木更津で整体、カイロで肩こり、腰痛、スポーツ障害の自然療法の専門家が施術するCCRKです

【拳骨日記】カイロプラクティック・コンディショニング・ルーム・Kの日々の臨床現場を通して医療のあり方を診療日記にしました

No 602  若年性糖尿病

2007-05-31 | NAETアレルギー治療
中学生の患者さん。背部痛と若年生糖尿病で来院する。背部痛はこれと言って原因がない。整形で姿勢が悪いから疲れるといわれ、姿勢を良くするように言われた。

一日中24時間姿勢を意識することはできない。できる方はいるのかな? 無責任な指導である。痛みの原因を姿勢に持っていくのは医師が言う言葉とは思えない。

5年生から糖尿病の治療を行っている。治療を行っているが依然としてヘモグロビンA1cの値が高い。ヘモグロビンA1cは血液中の糖とヘモグロビンが結合した数値であり、高ければ高いほど血糖値が高いということである。

専門医からは食事制限と運動の指導を受け、薬の服用で3年間も様子を見ているが一向に改善しない。症状は糖尿病の特別な症状はないが、全身のだるさや動作の緩慢さが目だつ。顔が膨顔で背中の痛みもムクミが絡んでいると思われる。

3回の治療で全身のムクミがとれ、顔つきは膨顔がなくなりしまってきた。背部痛もなくなった。アレルギー反応で浮腫が出ていたようだ。ヘモグロビンA1cの値もいずれ下がる可能性は十分ある。継続治療中。

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No 601 肩の筋肉が痩せた

2007-05-30 | スポーツ障害
昨日の新患。某有名体育系大学のバレーボールの現役選手。約半年前から右肩の違和感があり練習しながら治療を行っていた。

違和感で同大学のスポーツリハビリ科にリハビリを行っていた。そこで指摘されたのが右肩の筋力の低下? いわゆるローテータカフの一部である棘下筋の減少と筋力低下である。(写真の右肩の棘下筋のえくぼが見える)

1、2ヶ月のリハビリで筋力が戻らなければ手術を勧めたれた。結局回復せず5月に手術を予定していたが、どうしても踏み切れず延ばしていた。その後もリハビリを継続して様子を見ていた。

リハビリは継続していたが改善せず、再度8月の夏休みを利用して手術の予定を立てた。有名な体育会系の大学のスポーツ専門の医療設備やスタッフがそろっていても、どうしても機械論的な治療が選択され、最終的には何でも手術の選択されるが、果たしてスポーツ選手の最高の選択といえるのか疑問である。

昨日の検査では、右上肢の棘下筋の筋力低下が著しく低下し、レベルで言うと重力で抵抗するのが限界である。他動的に抵抗を加えると全く抵抗できない。神経学的な障害である。

さて、ここで問題である。整形外科学、神経学検査で陽性がでた。問題を疑う部位は頚椎である。頚椎及び神経根の圧迫説?が最有力と見ることができる。スポーツ外来の診断も頚椎に問題があり手術の適応だといった。

頚椎に構造的な問題が発生し、機械論的な発想のカイロプラクターであれば、可動域の減少した部位、この場合だとC5,C6レベルと一致しなければならない。もし、サブラクセーションと神経根レベルと一致しなければ矯正できない。そうすると治療のて立てがない。困った。

整形外科だと頚椎牽引、電気、マッサージ、手術の手順である。こんなことを半年も一年もかけて行う。そんなことをしていたら学生選手生活が終わってしまう。まして、手術をして術後100%改善する補償もなし。リスクをともなった手術の選択は選手にとって最善といえるか。

CCRKの治療はいたってシンプルである。AMCTで治療をする。治療後は直ぐに力が入る。何のことはない。人間の身体を複雑に見すぎているだけである。やせ細った棘下筋は、これこそリハビリを行わないと太らない。そこで登場するのが団扇リハビリである。

神経機能異常も結果に過ぎず、根本的な原因は他にある。先ずは自覚的に筋力が再生されることによって信頼関係が成立する。その後、神経機能異常を引き起こしている本質的な原因療法に入る。手術とはどんな手術をするのだろう?

