が終わった後に一冊作れるだけの数の戦車が登場していたら、という条件付きで一応予告されています。

 それまでは、モデルグラフィックスの各号に連載の形で新登場戦車のガイドページを載せる、という形で情報の公開および蓄積が図られてゆく形になっています。

 

 現時点で、アハトゥンク・ガールズ&パンツァー2巻刊行以後の新登場戦車のガイドページが掲載されているのは、上図の3冊です。最終章第1話に登場した4種類の新たな戦車がそれぞれに掲載されています。

 

 まず2018年1月号には、BC自由学園のマリー隊長の搭乗車、ルノーFT-17が載っています。

 

 続く2018年2月号は、ガルパンオフィシャルガイドブックの6冊目となっており、上図のBC自由学園のソミュアS35のほか、大洗サメさんチームのマークⅣのページも載っています。

 

 そして2018年3月号には、BC自由学園のARL44が載っています。

 

 それ以降はまだページが出ていませんので、当記事が公開される6月26日の時点では、アハガルのあるMGはこの3冊のみです。これだけではもちろん、アハトゥンク・ガールズ&パンツァー3巻は作れません。

 なので、第2話に登場する新たな戦車のページが、近いうちに掲載されるのだろうと予想されます。同時に、ガルパンオフィシャルガイドブックの7冊目も第2話絡みで出るのではないかと推測されます。

 いずれにせよ、今後はモデルグラフィックの毎月の新刊は要チェックです。とくにガルパン戦車プラモデルを楽しんでいる層にとっては必読の資料であり、かつ手元に常に置きたい教科書のような存在です。
 だから、第2話の新登場車輌のページは、アハトゥンク・ガールズ&パンツァー3巻が出るまでは第一級の基準資料となるでしょう。

 さあ、アハガルのあるMG生活、これより再開です・・・。

 


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ガルパン最終章第2話の特典色紙

2019年06月25日 | ガールズ&パンツァー

 去る6月21日に姫路で視聴した分をもって、計5度、5枚のガルパン最終章第2話公開一週目の入場特典色紙が揃いました。最初の姫路で2枚、次の岡山で2枚、そして姫路で1枚、です。

 

 結果は、こうなりました。生徒会の前の会長と副会長が3枚も。同道したモケジョさんやサークル仲間も同じ図柄でしたから、交換のしようがありませんでした。

 どうしようか、これ・・・。角谷杏&小山柚子が欲しい方おられますか?出来たらマリー&西住みほと交換してもらえませんか・・・?

 


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BC自由学園チームのARL44とは何か

2019年06月24日 | ガールズ&パンツァー

 今月の模型サークルの定期会合にて、モケジョのエリさんに訊かれました。
「BC自由学園の戦車で、ARL44がありますよね。あれは、ガルパンでは大きな意味を持っている戦車なんでしょうか」

 この種の問いかけはあまり受けた経験が無いので、しばらく返答に窮しました。横でA氏がARL44の概容やスペックなどを説明し始めましたが、エリさんは遠慮がちに手を振って制止しました。
「ごめんなさい。あの、そういうことじゃないんですよ、戦車の性能とかじゃなくってね、ええと、どういえばええんやろう、ガルパンに出てきたことの意味というか、そういう何か、なんですよ」
 それでA氏も沈黙に沈み込みました。難しい事聞くんだねえ、とT氏が笑っていましたが、程なくして腕組みして考え込んでいました。

 そういえば、最終章第1話の公開が始まった時に、エリさん達と視聴に行ったことがあるのですが、そのときもエリさんは、「何でこういう戦車が出てきたんでしょうか」と聞いてきたのでした。その疑問の発端を訊ねたところ、「だって、公式の設定とかに全然出てないじゃないですか・・・」と返されました。
 その記憶がまだ鮮やかなので、今回のエリさんの質問も、意図だけはよく分かりました。

 思うに、エリさんは、公式設定に無かった戦車がいきなり登場することに関して、彼女なりに疑問というか、不審の念を抱いているのでしょう。
 ARL44は、スペック的には相当強力な戦車ですが、第二次大戦中にはモックアップのみで間に合わず、量産開始は戦後の1949年からです。そんなのをホイホイ出していたら、他の「間に合わなかった」戦車も幾らでも出せることになってしまうので、キリがなくなるし、第二次大戦中までの戦車に限る、というガルパン設定の内容とも矛盾しがちになる、おかしいんじゃないか、というのがエリさんの思いなのでしょう。

