居間にある据付のベンチ。これがなにかと重宝だ。
奥行きを60cmとしたので大人が寝転がることもできる。
我が家の居間はダイニングも兼ねているため、畳は設置せず、ソファも置いてない。こうなるとゴロゴロする場所としてベンチが有効なのだ。
端に幅20cmの肘掛をつけてあり、ここにコーヒーカップやロックグラスを置くことができ、お茶したり、酒を飲ったりする。
子供はこのベンチでじゃれあうこともあり、部屋の中の縁側といった風情もある。
ベンチの下はキャスター付の引き出し収納。普段良く使うものをしまってある。
こうした人間が座ったり寝転んだりする家具は、ミニマムな部屋のようでもある。
だから注文住宅において部屋の仕様を決めるのと同じように、造作で家族に都合よく作ってもらうというのも手だと思う。
我が家において、こういう造作のベンチになった流れを紹介しておく。
奥行きのあるベンチというのはそもそも建築家がよく使っていた意匠で、それまでの家族がソファーでごろごろしていたことを伝えつつも、私が「新居ではソファーを導入するか未定」としていたこともあって、うまく折り合った案なのである。
初期の平面図のプラン段階で盛り込まれており、そこから私が注文したのは、前述の引き出し収納と肘掛の設置だった。
写真奥に見えるのはピアノなのだが、ベンチと並べてピアノを置くことについて建築家はあまり気がすすまないようだった。居間の一辺を一直線にどーんとベンチがあるという形状にしたがった。それはそれですっきりして広々と見える利点がある。しかし、別の部屋にピアノを置きたくないという我が家の事情を優先した。
このように、ひとつのパーツでも、既製のパーツを組み込むのではなく、それぞれの知恵・要望・好みをすり合わせてゼロから検討して作り上げていくことができるのが設計事務所と組んだ家づくりの利点であろう。
逆に言えば、こうした検討項目が山ほどあるともいえ、検討すること自体を楽しめない人は疲れてしまうだろう。手が込みすぎるとコストで頭を悩ませる要因になることも指摘しておきたい。
また、いくら楽しむといってもすべてを一から十まで念入りに検討するのも気力が持たない。以前に述べたようにプロへのゆだね方を考えることも重要なことだと思う。
でも、食器棚やその他の家具の配置を考慮すると作れなかったんですよ。
ミシン部屋・・・まだ、収納家具を設置していないので納戸と化していますが、ミシンを置くテーブルに合わせて、座面がたっぷりの本を収納することが出来るベンチを、オーダーで作ってもらいました。
ここに座ってミシンが出来るのはいつになることやら。。。。
いづれ、ご紹介できることと思いますが・・・・
先日はコメントありがとうございました。
うれしかったです!
意匠と実用が上手にmixされたベンチですね。
ダイニングチェアじゃなく、畳や床でもない。
ちょっと腰掛けるスペース、あるといいですね。
読んでいて、最後の文&リンク先にハッとしました。
着工間近で気が張っていて、なんでもチェックする悪い癖が出てきています。
一生に一度という言葉に翻弄されてます。
餅は餅屋。
依頼先に完全に身を委ねる位のおおらかさが欲しいものです。
我が家も居間の収納には苦心しておりまして、実はこのベンチの上は吊り戸棚になっています。
そっちのほうは居間の壁の一面の上部を「通し」で一直線に並んでおります。
吊りにしたので、床の近くにこのようなものを設置したり、ピアノを置くことができるようになりました。
我が家のミシン室は稼動してますよ。モノはごちゃごちゃ多いですが…。
chiezokunさんのミシン室のベンチを見てみたいです。
こちらもいずれ報告させていただきます。
地鎮祭を終えて気が張るのは当然のことです。
それは問題ないです。
今後気をつけたいのは、眉間にしわをよせて、しかめっ面で現場に出入りしないようにすることです。
あくまで明るく、現場を楽しむのがいいです。
この施主は本当に家に期待しているんだって現場の職人さんに思ってもらえれば、職人さんも力が入ります。
ミスがないかチェックするのはいいとしても、終始鵜の目鷹の目で探すようなことをしていれば、現場の空気は悪くなると思います。
また、時にこちらの意にそわない部分を見つけても、冷静にかつ前向きに対応しましょう。
設計者、職人さん、現場監督はパートナーなのです。うまくいっているときもうまくいってないときも、まずは仕事の同僚のように接するのがいいと思います。
着工楽しみですね。