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No 600 小さな一流選手

2007-05-29 | 感情ストレス
昨日の患者さん。先月、足関節捻挫で来院。小学6年生の野球選手。捻挫は1回の治療でよくなった。

昨日の来院時の会話。今回はどうしました?「大会が近いから調整して」???
お母さん「特別痛みは無いのですが、明後日に陸上大会があり100Mにでるんですが、体が重く切れがない見たいんです。」

小学6年生である。自分の体調を理解している。運動能力を如何なく発揮するには何が必要か。小学6年生である。甲子園目指す全国レベルの選手でもコンディショニングはわからない選手が多い。

そんな中小学6年生が二日後の陸上大会に向けて心身の調整にやってくる。先行きが楽しみである。その場で腿上げをしてもらう。右も挙がらないが、更に左はもっと挙がらない。これでは、短距離(100m)の生命線である回転のスムーズさがない。0.00の世界では神経の反応がものをいう。

AMCT治療後は改善する。その後、心理的なものが回転を妨げている。回りの期待がプレッシャーになり緊張をしている。試合でいい結果を出さないと認められない感情がある。イメージさせ腿上げをしてもらう。治療後に挙がっていた腿が上がらない。

運動選手のメンタルの部分が能力を出し切れずに終わってしまう典型的な障害である。この感情を開放する。再検査をする。軽くなりイメージしても腿の上がりは良くなった。能力に応じた結果が出るだろう。

小学6年生でも、自己の身体能力の現状の状況は理解できる。走ることだけの現場主義の運動向上は限界がる。やはり「心技体」に目を向ける必要がある。小学6年生でも「心」がわかる。イチローや松井、松坂などの一流選手も「心」を重視している。

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No 599 ボランティア募集

2007-05-28 | カイロプラクティック
昨年まではAMCTセミナー後に復習会を行っていた。今年からしばらく見送ることになった。理由はいろいろある。最終的には受講生の利益が優先される。受講生の利益につながることは飴を与えることだけではない。

短期的に見ると、復習会も受講生にとっては有益な時間になる。長期的に見ると飴も有益とは限らないこともある。いろいろ議論した結果、見送りとなった。いずれ、違う形での復習会も行われることもあるかもしれない。

6月9日10日と東京・夢の島で24時間のマラソン大会が行われる。その選手のケアとしてANJからボランティア有志が参加する。3年目になるが年を重ねるごとに多くの選手が治療に訪れていただいている。ありがたい。一人でも多くの人にAMCTのすばらしさを体験していただいている。

このボランティアはAMCTの治療を社会に啓蒙する機会でもあるが、治療家のレベルアップの場にもなっている。実際のオフィスの臨床のとは、また違った患者さんたちが多く来る。急逝外傷、スポーツ障害などなど。

オフィスでは一人ひとりの患者さんに対して、治療計画を立て健康のレベルアップを目標に治療を行う。しかし、このようなスポーツイベントの最中の治療は、その場で結果を出さないと納得してもらえない。

言い訳が通用しない治療である。難しいが面白い。道場破りのようなものである。常に真剣勝負でその場で痛みを取る。困難なことの方が多い。小生も過去に世界の選手を相手に真剣勝負を挑んできた。幾度となく泣きが入った。自分の技術力、知識のなさ。治せない。

数をこなしていくうちに勝率が上がる。やはり、実践的な臨床は大きく成長させてくれる。自分のオフィスの臨床だけでは「井の中の蛙」になっていしまうことがある。たまには大海に出て大海原でもまれるのもよし。

このようなボランティアは実戦形式でごまかしの通用しない治療も復習会に劣らず効果のある技術修得の場である。もちろんフォローはする。心配ない。一日でも大きく成長すること間違いなし。保証する。自分のレベルあった治療をすればよし。参加者募集する。

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No 598 結果報告

2007-05-26 | カイロプラクティック
以前紹介した不正出血の患者さん。不正出血はほとんど止まった。産婦人科では子宮筋腫が原因といわれていた。この患者さんは複数の症状をもっていいる。長年の慢性セキ、胃痛など。
子宮筋腫との関係は除外され、その後治療を継続し「花粉」アレルギーの治療を始めたらほとんど出血はなくなった。セキがとりきれていないので継続して治療を行う。

