一元描写

私の日常の出来事をエッセイ風に記録して行きたい。

アホウ鳥のその後について

2011-07-16 16:15:21 | Weblog
 心待ちにしていたが、その後、間もなく、信天翁についての移住プロジェクトの
嬉しい報告がなされた。それによると、小笠原のトリ島は活火山である事から、
トリ島の若鳥を聟(ムコ)島に移住させて置かねばと言う事で、泊り込みチームが
幼鳥と寝食を共にしての、愛が、功を奏したのである。

 アホウドリの習性の研究は言うに及ばず、草叢にヒナガタの模造雌鳥を点在
させるなど、あの手この手で、雄鳥の誘き寄せを試みるのであった。

 結果、1949年、絶滅宣言以来、2008年に至ってようやく雌雄の
ラブコールが認められ、カップル誕生と相なったのである。

 睦まじいつがいの行動半径は実に5000Kと遠い。日本列島に沿い、北上し
北太平洋のアリュウシャンにまで及び、季節を得て、渡り鳥として小笠原に寄港、
更に、生まれ故郷の聟島で、子孫を育むまでに到ったのだ。 これこそ、
海鳥の中で、最も長い行動圏を持つ長距離ランナーの優れた進化を遂げ、
其の名も”信天翁”であったのだ。

 今後。努々(ユメユメ)阿呆鳥等と書くべからず。信天翁様々であるぞ!。