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重松清のノンフィクション100選:その2
※コメントは選者ご本人によるものです

ノンフィクションのなんたるかを俯瞰する
無思想の思想―大宅壮一・一巻選集
大宅壮一
文藝春秋/1991年
大宅壮一の一巻選集は、それじたいが雑誌的なコラージュの面白さに満ちている。本書の版元は文藝春秋だが、これがもし晶文社なら『ワンダー植草・甚一ランド』みたいな本のつくりも「あり」だったのでは……と思わせる多面体の魅力は、優れたノンフィクション作家に共通するものである

ノンフィクションの言語
篠田一士
/集英社/1985年
文学評論だが、永遠の命題ともいえる「ノンフィクション」と「文学」の関係について論じる。1980年代前半時点でのノンフィクション論の白眉だと思う
記録文学の世界 (1968年)
杉浦明平
徳間書店/1968年
前半部分がノンフィクション論、後半に自身の作品が並んでいる二部構成。日本の文学は「記録性を忌んできた」という杉浦は、その歴史を丁寧にたどりつつ、それでも/だからこそ、「記録とフィクションの統一の問題が現代芸術のもっとも大事な課題となる」と訴える

決定版ルポライター事始 (ちくま文庫)
竹中労
ちくま文庫/1999年
具体的なルポライターとしての文章作法以上に、ルポライターの意地や心意気について語るくだりが、とにかくいい。現在40代半ば以上のライター(俺もだ)は皆、大なり小なり本書の影響を受けているのではないか?

ルポルタージュの方法
本多勝一
朝日新聞社/1983年
『日本語の作文技術』と並ぶ、どこまでも実践的な入門書。そういえば、作家による文章読本は最近まったく見かけなくなった

「生と死」の現在 (同時代ノンフィクション選集)
病いを越えて 新しい自己 1 (同時代ノンフィクション選集)
新しい自己〈2〉障害とともに (同時代ノンフィクション選集)
女たちの証言 (同時代ノンフィクション選集)サンダカン八番娼館・女たちの風船爆弾・その手を見せて・英語できま
不屈の男たち (同時代ノンフィクション選集)
愛と情熱の絆 (同時代ノンフィクション選集)
戦死と自死と (同時代ノンフィクション選集)
現代史の死角 (同時代ノンフィクション選集)
技術社会の影 (同時代ノンフィクション選集)
■10巻
日本人の変容 (同時代ノンフィクション選集)
国際化の洗礼 (同時代ノンフィクション選集)
柳田邦男編
文藝春秋/1992年
各巻に収められた作品個々の面白さはもとより、編者をつとめる柳田邦男氏の概説がとてもいい。貴重な「現代ノンフィクション文学史」になっている


日本・日本人を広い視野でとらえる
花嫁のアメリカ (講談社文庫)
江成常夫
講談社文庫/1984年
アメリカに住む日本人の「戦争花嫁」や中国残留孤児など、江成氏の仕事は常に僕たちに、「忘れてはならない日本人」の存在を教えてくれる

サイゴンから来た妻と娘 (文春文庫 こ 8-1)
近藤紘一
文春文庫/1981年
『サイゴンのいちばん長い日』の著者が、子連れのベトナム人女性と現地で結婚し、東京に戻ってきてからの日々。続編の『バンコクの妻と娘』と併読すると、アジアの中の細かなヒダがいっそう鮮やかに見えてくる

バナナと日本人―フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書)
鶴見良行
岩波新書/1982年
フィリピンのバナナ農園の搾取の構造と日本と東南アジアの関係は、刊行当時の1982年以上に、いまのほうが胸により深く突き刺さりそうである。鶴見良行には舞台を東南アジアの海に置き換えた大作『ナマコの眼』もある。こちらも名著

日本人ごっこ (文春文庫)
吉岡忍
文春文庫/1993年
日本人になりすましたタイの少女の姿は、日本とアジアの関係のアナロジーでもある。で、日本の若者はアメリカ人ごっこをするわけである

逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)
渡辺京二
平凡社ライブラリー/2005年
幕末から明治にかけて来日した外国人に、当時の日本はどう映っていたのか。事物は「他者」の目にさらされることで、その本質をあらわにする


「その3」に続く


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