多発性硬化症の患者さん。数年前に発症し、手足の全身の運動機能が低下し、ステロイド投与で落ちついた。数週間前、再発し再入院し、同じくステロイド治療によってどうにか症状は一段落明日。
その後、自宅療養で経過観察している。やはり、運動機能が低下し、左上肢と右下肢の運動はほとんど機能していなかった。歩行は歩行器を使用し、何とか数メートル動くことができるだけ。
3回の治療で歩行器なしで歩けるようになった。3回の治療で身体にどんな変化でたのだろう。わからない。この患者さんに強調して言ったことは、「歩けないと思わないこと」「歩行器がないと歩けない」といった自己を抑制する概念をつくらないことである。抑制する概念を取り払うことで歩けるようになったのでは。心は構造学、機能までを制する。

手足の微振戦、全身のこわばり、息苦しさ、眩暈、心の不安定の患者さん。2回の治療で眩暈はなくなった。震えをだいぶ改善した。だるさも楽になった。初検時に自律神経系の乱れ顕著にでていた。これを整える治療を行った結果大きく改善した。
自律神経の乱れも結果である。原因ではない。更に継続治療を行い、自律神経系を乱す原因を改善する。

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No 597 インナーマッスル

2007-05-25 | カイロプラクティック
昨日に続いてTV番組から気になった話題。日本テレビで毎朝放映している「ズームイン・・」で紹介していた、肩障害の治療&リハビリである。

肩障害や野球肩の治療では有名な某整形外科の治療法とリハビリが紹介された。この先生は肩周辺の筋肉、特に「インナーマッスル」(解剖書参照)が、働かなくなったり、病気?になったりすると肩が不安定になり、肩の障害を起すと言っている。

間違いではない。インナーマッスルへの着目の理由はわからないが、肩関節の運動機能を考えると無視できない筋肉であることは間違いない。小生がスポーツ障害を学んでいた頃(10年以上前)も、すでに言われ行っていたことである。

トレーナーやリハビリの専門科は、アウターマッスルとインナーマッスルのバランスを整え強化することに着目し積極的に指導を行ってきた。どうしてインナーマッスルに着目したか? 何のことはない。スポーツ先進国アメリカはやはり、当時のスポーツ医療の先進国でもあった。そのアメリカで行っていたリハビリを輸入しただけである。

ローテータカフの強化法としてゴムバンドや鉄アレイで強化することが流行った。残念なことに、回数や強度にどれだけの根拠があるか誰もわかっていない。現場の試行錯誤の結果で行ってきた。

TVで紹介されたリハビリ法は一般の患者さんを対象に指導された方法で、これはいいと思った。その方法は、なんと「団扇」で扇ぐだけである。これは使える。小生はリハビリなど指導はしないがフローズンショルダーの患者さんだけにはどうしてもリハビリが必要になってくる。

紹介された病院での治療&リハビリでは4週間から3ヶ月かけて改善させていくということである。個人差はあるだろうが、現代医学の理学療法のリハビリとしてはこのくらい時間がかかるのだろう。

さて、カイロプラクターの皆さんの治療ではどのくらいの時間と回数がかかるのかな。程度の差こそあれ現金商売である。短期間、最低回数で改善する努力はしなければならない。

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No 596 骨棘による神経圧迫説

2007-05-24 | カイロプラクティック
昨晩のNHKの「ためしてガッテン」の番組を見たかたは多いだろう。肩こり、寝違い、四十肩などの頚部、手指のシビレ痛みは、頚椎の骨棘の神経根圧迫と言っていた。

多くの視聴者は信じただろう。更に、頚部の動きの制限(運動)も指導され、普段の姿勢も指導されていた。ある番組と同じで、番組で紹介去れた健康法は直ぐに巷に氾濫し、情報過多の視聴者は直ぐにとびつく。

番組を見た、肩こりや首の痛い、四十肩の視聴者(患者さん)は、治療院に行くなり「テレビで棘のことを言っていましたが、私は大丈夫ですか?」といった会話が交わされるだろう。

治療家の仲にも信じた方もいるかもしれない。信じたというより、何の疑いも持たない方もいただろう。「HNK番組である。疑う余地などない。」といわれれば仕方ない。しかし、神経圧迫説を疑いたくなるようなこんな説もある。紹介する。


「神経を圧迫すると運神神経麻痺や触覚、圧覚神経麻痺は早期に起きるが痛覚神経は麻痺しにくい。痛覚神経が麻痺してしまうと末梢からの痛み刺激は遮断されて痛みを感じなくなってしまう。(医科生理学展望)」

更に詳しくは「加茂整形外科」で勉強されたし。

http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_211.htm

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No 595 腰痛は職業病?

