灼熱Inland Empire “育児” 奮闘記

南カリフォルニアはリバーサイドでの研究活動と生活の一端をまとめたブログ.パーマネント職をゲットするまでは続けるつもり.

自転車通勤

2005-04-29 06:57:10 | カリフォルニア
自転車通勤をしていますが,思わぬベネフィットを得ています.大学は車での通勤・通学をなるべく減らしたいらしく,自転車や電車で通う人に対してある特典を与えています.自転車通学・通勤者として登録すると,大学内の昼間の駐車許可書を買うことが出来ません.当然のことですね.しかし代わりにまず,大学内のジムの会員権をただでもらえます.そうするとジム内にロッカーをもらえて,バスタオルが好きなだけ使えるんです.ジムには屋外プールがついているので,泳ぎ放題と言うことになります.毎回新しいバスタオルをもらえるので手ぶらで行って泳いでまた仕事に戻ると言うことが可能です.会員権を普通に買うと一学期に30ドルくらい取られますから年間で120ドル分の特典です.すばらしいですね.

さらには夕方以降の駐車許可書か数十ドル分の駐車券のどちらかをもらうことが出来ます.夕方以降の許可書は午後四時以降と週末に大学内の駐車場に駐車出来る許可書です.駐車権については支払機のある駐車場で使うことが出来て一学期に$72分もらえました.一時間いくらなのか知りませんが,急用でどうしても車で来なければならないときなどに使うことが出来ます.自転車で通うだけでこの特典です.自転車で通いながらこの制度を知らない人もいますが,自転車で通っている人は絶対に登録するべきです.大学も車の数を減らしたいのであれば,この制度をもっと大々的にアピールすればよいと思うんですけど...

水泳

2005-04-25 10:34:09 | カリフォルニア
最近昼食時によく大学のプールで泳いでいます.僕のボスもよく泳いでいるのですが,彼はもうノンストップで30分以上泳ぎ続けます.昼休みに40ラップこなすのが目標だと言っておりました.40ラップって2km?必死について行こうと頑張ってはいるんですが,無理です.僕はすぐ休んでしまうんですが,その間にも彼は泳ぎ続けています.距離的には彼の三分の一も泳いでいないかもしれないです.情けないです.年は15近く向こうの方が上なんですけどね.と言うことで彼と対等に泳げるようになることを目指して日々泳ぎ続けます.

長距離をクロールで楽に泳げる方法をご存知の方メッセージ下さい.

研究予算

2005-04-19 15:01:07 | 研究
ブッシュ政権の2006年度の研究開発予算案が発表されたそうです.あくまでも予算案ですのでこれから審議を経て多少の変更も加わって承認されるとは思いますが,予算の興味深い振り分けが見て取れます.アメリカと言う国を的確に表しているなーと思われる部分はやはり国防省(Department of DefenseあるいはDoD)の配分が研究開発予算全体の5割を超えていることでしょうか(この案では53%).その次にもらっているのがNIH(国立衛生研究所)の22%ですから,その多さが分かるのではないでしょうか?もうひとつ現在予算の規模ではたいしたことのないDepartment of Homeland Security(国土安全保障省)ですが,伸び率は毎年毎年結構なもので,いずれ規模もそれなりのものになりそうです.ここは軍関係と言えば軍関係とも言えなくない微妙な研究をたくさんやっています.「軍」強しですね.実は自分のアメリカでの研究生活を振り返って見ると,今で携わったのはDoD絡みのプロジェクトばかりなんです.恩恵をきちんと受けているわけです.研究費がなければ研究できないシステムですからお金のあるところのプロジェクトが増えるのは当然のことですね.自分の主義主張はともかくとして.

一方大学関係者が一番お世話になっているNSF(国立科学財団)は多少増えていますが,前年カットされていることなどを考慮すると全体としては2年連続で減少という案だそうです.ますます少ない予算の取り合いが激しくなりそうですね.さらには現在僕の分野に一番近そうなUSDA(農務省)関係は予算規模も小さい上にさらに大幅カットという泣きっ面に蜂状態です.イラク戦争や対テロ戦争に重きがおかれている現状では仕方のないことなのかも知れませんね.

Dean その後

2005-04-08 02:09:31 | 研究
3月11日のブログでDeanの候補者によるセミナーの話を書きましたが,その後も候補者が次々にあらわれてセミナーを行っています.どうやら少なくとも5人の候補者がセミナーを行ったようです.まだまだ来るのかも知れません.勉強になることも多いのでなるべく参加するようにはしていますが,全部は無理なようです.教授を雇う場合は候補者2-3人をセミナーに呼ぶと言われていますので,それに比べればやはり力の入れ具合が違いますね.

講演

2005-04-04 08:17:23 | カリフォルニア
前アイルランド大統領で前国連人権高等弁務官のMary Robinsonの講演があったので行って来ました.予備知識としてここここを見ていたのですが,いろいろと世界の人権問題や貧困問題に多く関わってきた人物だそうです.講演はその世界の人権問題,貧困問題や不公平貿易など現在のグローバリゼーションに伴う問題についてで,色々と学ぶことが出来ました.アメリカにも批判的ですが,彼女は現在はコロンビア大学の教授だそうです.

現在のイラクやアフガニスタンの問題にはほとんど触れられていませんでしたが,劣化ウラン弾など人権を無視した兵器が使われているわけで,ぜひとも今後関わってもらいたい問題です.彼女がどのような視点から中東の問題を見ているのかは非常に興味があるところです.

個人的に興味深かったのは,アメリカなどの先進国で行われている農業保護というか特定の農産物に対する補助金に関わる問題についてでした.アメリカでの綿(やヨーロッパでの砂糖)に対する補助金の結果として綿の市場価格が上がらずにいわゆる途上国,特にアフリカでの綿の競争力が上がらないというものでした.調べてみればこれはよく知られている問題でWTOなどもアメリカの補助は違法であると宣言しているらしいですが,僕はほとんど知りませんでした.マリなどでは高品質の綿を生産しているらしく,公平な貿易が行われれば貧困から抜け出せる人たちも少なくないとか.農業はなんと言っても国の土台です.手入れをしない農地は国土を荒廃させます.農地を維持すると言うことを考えてもある程度保護するのは仕方がないとは思います.しかしそれが著しく不公正であってはならないはずです.そのバランスを取るのは非常に難しいですね.

代講

2005-04-01 17:00:02 | 研究
ボスが出張でいないので,学部の授業の代講をする機会を得ました.今まで教えたことのないサブジェクトで,出だしはあまり滑らかにいきませんでしたが,最後の方は結構まともな講義が出来たのではないでしょうか?20名弱の学生でしたが,ほとんど質問もなく,一方的にしゃべって,最後20分は演習問題を解いて終わりでした.講義終了後にあった唯一の質問は,「今日のところは試験のために暗記した方がいいですか?」というものでした.学部生レベルでは「学ぶ」ことよりも「試験でよい点数を取る」ことの方がはるかに重要なことですから仕方ないですが,ガクっとくるような質問ですね.

慣れない分野の講義はまだまだだなーと言うのが今日の感想です.これからもこのような機会を活用して講義の経験を積んでゆければいいなと思います.