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環境を考える
騒音風車 夜の運転再開 住民反対 (伊方町風力発電問題)
伊方町の発電用風車の騒音を巡って住民から苦情が相次いでいる問題で、住宅に近く、夜間停止している4基の騒音の測定調査を行った同町三崎の風力発電事業会社「三崎ウィンド・パワー」は13日夜、地元公民館で調査結果を住民に報告。夜間の運転再開を申し入れたが、住民側は「町が示した環境基準値を超えている」として反対した。
(2008年3月15日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20080314-OYT8T00918.htm
愛媛県伊方町、風力発電について。
住宅地からわずか200mの場所に風車が建ち、騒音問題になっている。
この距離では問題になることは分かっていたはずで、なぜこんな計画に
なったのか?調べてみた。
まずは、計画段階。現在は伊方町であるが、これは2005年4月に三崎町、
瀬戸町、伊方町が合併してできた新伊方町で計画時は三崎町。
合併により消滅したため、三崎町の議会、議事録等は見ることができない。
また、現在の伊方町もインターネットで会議録を公開しておらず、騒音問
題が起きてからの対応も分からない。
いろいろ探した結果、旧三崎町の議員のホームページを見つけた。
http://user.shikoku.ne.jp/sadamisaki/0624gyoukonn1.htm
日付は2003年6月24日
1999年から風況調査を開始、2002年10月に住民説明会をしてい
る。以下予定で、
2003年7月 地権者交渉
2003年10月 風力発電事業会社設立、経済産業省補助金(新エネルギー事業者支援対策事業)申請
2004年 3月 工事着工
2005年 5月 完工
2002年まではゆっくりと進んでいる計画が、2003年になって、
急に動き出している。2003年6月の時点で地権者交渉も済んでいな
いのに、翌年3月の工事着工、2005年5月の完工予定は急ぎすぎて
いる気がする。特にこれは風車20基、事業費40億もの大きな計画。
こんなに早く進むものなのか?2002年の住民への説明会でどこまで話が
進んでいたか不明だが。。。
実際には、経済産業省への申請は2004年。営業開始は2007年3月になる。
三崎町はもともと合併問題でもめていた。
当時の町長は八幡浜市との飛び地合併を主張。住民グループの反対運動に
発展し、2003年2月23日に合併先を問う住民投票を実施。
八幡浜とではなく、伊方町、瀬戸町との3町合併が決まった。
そして合併が2005年4月1日。風車の買電開始予定と一致する。
これは偶然ではないと思う。
前述、旧三崎町議員のページには下記の記述がある。
測量・調査等の地元発注 5,000千円~ 15,000千円
建設工事の地元発注 100,000千円~200,000千円
早く建築を決めないと、旧三崎町関係者に工事は回ってこない。
なんとか合併前に風車を建てたい。この為に騒音問題が起こることは分
かっていても建築可能な場所、買収しやすい場所を選んだのではないか?
こういう懸念が浮かぶ。
三崎町は予定通り2005年4月に合併し新伊方町が誕生した。
しかし、この新しい伊方町の町長選挙では公職選挙法違反で11人もの
逮捕者を出し、1年後には町長が汚職で逮捕される。
新聞にはこんな記事も
対立の背景には、旧町時代から続いていた町長による選挙後の業者の“指名外し”があるとされる。選挙で応援しなかった業者は、工事などの入札に参加させないというのだ。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/kikaku/037/1.htm?from=goo
堂々と町長が「指名業者というのは、町長に指名権がある」と言って
いたらしい。。。
こんな体質の自治体が存在するという事実。補助金を巡る構図はほぼ
「つくばの回らない風車」と同じか。
自治体、国、政治家、公共事業、補助金。問題の大きさ根深さにしばし
呆然。。。実際、この風車建設をめぐってどのような動きがあったのか、
住民説明会の状況、経済産業省への申請状況などもう少し調べてみよう
と思う。
次回につづく。
参照
wikipedia 伊方町
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E6%96%B9%E7%94%BA
読売新聞 企画・連載 伊方再生 出直し町長選を前に
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/kikaku/037/2.htm?from=goo
風力発電事業のフルターン・キー・エンジニアリングを建設業界で初めて構築(清水建設)
http://www.shimz.co.jp/news_release2005/636.html
三崎ウインドパークの概要(pdf)
http://www.marubeni.co.jp/dbps_data/_material_/maruco_jp/070301a.pdf
関連記事
三崎ウインド・パワー:伊方・三崎の風力発電機騒音問題、串で地区住民説明会 /愛媛
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/f4b44e11e8170c7069773eaee86bf4bf
つくば市 回らない風力発電について その3