2007-05-23 | カイロプラクティック

腰痛患者さん。「先生、この腰痛は治らないんでしょうね?」 

Dr「どうして?」

腰痛患者さん。「仕事がら重いものを持ったり、夜勤で立ちっ放しでいつも痛くて、休んでいると痛くないんですが、仕事に行くと痛くなります。職業病でしょうね。」

Dr「そうですね、仕事がら腰に負担をかけますからね。仕事を変えないと治らないかもしれませんね。仕事をしながらごまかし、ごまかし上手く腰痛と付き合っていった方がいいですよ。」

こんな会話をしたことないかな?



患者さんもDrも「腰痛は職業病」と決め付けている。これでは治らない。グラフはいろいろな職業の方の腰痛を調べたものである。一番の腰痛患者の多いのは「無職」の方である。職業とは全く関係ないといっていいだろう。


更に次のような「腰痛と職業」の関係を調査したものもある

対象と方法
5つの異なる職種(自動車工場、救急隊員、事務職、病院清掃業、ビール工場)の149名を対象に、1年間にわたって腰部をMRIで繰り返し撮影し、画像所見と腰痛との関連を調査。

結 果 
椎間板異常と腰痛や職種との関連性はなく、調査期間中に13名が腰痛を発症したもののMRI所見に変化なし。
(いずれもTMSメソッドジャパンより)

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No 594 妊娠は腰痛の原因?

2007-05-22 | カイロプラクティック
妊婦の腰痛の原因として治療家がよく言う説明に「妊娠して体重が増えたり、腰椎の前弯が増強して、腰の椎間板に負担がかかって腰痛が起きています。」

妊婦の身体的特徴から、さも真っ当な原因説のようだが、果たしてどれだけ体重増加や腰椎の前弯が椎間板に悪影響を与えるか調査した結果がある。

グラフは向かって左の群が妊婦群で右側が非妊婦群である。ピンクが椎間板ヘルニア、黄色が椎間板膨隆、緑が椎間板変性である。MRIの画像検査による。

妊婦群と非妊婦群を比較してもほとんど差はない。(TMSメソッドジャパンより)

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No 593 腰痛と高齢者

2007-05-21 | カイロプラクティック
「先生、年だから仕方ないでしょうね? もう、年だから治らないんでしょう?」
高齢の腰痛患者さんからの問診時の会話である。

この患者さんは、数年前から腰痛を発症し整形外科や整体、整骨院などを数年間渡り歩いている患者さんである。70歳前半のご婦人である。腰痛を発症した原因はこれと言ってない。

腰痛を発症する前に、息子さんが結婚してお嫁さんが家に来た。その後から、だるさや肩こり、腰痛が発症する。いろいろな医療関係機関に受診し結局改善せずだらだらと治療を続けていた。この腰痛の背景には心理的な要因が関係している。

行き先々で言われたことが「年のせいで骨が変形しています。」「年だから筋力が無い」「年だから少しぐらい痛くてもおかしくない。」「年」が本当に腰痛の原因と考えてこのようなことを言っている治療家であれば考えた方がいい。

このグラフは高齢になればなるほど「腰痛」は減少する調査結果である。統計的に見ても高齢者と腰痛の因果関係は認められない。(TMSメソッドジャパンより)

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No 592 慢性腰痛にまつわる常識の矛盾?

2007-05-19 | カイロプラクティック
社会的な腰痛概念の常識されたされた「慢性腰痛にまつわる常識」の矛盾を、ヨーロッパの腰痛ガイドラインから紹介する。(TMSジャパンメソッドより)

*腰痛患者に対する温熱、腰部牽引、干渉波などの理学療法が行われているが?

