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あなたの「心」、ちゃんと感じますか?

"Bagdad Cafe"(1987)

2008-04-07 21:33:40 | Drama

 バグダッド・カフェ

cast >> Marianne Sagebrecht, CCH Pounder, Jack Palance,  Christine Kaufman, Monica Calhoun, Darron Flagg, George Aguilar, G. Smokey Campbell, Hans Stadlbauer, Alan S. Craig ...
music>> Bob Telson
writer / producer / director >>Percy Adlon《ドイツ作品》
soundtrack >>


ラスヴェガス近郊の砂漠にたたずむ、さびれたモーテル “バグダッド・カフェ” ーーー。
そこに泊まり客として現れたのは、旅行中に夫と喧嘩別れしたばかりのドイツ人女性ジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト "ZUCKERBABY" "The War Of The Roses" )だった。常に「怒り」モードで、家族にもお客にも当たり散らす女主人のブレンダ(CCH・パウンダー  filmography )は、この珍客の振る舞いにストレスを募らすばかり。しかし、いつしか彼女の存在は、この店を “オアシス” のように潤し始めるのだった・・・・・。
主題歌は、今やすっかりスタンダードとなった 'Jevetta Steele' が唄う "Calling You"(世界中のアーティストがカヴァーしているが、特に有名なのは "Holly Cole(ホリー・コール)" )。微妙にくすんだ空の青と併せて、セリフが少ない本作の行間に秘められた「切なさ」をより際立たせている、印象的な名曲(アカデミー賞【最優秀主題歌賞】ノミネート)。

"Calling you" by Jevetta Steele


太めの女性とハンサムな地下鉄運転手の愛の物語を綴った『シュガーベイビー』が、 一部の映画ファンの間で話題となっていた名コンビ、パーシー・アドロン監督 × 女優マリアンネ・ゼーゲブレヒト。その二人が再び組んで世界中の観客を虜にしたのが本作である。このカフェの常連で、ジャスミンをモデルに絵を描こうとする画家ルーディには、数々の西部劇(真っ先に想い出すのは "SHANE" )や戦争映画で強面を印象づけてきたジャック・パランス( '06没 "City Slickers" でアカデミー【助演男優賞】受賞 )。ジャスミンに触れるうちに徐々に心が "柔らかくなってゆく" ブレンダを演じる CCH・パウンダーは、旧英領ギアナ出身(← 現在の正式名称は英語読みで "ガイアナ共和国" )でイギリス・アメリカで演技を学んだ、強烈な存在感を放つ個性派黒人女優。

カラフルな色彩感覚とアングルの面白さで独特な印象を残す映像を撮った(アメリカにて撮影)のは、ミュンヘン出身のベルント・ハインル。穏やかで懐かしいムードの BGM で熱い砂漠の景色を潤したのは、ゴスペルや現代音楽など、様々なバックグラウンドを持つボブ・テルソン。"Calling You" を唄ったジェベッタ・スティールは、ミネアポリスのゴスペル・グループ「J.D. スティール・シンガーズ」の出身。日本では '89年3月に約1時間半のアメリカ・ヴァージョンが公開され、'94年8月に「完全版」としてヨーロッパ・ヴァージョンが公開された。本作は、後者の「完全版」。

初めは暑苦しく感じられたジャスミンの巨体も、彼女がそこで暮らす人々の “心の扉” を開けていく度に愛しく感じられ、観る人の “心の扉” をも開けてゆく・・・。人と人との繋がりがいかに素晴らしいか、どんな人でも一番美しく輝くのは “笑顔” だと、改めて教えてくれる秀逸な作 品。"Calling You" がいつまでも心に響きます・・・。


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