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/4ad094351ebc93fe261a387ec2a1de7c
2008/3/21更新 旧暦では2月14日です。
(2008年3月15日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20080314-OYT8T00918.htm
愛媛県伊方町、風力発電について。
住宅地からわずか200mの場所に風車が建ち、騒音問題になっている。
この距離では問題になることは分かっていたはずで、なぜこんな計画に
なったのか?調べてみた。
まずは、計画段階。現在は伊方町であるが、これは2005年4月に三崎町、
瀬戸町、伊方町が合併してできた新伊方町で計画時は三崎町。
合併により消滅したため、三崎町の議会、議事録等は見ることができない。
また、現在の伊方町もインターネットで会議録を公開しておらず、騒音問
題が起きてからの対応も分からない。
いろいろ探した結果、旧三崎町の議員のホームページを見つけた。
http://user.shikoku.ne.jp/sadamisaki/0624gyoukonn1.htm
日付は2003年6月24日
1999年から風況調査を開始、2002年10月に住民説明会をしてい
る。以下予定で、
2003年7月 地権者交渉
2003年10月 風力発電事業会社設立、経済産業省補助金(新エネルギー事業者支援対策事業)申請
2004年 3月 工事着工
2005年 5月 完工
2002年まではゆっくりと進んでいる計画が、2003年になって、
急に動き出している。2003年6月の時点で地権者交渉も済んでいな
いのに、翌年3月の工事着工、2005年5月の完工予定は急ぎすぎて
いる気がする。特にこれは風車20基、事業費40億もの大きな計画。
こんなに早く進むものなのか?2002年の住民への説明会でどこまで話が
進んでいたか不明だが。。。
実際には、経済産業省への申請は2004年。営業開始は2007年3月になる。
三崎町はもともと合併問題でもめていた。
当時の町長は八幡浜市との飛び地合併を主張。住民グループの反対運動に
発展し、2003年2月23日に合併先を問う住民投票を実施。
八幡浜とではなく、伊方町、瀬戸町との3町合併が決まった。
そして合併が2005年4月1日。風車の買電開始予定と一致する。
これは偶然ではないと思う。
前述、旧三崎町議員のページには下記の記述がある。
測量・調査等の地元発注 5,000千円~ 15,000千円
建設工事の地元発注 100,000千円~200,000千円
早く建築を決めないと、旧三崎町関係者に工事は回ってこない。
なんとか合併前に風車を建てたい。この為に騒音問題が起こることは分
かっていても建築可能な場所、買収しやすい場所を選んだのではないか?
こういう懸念が浮かぶ。
三崎町は予定通り2005年4月に合併し新伊方町が誕生した。
しかし、この新しい伊方町の町長選挙では公職選挙法違反で11人もの
逮捕者を出し、1年後には町長が汚職で逮捕される。
新聞にはこんな記事も
対立の背景には、旧町時代から続いていた町長による選挙後の業者の“指名外し”があるとされる。選挙で応援しなかった業者は、工事などの入札に参加させないというのだ。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/kikaku/037/1.htm?from=goo
堂々と町長が「指名業者というのは、町長に指名権がある」と言って
いたらしい。。。
こんな体質の自治体が存在するという事実。補助金を巡る構図はほぼ
「つくばの回らない風車」と同じか。
自治体、国、政治家、公共事業、補助金。問題の大きさ根深さにしばし
呆然。。。実際、この風車建設をめぐってどのような動きがあったのか、
住民説明会の状況、経済産業省への申請状況などもう少し調べてみよう
と思う。
次回につづく。
参照
wikipedia 伊方町
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E6%96%B9%E7%94%BA
読売新聞 企画・連載 伊方再生 出直し町長選を前に
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/kikaku/037/2.htm?from=goo
風力発電事業のフルターン・キー・エンジニアリングを建設業界で初めて構築(清水建設)
http://www.shimz.co.jp/news_release2005/636.html
三崎ウインドパークの概要(pdf)
http://www.marubeni.co.jp/dbps_data/_material_/maruco_jp/070301a.pdf
関連記事
三崎ウインド・パワー:伊方・三崎の風力発電機騒音問題、串で地区住民説明会 /愛媛
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/f4b44e11e8170c7069773eaee86bf4bf
つくば市 回らない風力発電について その3
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/4ad094351ebc93fe261a387ec2a1de7c
2008/3/21更新 旧暦では2月14日です。
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