「理学療法(TENS、温熱療法、冷却療法、腰部牽引、低出力レーザー、超音波療法、短波ジアテルミー、干渉波療法、マッサージ、腰部コルセット)は薦められない」

*硬膜外ブロック、神経根ブロックなどの注射は?

「鍼治療、硬膜外ブロック、神経根ブロック、椎間関節ブロック、椎間板内注射、トリガーポイント注射、ボツリヌス菌注射、硬化療法(スクレロサント注射)、高周波椎間関節除神経、椎間板内高周波熱凝固法、椎間板内温熱療法、脊髄神経節高周波熱凝固法、脊髄電気刺激療法は薦められない。」

*腹筋と背筋のバランスが悪ですね。

「身体運動は、腰痛発症、腰痛の慢性化、腰痛による長期欠勤の予防法として薦められるが、運動の種類、頻度、強度については勧告できるだけの決定的証拠はない。」

*下肢の長さが違う。骨盤が歪んでいるから腰痛になる。定期的矯正して予防しましょう。

「インソールや足底装具(メタタルサポートミディアルエッジ、ラテラルエッジ)は薦められず、下肢長差を是正するためのシューリフトが、腰痛を予防するかについて勧告できるような証拠はない。」
「定期的な脊椎マニピュレーションが、腰痛を予防するかについて勧告できるような証拠はない。」

*物を腰に引き寄せ背筋を伸ばして持ち上げると、腰に負担がかからんから正しい持ち方をしましょう。腰を安定させるためにコルセットをしましょう。

「正しい物の持ち上げ方を強調するような生体力学に基づく腰痛教室は薦められない。」
「腰部コルセットやサポートベルトは薦められない。」

*硬いマットレスより、少し柔らかめのマットレスの方がいいです。

「慢性化した腰痛には、硬いマットレスよりも適度な柔らかさのマットレスの方が良いかもしれないが、具体的にどのようなマットレスや椅子が、腰痛を予防するかについて勧告できるだけの決定的証拠はない。」

一般的に言われている慢性腰痛に対する「治療家」の常識的?なアドバイスや生活指導などは「ヨーロッパの腰痛ガイドライン」では上記のように勧告するような確たる証拠はないようである。

治療家としては確たる証拠がない情報提供は、患者さんの不安を掻き立てるだけである。治療家の皆さんはどんなアドバイスをしているかな?

拳骨

No 591 イエローフラッグ

2007-05-18 | 感情ストレス
TMSジャパンメソッド」より。ヨーロッパガイドライン(2004)の急性腰痛診療ガイドラインには、レッドフラッグ(重大な脊椎病変の可能性)とイエローフラッグがある。

このイエローフラッグはレッドフラッグが除外され、更に2、3週間たっても改善しない腰痛症に対して、心理的、社会的危険因子が関与していることがあるものを示す。

心理的、社会的危険因子は腰痛に限らず、健全な心身の健康状態を不健康にするものもである。心理的、社会的危険因子の背景には、患者さん自身の間違った信念、不適切な行動、補償問題、診断と治療の問題、感情の問題、家族の問題、仕事の問題などがあげられる。

長い間安静にしたり、必要以上に休息をとる。必要以上の休業補償の請求。正しい診断と治療が受けられない。画像(イメージ)で恐怖をあおる。腰痛と上手く付き合いましょうなどといわれる。社会的な不安がある。自分は誰にも必要とされない。配偶者が熱心に気遣ってくれる。

小生が書生をしていた整形外科での出来事。(もう時効だからいいだろう。)患者さんと先生の会話。この患者さんはレントゲンや整形外科検査でも腰痛を裏付けるものは見つかっていない。あくまでも自覚症状である。

腰痛患者「先生、診断書を書いてください。痛くて仕事ができないので仕事を休みたいから御願いします。」

先生「どのくらい休みたいの? 1週間? 2週間?」

腰痛患者「最近、仕事がきつくなってきたので3週間くらい休みたいですが?」

先生「3週間は長すぎですね。20日でいいでしょう。」

腰痛患者「それと、後でいいですから、休業補償と生保の傷害保険の診断書も書いてください。」

先生「わかりました。休職中は毎日、牽引に来てください。お大事に」

腰痛患者さんは動作に何の不自由もなく制限された動きはない。どんな仕事かしらないが最低でもディスクワークができない状態ではなかった。

拳骨
 



No 590 デビュー

2007-05-17 | カイロプラクティック
拳骨のキャラができた。以前からできていたがデビューの機会がなかった。ブログねたがマンネリしたので、今日お披露目する。