 それは、私にもよく理解出来ます。と言うか、私自身も最終章第1話で初めてARL44を観て驚きまして、こんなの設定にあったかなあ、と疑問に思いました。それで資料を読み返して、どこにもARL44の名前が無いのを確かめて、「何でこういうのを出してきたんだろう」と思ったものです。

 ガルパンの公式設定資料類のなかで、戦車道各チームの保有戦車に関して細かく言及しているのは、2014年2月から刊行が始まった「月刊戦車道」シリーズが最初です。当時はテレビシリーズの初回放送が終了してまだ半年ぐらい後、アンツィオ戦OVAの製作発表が出たばかりでファンが狂喜していた頃にあたり、「月刊戦車道」は1号目から爆発的に売れて完売が続出したそうです。

 そして、アンツィオ戦OVAの公開直前の2014年6月に刊行された3号に、初めてBC自由学園の公式情報が掲載され、我々は初めてその概要を知ったのでした。もちろん、BC自由学園の保有する戦車についても細かく述べられていましたが、そのなかにARL44の名前はありません。

 ARL44がガルパンに登場する契機は、聞く所によれば、最終章シリーズの製作決定だったそうです。何かのインタビュー記事にて、製作サイド関係者の方が海外の軍事博物館へ行って現存するARL44の実車を取材してきた旨が語られていましたが、それは要するにそれ以前の劇場版の段階まではARL44が公式設定に含まれていなかったことをも示しています。つまり、後から追加した二次の公式設定であるわけです。

 ですが、エリさんが疑問符付きで指摘したように、第二次大戦中にはモックアップのみで間に合わなかった戦車です。そんなのを引っ張り出さないと最終章第1話からのBC自由学園チームの基本構想が成り立たないのか、というのがエリさんの問いかけであったわけです。
 なにしろ、「月刊戦車道」3号に述べられた保有戦車の顔触れもそうそうたるもので、戦力的に大洗女子学園に劣っているどころか、ルノー以下のフランス戦車群に加えてシャーマンやパンターも揃えているという、かなりの陣容でした。無理してARL44を引っ張り出さなくても、現有の戦力だけで十分に大洗に対抗出来るのではないか、出来たらその枠内にて工夫して試合のストーリーも構築して欲しかった、とエリさんは言いたいのでしょう。
 確かにそれは正論かもしれません。しかし、水島監督以下ガルパンの製作サイドは、正論的な流れよりは奇をてらう方向へ進む傾向があります。むしろそれがアニメの製作スタンスとしては普通なのだろうと思います。常にサプライズを仕掛けてファンを喜ばせるという、一種の使命があると思います。だから、際どい手段も駆使せねばならなくなるでしょうし、無理してARL44を登場させるという判断にも行き着くだろうと思います。

 実際、最終章第1話のストーリーは、ARL44の登場によって劇場版とは別の緊迫感に包まれて予断を許さぬ成り行きになったので、仕掛けとしては成功でした。「BC自由学園って、弱いイメージのあるフランス軍ティストだから、大洗は楽に勝てるかも・・・」、というような先入主を吹き飛ばしたため、ファンの大多数は「大洗は大丈夫か?」と手に汗握る流れに吸い込まれたことでしょう。
 なにしろ、ARL44がBC自由学園チーム10輌のうちの半数以上を占めています。火力で言えば大洗を圧倒しています。大洗側にはたった1輌しかないポルシェティーガークラスの戦車が、BC自由学園チーム側には5輌も居るのですから、私もものすごく不安になり、ハラハラしながら第1話を観ていました。

 つまり、ARL44とは、最終章シリーズを面白く見応えあるものに仕上げるための最初の「仕掛け」なのだろうと思います。エリさんには申し訳ないかもしれませんが、ARL44が出なかったら、最終章第1話のストーリーはちょっと精彩に欠けたのではないかと予想します。BC自由学園チームの「手強さ」というのがリアルに演出されにくかっただろうと思います。無理して登場させたとしても、これは正解だったと受け止めています。

 あと、ARL44の登場をもって、これまでのガルパンと現在のガルパンとで確実に変わった概念が二つあると考えています。
 一つ目は、大まかに言えば、第二次大戦中の試作品までであれば、どんな戦車でも出せるという設定が大きく前に出てきたこと、もう一つは、戦車に関する従来の固定的概念というか縛りが無くなったこと、だと思います。

