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電子基準点のデータから、有料メルマガ「週刊MEGA地震予測」などで地震予測サービスを行っている、東京大学名誉教授の村井俊治氏(JESEA・地震科学探査機構)という方がいます。週刊ポストやフジテレビをはじめとするメディアが、「震度5弱以上の地震を全て的中」などと、彼らの地震予測を紹介し続けています。
しかしながら、詳しく調べてみますと、村井俊治氏らは、単に日本中のあちこちに年がら年じゅう地震予測を出しているだけにすぎません。予測地域が異常に多く、かつ予測範囲も広く、しかも予測期間が長く、そのうえ地震が起こるまで予測期間を延長するので、当然ながら的中となる、というだけなのです。以下に説明します。
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2015年6月7日に放送された『Mr.サンデー』(フジテレビ)にて、メルマガ「週刊MEGA地震予測」の最新号(6月3日発行)の内容が公開されました。このなかで、「要警戒地域」と「要注意地域」との予測が挙げられており、以下のようなものでした。
要警戒地域
(震度5以上の地震が発生する可能性が極めて高い)
要注意地域
(震度5以上の地震が発生する可能性が高い)
それでは、以上の地域に該当するであろう地域を、以下に示してみます。「要警戒地域」を赤色、「要注意地域」をオレンジ色で囲みます。

(※国土地理院地図より作成)
…ご覧のように、国内において地震が起きやすい地域を、ほとんど網羅しているのです!
今回のみならず、メルマガ「週刊MEGA地震予測」の内容は、いつもこのようなものです(たとえばこちら)。このような予測を毎週出しているのですから、予測が的中して当たり前です。このように広範囲に予測を出し、しかも予測期間は1ヶ月から6ヶ月もあり、期間内に地震が起きなかった場合には期間延長するのです。そのうえ、「南関東」と予測して小笠原諸島で地震が起きても、やはり「的中」と主張するわけです。
こんな予測内容で、「震度5弱以上を全て的中」などと自慢しているのですから、呆れて言葉が出てきません。デタラメを有意に超える予測能力が全く読み取れず、率直に言って、こんな地震予測のどこにお金を払う価値があるのか、理解できません。
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なお、そもそも村井俊治氏らの電子基準点データの取り扱い方はデタラメであり、単なるノイズ変動を地殻変動による異常だと勘違いしているだけだという点については、すでに以下に説明しておりますので、ご参照ください。
村井俊治氏の地震予測を信じてはいけません(2)
ネパール地震の前兆を捉えていたという村井俊治氏の主張は、デタラメです
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また、このような地震予測サービスを、よく調べもせずに盲目的に絶賛して紹介する週刊誌やテレビ番組のレベルは、いささか低すぎると言わざるを得ません。フジテレビの番組では、村井俊治氏の専門がGPSを使った測量であるといった説明や、日本の地面は常に毎週1~2cm動いているといった説明がありましたが、いずれも間違いです。
メディアの矜持として、視聴率や販売部数を伸ばすという目的以前に、視聴者や読者に正しい情報を伝える姿勢を見せて欲しいと願います。
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電子基準点のデータから、有料メルマガ「週刊MEGA地震予測」などで地震予測サービスを行っている、東京大学名誉教授の村井俊治氏(JESEA・地震科学探査機構)という方がいます。週刊ポストやフジテレビをはじめとするメディアが、「震度5弱以上の地震を全て的中」などと、彼らの地震予測を紹介し続けています。
しかしながら、詳しく調べてみますと、村井俊治氏らは、単に日本中のあちこちに年がら年じゅう地震予測を出しているだけにすぎません。予測地域が異常に多く、かつ予測範囲も広く、しかも予測期間が長く、そのうえ地震が起こるまで予測期間を延長するので、当然ながら的中となる、というだけなのです。以下に説明します。
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2015年6月7日に放送された『Mr.サンデー』(フジテレビ)にて、メルマガ「週刊MEGA地震予測」の最新号(6月3日発行)の内容が公開されました。このなかで、「要警戒地域」と「要注意地域」との予測が挙げられており、以下のようなものでした。
要警戒地域
(震度5以上の地震が発生する可能性が極めて高い)
・南海、東南海地方
・奥羽山脈周辺及び日本海側
・北信越地方(岐阜県飛騨地方含む)
・奥羽山脈周辺及び日本海側
・北信越地方(岐阜県飛騨地方含む)
要注意地域
(震度5以上の地震が発生する可能性が高い)
・東北、関東の太平洋岸
・南関東地方
・北海道釧路、根室、十勝、浦河周辺
・南西諸島
・福島県、茨城県、千葉県内陸部
・鹿児島県、熊本県、長崎県周辺
・南関東地方
・北海道釧路、根室、十勝、浦河周辺
・南西諸島
・福島県、茨城県、千葉県内陸部
・鹿児島県、熊本県、長崎県周辺
それでは、以上の地域に該当するであろう地域を、以下に示してみます。「要警戒地域」を赤色、「要注意地域」をオレンジ色で囲みます。

(※国土地理院地図より作成)
…ご覧のように、国内において地震が起きやすい地域を、ほとんど網羅しているのです!