実際の人物と同じ優しい顔のなっている。これは小生が希望して優しい顔にしてもらったわけではない。イラストレーターが気を利かせて優しくしてくれたらしい。ありがたい。

実際の顔を知っている人はなんと思うか? 知らない人はなんと思うか? 拳骨はこんな顔である。性格は想像に任せるしかない。今後も拳骨をよろしく。

拳骨

No 589 腰痛患者の信念

2007-05-16 | カイロプラクティック
先日の「TMSジャパンメソッド」より、慢性腰痛患者さんに共通する信念がある。臨床的にも、やはり同じような腰痛(腰痛というより病気も同じである)患者の信念が持っている患者さんが多い。

*腰痛は有害だと信じ込んで痛みへの恐怖心から回避行動(動作恐怖と極端な用心深さ)をとり続けるため、車椅子の生活や寝たきりになると思っている。

*痛みが完全に消えなければ、日常生活や仕事に戻れ無いと考える。

*日常生活や仕事によって痛みが強くなると信じ込んでいて、元の生活に戻るのが不安である。

*今の自分は絶望的で最悪の事態に陥っているなどと、身体の症状に対して誤った解釈をしている。

*痛みを消すのは難しいと信じ込んでいる。

*積極的に社会復帰しようとは思えない。

信念は自分の心の中に「強固な閉鎖感」をつくり、外からの援助を拒み閉鎖的な殻に閉じこもるものである。信念を強固なものにするきっかけは、外からのつまらない情報や間違った情報の何者でもない。

この間違った情報の発信者にメディアや治療家がなっている。治療家の何気ない一言が、患者さんの「心」のなかに思い込みを助長させ、確固たる信念を構築してしまい、閉鎖的な感情を作ってしまう。

骨盤が歪んでいる、姿勢が悪い、骨がズレテイル、筋力が無い、コルセットをしましょう、サポーターをつけましょう、軟骨が磨り減っている、ヘルニ、坐骨神経痛、安静にしましょう、腹筋を鍛えましょう。・・・・このような言葉はもう、いい加減にしましょう。

拳骨




No 588 気がついて

2007-05-15 | PCRT(心身条件反射治療)
先日紹介した「骨盤が歪んでいる」患者さん。昨日2回目の来院。姿勢はずいぶんと良くなった。本院も、骨盤の歪みは問題ないと理解されたが、やはり内心は気になっているようだ。

前回の治療後、姿勢が良くなって、昨日の来院時に、姿勢が良くなっていますねといったら「わかりますか? こんなに良くなったのは初めてです。嬉しいです。」心のどこかに「骨盤の歪み、姿勢が悪い」の感情が拭い去れないものがったらしい。

口では理解したような感じであったが、潜在的には引っかかっていたのだろう。2回目の治療は、どうして骨盤のゆがみが気になるのか、気になる骨盤のゆがみの感情を開放しなければ、再度「骨盤のゆがみ」が再発する。

検査していくと、本人が一番気にしている「骨盤の歪み」には反応しない。「見られている」がでてきた。聞いてみた。どうして見られているのが気になるのですか?「骨盤が歪んで姿勢が悪いから」と返ってきた。

しかし、姿勢が悪くて気になるでは反応しない。「家族」「介護」「主人」といった家庭が出てきた。聞くと、90歳を超えるお舅さん介護をしていた。「舅さんの介護で疲れています。」と返ってきた。介護で実際疲れているのだろうが、介護も感情的に反応しない。

強く反応したのは、「主人の目」であった。探っていくと、介護を一生懸命やっているのに、主人は目を向けてくれないといった感情があった。一生懸命、お舅さんの介護をしている自分に、主人が目を向けてくれないので、その感情が「骨盤の歪み」「姿勢が悪い」といった顕在意識に走らせて、介護をしている自分に気がついてほしかったようだ。

拳骨