 その流れで、一種の戦車をの一つのチームに固定することなく、複数のチームで使用している、という状況が構成されてきたのでしょう。最終章第2話の予告編に出てきたヴァイキング水産高校チームの戦車に、既存のⅢ号戦車J型とM24チャーフィーが使われているのに驚きましたが、同時に、いずれはそうなるわけなんだ、と感じました。
 なにしろ、ARL44まで引っ張り出したんだから、それぐらい戦車の候補が払底してきたわけだな、既存の戦車の使い回しに落ち着くのも時間の問題だったのだろう、と納得したわけです。そういう、ガルパン戦車の表現手法の転換点に位置するのが、ARL44であるように私には思えます。

 だから、エリさんの問いかけに対しては、今述べた内容をまとめて返すことになります。あまり明確な整理内容ではありませんが、私の拙い解釈と思考法では、これが精一杯です。
 公式サイトでのARL44の紹介記事はこちら

 

 ところで、このARL44、それまでは超マイナーな存在であったのが、ガルパンに登場したことによって、一気に知名度が上がって人気の的にもなりました。そして早くもこの7月には、アミュージングホビーさんより、初のキット製品化がなされて発売が予定されています。

 しかも、近々公式キット化がなされるという噂も出ています。劇場版のセンチュリオンの前例もありますし、たぶん実現するでしょう。というより、公式キット化も視野に入れてのスピーディーな新規開発であるようです。まったく、アニメ効果というものは凄いですね。
 ホビーサーチさんでの製品案内情報はこちら

 

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「ガールズ&パンツァー 樅の木と鉄の羽の魔女」第7話

2019年06月23日 | ガールズ&パンツァー

 去る6月15日にコミックウォーカーで第7話が公開されました、コミック「ガールズ&パンツァー 樅の木と鉄の羽の魔女」です。

 

 今回も冒頭にキャラクターの紹介が載せられています。舛倉杏奈、主人公の戦車に操縦手として乗り込んでいる方です。パンツァージャケットの下に着ている衣装を描いて見せてくれていますが、これがルーマニアの民族衣装なのでしょうか・・・。細密な刺繍による幾何学的な模様をベルト状にデザインする辺りは、おもに東欧諸国での普遍的な服飾文化の要素であるそうです。

 キャラクター紹介には、戦車道部部長、とありましたが、そういえば、Ⅳ号戦車に搭乗している魔女科の毬奈・コンスタンティネスクも、戦車道部部長、とあります。
 伯爵高校チームの戦車道部部長って二人居るのですかね?

 

 今回は、葬儀の棺を曳く戦車が登場しました。日本の地方の農村に、軽戦車が当たり前のように存在しているという、戦車道世界ならばでの光景です。
 この地方の農村というのは、伯爵高校が所在する福島県のそれであるようです。すると葬列の合図の銅鑼や、出棺に際する儀礼なども、現地に実際に伝わっている冠婚葬祭の習俗であるのかもしれません。そういう歴史文化的な背景もきちんと細かく調べて描かれているあたりに、作者むらかわみちおさんの「本気」を感じます。

 戦車そのものも、細部まで丁寧に描いてありますので、日本の戦車だとすぐに分かりました。車体は九五式軽戦車のそれに見えました。

 

  ですが、砲塔は九五式軽戦車のそれではなく、九七式中戦車のそれに見えました。ということは、四式軽戦車だな、と気付きました。

 作中では、かつては牛が果たした役目を戦車がこなしているという設定になっています。地方の農村では軽トラまたはトラクターのような使われ方をしているのでしょうか。このように、日本の各地に当たり前のように戦車が使われているという世界観でなければ、戦車道という一種のスポーツ競技も成立しないのでしょう。

 

 さて、四式軽戦車は、正しくは四式軽戦車ケヌと称します。ドラゴンから1//35スケールキットが出ています。作中車そのままの姿ですので、もう間違いないでしょう。
 エムズ・プラスさんのキット案内情報ページはこちら

 物語のほうは、主人公の野咲の子供時代の回想シーンが展開し、彼女が「魔女」の存在を初めて知った事、葬儀に参列した「魔女」の姿を見た事、などが描かれます。「魔女」とは昔から縁があった野咲の特別な思い出が、リアルな描写によって鮮やかに迫ってまいります。
 続きを早く読みたいですね。

 


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みたび、ガルパン最終章第2話を視聴しました

2019年06月22日 | ガールズ&パンツァー

 きのう6月21日、模型サークルのガルパンプラモ仲間のT氏とアースシネマズ姫路へ行きました。T氏は今回が初めての視聴で、大阪在住であるにもかかわらず、近くの梅田ブルクやTJ京都へは行かず、関西地区唯一のセンシャラウンド上映施設である姫路で観たいと希望していたのでした。

 