今回のみならず、メルマガ「週刊MEGA地震予測」の内容は、いつもこのようなものです(たとえばこちら)。このような予測を毎週出しているのですから、予測が的中して当たり前です。このように広範囲に予測を出し、しかも予測期間は1ヶ月から6ヶ月もあり、期間内に地震が起きなかった場合には期間延長するのです。そのうえ、「南関東」と予測して小笠原諸島で地震が起きても、やはり「的中」と主張するわけです。
こんな予測内容で、「震度5弱以上を全て的中」などと自慢しているのですから、呆れて言葉が出てきません。デタラメを有意に超える予測能力が全く読み取れず、率直に言って、こんな地震予測のどこにお金を払う価値があるのか、理解できません。
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なお、そもそも村井俊治氏らの電子基準点データの取り扱い方はデタラメであり、単なるノイズ変動を地殻変動による異常だと勘違いしているだけだという点については、すでに以下に説明しておりますので、ご参照ください。
村井俊治氏の地震予測を信じてはいけません(2)
ネパール地震の前兆を捉えていたという村井俊治氏の主張は、デタラメです
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また、このような地震予測サービスを、よく調べもせずに盲目的に絶賛して紹介する週刊誌やテレビ番組のレベルは、いささか低すぎると言わざるを得ません。フジテレビの番組では、村井俊治氏の専門がGPSを使った測量であるといった説明や、日本の地面は常に毎週1~2cm動いているといった説明がありましたが、いずれも間違いです。
メディアの矜持として、視聴率や販売部数を伸ばすという目的以前に、視聴者や読者に正しい情報を伝える姿勢を見せて欲しいと願います。
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そのロジックがおかしいことに、何故メディアは気がつかないんでしょうね。テレビなら本当の地震の専門家なども出ることがあるのに。
視聴率や部数稼ぎのためにこういう方々の論説を垂れ流すメディアの責任はやはり重い。
一方で正しい情報の啓蒙活動をしない(というか目立っていない)地震学会についても、方針を改めていただきたいなと思う今日この頃です。
まったく仰るとおりで、要するに早川氏も村井氏も同じなんですよね。ただ、上に示したように、村井氏のほうが、やたらと予測範囲が多くて、それぞれが異常に広くて、かつ曖昧であるために、的中とされる例が多くなるようですね。
ご存知なんでしょうバードさん
おやまぁ。まさかご氏名が来るとは。これはこれは恐縮です。
私の信頼する地震学者の基準は、「地震学もしくは火山学などの地学の学位を持ち、その方面で実際に活動されている方」です。
なので私は、地震や火山とは無関係の学位しか持っていない上に、地震学に関する論文ひとつ書かず、「地震を予測的中!」等とメディアを煽っている方は専門家とは考えていません。
パッと名前を挙げれば、
・佃為成氏
・小山真人氏
・山岡耕春氏
・鎌田浩毅氏
パッと浮かんだのはそんな感じかな。
上であげた方たちは、著作やレポートなども読んだことがあるので、専門家として信頼してます。
他にも私が知らないだけで、真面目で信頼できる「本当の地震の専門家」も沢山いるでしょうね。
あとは知り合いの地学教師から、故・宇津徳治先生の本を勧められているので、機会があれば読んでみようと思っています。
横浜地球物理学研究所様、もし「この方はちょっと・・・」とか、「この方もいいよ。本を読んでみては」等という方がいましたら、補足いただければ幸いです。
某ブログでも祭り上げられておりますし、いわゆる週刊誌ネタにはピッタリなんでしょうね。
深くを考えない愚民向けなんですな。話題的に。その裏には、お金の臭いがプンプンしてきます。
