ギャラリープルシアンブルーからのご紹介

ギャラリーでの展示作品とカフェコーナーでのお薦めの甘いもののご紹介など。

母校、松山東高とのこと

2016年01月07日 | 今日のプルシアンブルー
もう1年近く前の話しですが、自分の田舎の母校、松山東高校の同窓会役員で久万美術館・館長の高木貞重氏から、ある依頼相談がありました。



現在の松山東高には、敷地の一角に「明教館」という江戸時代の藩校の講堂が移築保管されており(私が在学の時代にも勿論あったのですが。)室内には旧制松山中学の頃からのゆかりの方々(漱石や子規、秋山兄弟など)30名の著名人の肖像画が掛けられております。
今回約40年ぶりに、この肖像画を追加掲額する話しでありました。




同窓会の方から写真が1枚送られてきて、それがこの「中村草田男(1901~1983)」という詩人でした。「降る雪や明治は遠くなりにけり」と言えばご存知のはず。故・伊丹十三(松山東の先輩)の父、伊丹万作の弟子であり、高浜虚子にも師事した中村草田男の制作依頼でありました。





これだけでは、具体的に進めることが出来ず、昨夏、東高内にある明教館を訪ね、肖像画の状況を確認する作業から始まりました。




画の大きさや、油彩なのかどうかといったことや、額の形状確認やその手配など数十年前に合わせるための事前作業がいろいろありました。 佐伯 矩(ただす)さん、失礼いたしました。




「中村草田男さん」のご家族が杉並にお住まいと言うお話しをお伺いし、夏、東京に戻りご自宅を訪ねる。草田男さんが晩年を過ごされたというご自宅は旧家のままでお使いになられており、その一室はまるでどこかの記念館を見るような佇まいが残されておりました。




お子様(ご息女)が4名おいでだったということで、私よりはやや上の3名の方とお会いでき、生前の草田男さんの(いつの間にかもう馴れ馴れしく草田男さんと呼んでいる自分がおりました。)話しを伺うことが出来ました。話しの中で生前の姿、雰囲気が三船敏郎にとても良く似ていたという話しがあり、想像で描くうちの途中経過がこの1枚。




そんな経過を経て、昨秋10月末に東高へ納品。
12月初めには校内と同窓会で記念の報告会が開催されたようで一段落となりました。





上の写真の中央、空いたところに掲額されたようですが、右側が夏目漱石の肖像画です。肖像画右側に正座されている女性が中村草田男氏三女の弓子氏。肖像画左側に中腰で立っているのが同期の豊島君。彼は現在、東高同窓会長、愛媛FC社長、愛媛サッカー協会会長の要職にあります。





完成した「中村草田男」の肖像画です。

今年は、8月4日から松山は大街道ギャラリータナカにて個展を予定しております。
また頑張って制作していきたいと思っております。
今年もギャラリープルシアンブルー共々宜しくお願いいたします。

                                    河野賢一郎

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