 なので、昼過ぎに姫路駅で落ち合ってから上映までの間は、私も最終章2話に関する話題は一切出しませんでした。T氏もそれに関する質問などは全く出しませんでした。サークル内での「公の場や劇場内ではネタバレ禁止」との取り決めは、しっかり守られていました。

 

 物販のほうは、さすがに縮小されて陳列ケースの位置も変わっていましたが、上映スタート一週間目にしてはまだ豊富な在庫があったようで、他では売り切れが続出しているというパンフレットもまだ販売していました。
 T氏はとりあえずパンフレットを購入し、それから色々見て迷った後、クリアファイルを買っていました。パンフレットのほうはすぐにザックに仕舞い込み、視聴終了まで取り出しませんでした。

 

 席は、めいめいに好きな場所をとりました。私の席は御覧の通り、やや前に位置していました。昼過ぎに合流して、まず昼食を食べましたので、今回の視聴は15時15分からでした。
 入場特典はまだ在庫があるようで、22日からの第2週目も配付を継続するとの事でした。この日は、T氏も私も同じ図柄、角谷杏と小山柚子でした。

 

 視聴後、T氏は興奮と感動の渦中に浸ったまま、無言のうちに何度も小さくガッツポーズを繰り返し、いかにも幸せそうな笑顔を私に向けてきました。お互いに黙ったままで、会話は一切しませんでしたが、気持ちは大変によく分かるので、私も自然と笑顔になりました。個人的には今回で5度目の視聴でしたが、良いものは何度観ても良いです。

 姫路駅にて別れる際、「ブログであれ(最終章2話)の記事を出すんは、いつからなん?」といきなり訊かれました。
 一応、サークル内での取り決めにおいては、アニメ誌や模型誌などで特集記事が組まれた日以降、あるいは公式によるメディア上の公表もしくは動画配信開始以降、というタイミングまでのネタバレ禁止となっていますので、そのことを復唱したうえで、「早くて6月29日のパンフレット下巻発売以降ですかね」と答えました。T氏は微笑して「なるほど」と言いました。
 それが、最終章2話に関しての、二人の唯一の会話でした。

 パンフレットは公式の情報媒体です。その下巻にて、上巻に無かった内容が全てまとめられる筈なので、その販売開始が即ち公への情報公開と見做せます。パンフレットは通販でも購入可能ですので、劇場へ行かなくても買えます。
 したがって、その6月29日の発売開始をもって「ネタバレ解禁」と見做しますが、しかし全国のガルパンファンの何割かは、多忙のためにまだ未視聴のままであるかもしれません。

 なので、拙ブログにおいて最終章2話に関する記事を綴るのは、7月に入ってからにしたいと思います。なにしろ新たな情報が多すぎて、私自身もいまだに把握と整理が出来ていませんので・・・・。

 

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「ガールズ&パンツァー プラウダ戦記」 第9話 前編

2019年06月21日 | ガールズ&パンツァー

 6月19日に最新話が公開された、吉田創さんのガルパンコミック「プラウダ戦記」です。前回は第8話の後編で、黒森峰女学園での波乱が描かれましたが、今回の第9話前編では、舞台がプラウダ高校に戻っています。そこでも波乱の幕開けとなっているようです。

 どのみち、ガルパンの物語に多少の波乱は含まれる成り行きなので、「プラウダ戦記」のストーリーにもさして違和感はありません。
 ただ、キャラクターやモブキャラクターの多くが次第に荒っぽく、時には不良っぽく、下手すれば悪役っぽくなってくる傾向があるのには、「リボンの武者」シリーズと共通しているような印象を受けます。

 さて、今回はプラウダ高校チームの新1年生へのお手本として、3年生と2年生の見本試合が行われるという成り行きです。しかし、カチューシャ&ノンナのコンビと共に猛訓練を重ねていた2年生の実力が如何なく発揮され、試合はあっけなく片がつきます。
 これらの描写によって、強豪校に名を連ねるプラウダ高校の成長ぶりがカチューシャ&ノンナを軸としてまとめられる形になっており、全国大会での対黒森峰戦での勝利へと繋がるのであろう、と察しられます。

 なので、このコミックも10話で完結して単行本は全2巻にまとめられるのかな、と予想します。同じような連載ペースで、他のチームを取り上げて掘り下げていただけたらな、と期待してしまいます。

 模型的には、新登場戦車がいまのところはSU-152しかありませんので、個人的にはちょっと物足りません。月刊戦車道などの公式設定資料では、他にKV-1も保有していることになっており、おそらくソ連車輌はだいたい網羅していると想像されますので、コミックにてもっと出していただけたらな、と思います。

 


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