地震予知なんてするくらいなので、地学全般に精通されていて科学的根拠のあるデータを得た上で情報を発信しているのだと思っていました。
あと。地震学会の方々には確かにもう少しがんばってもらいたいものです。
コメント有難うございます。
私は石橋克彦先生のファンです。もちろん宇津徳治先生の本は読まれた方が良く、最新版の『地震学』は網羅的でさほど難解ではないので、座右に置いておくべきかと思います。いずれにしても、ごく一部を除き、地震学者・研究者のみなさんのほとんどは信頼できる尊敬すべき方だと思ってます。
地震予知となると、茂木清夫先生、上田誠也先生、長尾年恭先生…等々がおられますが、いずれも地震学の大部分については当然信頼できるのですが、地震予知研究の検証が甘すぎるという嫌いがあるようです。
コメント有難うございます。
まさにご指摘のとおり、「地学系統じゃないけど立派な肩書がある」というのが、週刊誌レベルで皆様が騙されやすくやっかいだと言えますね。いずれにしても、デタラメな予測サービスに多くのお金が流れていることは、憂慮すべきことです。地震学会のみならず、然るべき機関が何か動いてくれることを期待したいです。
宇津先生は地震の統計にも精通しておられ、地震の予測について軽々しく口走るようなことはなさらなかったし、もちろんちゃらちゃらTVに出演するなどということもなかったように記憶しています。
第1版は1977年のようですが、地震のことを真面目に勉強しようとする者にとって先生の「地震学」がいまだにバイブル的な存在であるのも、わかるような気がします。
「要注視地域」もあり、実際に地震が発生すれば、
村井氏は地域に関係なく、「○○頃に警告していた」と言うので、
警戒も注意も注視も、その区別は何の意味もありません。
以前、然るサイトで週刊MEGA地震予測を只見出来た頃、
全国の都道府県から要警戒地域~要注視地域を除いたら、
ノーマークは近畿の2府3県(滋賀、奈良、兵庫)だけでした。
ところが、週刊ポスト6月12日号の異常変動全国MAPに図示されている
「南海・東南海警戒ゾーン」には大阪府と奈良県が含まれ、
京都府と兵庫県は一部含まれ、完全なノーマークは滋賀県だけとなり、
しかも予測される地震の規模も期間も明示していないなど、
「将来、日本に震度5以上の地震が来る」と言っているのと何ら変わりません。
勿論、村井氏は「地殻変動とは関係のない座標変化」を悪用しているだけで、
気象庁のサイトを開き、メルマガの週間異常変動期間の天候を調べれば、
次号や次々号のメルマガに載る「異常変動」地点が多いか少ないかが予測出来ます。
それで、私は村井氏のTwitterに突撃し、例えば6月4日のコメント欄には、
「次回のメルマガのの週間異常変動期間の5月17日~23日は
全国的に天候が穏やかだったので、4cm超は一桁台だろうと思います」
と書いて置きましたが、例によって村井氏本人からも
何が書かれているのか理解不能であろう信者からも何の反応もありません。
村井氏は、地殻変動とは関係のない座標変化を悪用して、
インチキな地震予測を続けているばかりか、頻繁に海外に出掛け、
そのインチキな地震予測を吹聴しているトンデモな国賊です。
それで、この国賊を一日も早く社会的に葬り去ることを目的として、
2chの【VHF帯域電波観測】串田嘉男【クッシー】14 の次スレに、
【VHF】串田嘉男vs.村井俊治【GNSS】15を立てました↓
http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/eq/1433764322/
真面目に地震研究に取り組んでおられる方々も、
村井氏のインチキ地震予測を知りながら黙っておられるだけなので、
もし、村井氏の尻に火が付けば、枯れ草に火が付いたように、
あっと言う間に燃え尽きてしまうことは明白なので、
微力ながら、その火を起こす努力を重ねる所存です。