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市川房枝記念会の未来を語る会

婦選会館利用者、維持員、女性展望購読者、ボランティア、講師、職員、女性運動家、女性ユニオン組合員で語ろう未来を!

理想選挙はなぜ必要か

2007-01-16 | Weblog

今年は選挙の年。年明け早々、マスコミが宣伝しています。そこで市川房枝さんが生涯をかけて「理想選挙」を主張したのはなぜだろうと、昔もらったB4裏表の四つ折りパンフレット「理想選挙とは」(昭和54年2月 理想選挙推進市民の会発行)を見てみました。

 表紙に、「市川房枝さんにほれるセガレの成長は健全だと思うよ」の挿絵(毎日新聞昭和49年5月29日)があり、中を開くと、「選挙に際し有権者のみなさんへ」との市川房枝さんの言葉があります。統一地方選挙の前に、有権者に理想選挙を呼びかけたものです。

「理想選挙とは民主主義政治の下で、その根本である選挙の、理想的な考え方、あり方を申します。私は約60年前の大正8年から、婦人にも選挙権、被選挙権を与えてほしいという、いわゆる婦人参政権の要求運動をしてきました。それで男だけの当時の選挙で推薦応援をしたこともあり、また選挙粛正運動もしてきました。その間に私自身として選挙のあるべき姿が、かたちづくられました。当時の選挙は形だけで法は無視され、金のある人、野心家が議員となり、政治家となって勝手なことをしているといった状態でした。これは民主主義ではない。政治を一般民衆のものにしなければならないとの考え方、やり方を、具体的に現在の選挙にあてはめ理想選挙とよぶことにしました」

「(自治省の明るい選挙推進委員会の運動の)、その効果はほとんどあがらず、選挙違反は増加し、選挙費用はますます増大し、金のある人、金持ちや財界のスポンサーのある人が当選する。よい人物でも金のない人は立候補できないし、したがって当選しない。それで政治は一般国民のものでなく、政界、財界、官界のゆ着を生じ、ロッキードからグラマン・ダグラス事件の発生をみるにいたりました。私のいう理想選挙を実行するためには、まず有権者のみなさんが―数名でよい―自分達の代表を出したい、そのために努力しようと決意することが第一です。」(「①理想選挙の歴史と意義」より)

「理想選挙」の具体的方法については、『出たい人より出したい人を!市川房枝たちの理想選挙』(理想選挙推進市民の会編著)に詳しく書かれています。

 市川房枝さんが長年理総選挙を提唱してきた理由、それは「政治を一般の人々のものにしなければならない」との基本的な考え方があったからです。金持ちに牛耳られてはいけない、政界、財界、官界のゆ着があってはならないという信念は、金権腐敗をつぶさに見て来たからだと思います。

 今でも、政界、財界、官界のゆ着はなくなるどころか、政治は一般の人々の切実な要求から乖離するばかりで、なりふり構わずに、弱き者を苦しめる政策がまかり通っています。そんなときに、記念会は政治教育をやめてどうするというのでしょう。

                                  くみあいニュースWEB担当

 

 


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