ふんばろう宮城プロジェクト

東日本大震災から発足した「ふんばろう東日本支援プロジェクト」公認団体として2013年4月から活動する復興支援プロジェクト

新聞の手渡し配布 初めて会う人に声かける緊張感もよい経験に

2013-01-03 09:16:38 | 活動報告
 12月16日にふんばろう東日本支援プロジェクトのメンバーと『大槌みらい新聞』の配布ボランティアに参加しました。

 大槌町は、大槌と釜石で発行されていた「岩手東海新聞」が震災によって廃刊に追い込まれたことにより、町の行政情報などを得る機会を失いました。運営しているNewsLabおおつちプロジェクトでは、失われた情報発信メディアを再生し、町の方々が知りたい情報を届けることを目指して、「大槌みらい新聞」を今年9月に創刊しました。
 東日本大震災による津波で壊滅的な被害を受けた大槌町。死者・行方不明者数は1276人(2012年11月9日現在)。役場が被災し町長も犠牲となってしまった大槌町の「未来のために今日を記録する」ことが紙面編集のコンセプトになっています。

(右から松本編集長、駒場さん、猪股さん、石母田さん、小関さん、筆者、木村さん)
 参加者は新聞販売会社に勤める「配達のプロ」2人を含む、ふんばろう宮城支部のメンバー5人で、仙台から大槌まで約4時間半かけて移動。NewsLabおおつちの拠点がある大槌町大ケ口の事務所で、同プロジェクト運営に携わる学生ボランティアの木村愛さんから、大槌みらい新聞創刊の経緯や手渡し配布にこだわる理由、町民からリサーチしてほしいことなどの説明を受け、浪板海岸沿い(第7地割から第12地割まで)と吉里吉里仮設住宅エリアへ1軒ずつお届けしてきました。

(浪板海岸は砂浜がほとんどなくなっていました)
 ポストにただ新聞を入れるだけでは読んでもらえないので「手渡し」にこだわっている大槌みらい新聞。一軒一軒訪ねて雑談をしていろいろ話を聞くことで、町に人のためになる情報発信のための要望を伺い、情報発信に興味がある方を見つけ、また活動の参加を呼びかけました。地元の方々の話を伺い、在宅避難世帯は仮設住宅世帯と比べてボランティアや支援が手薄になっていることを実感しました。また在宅避難世帯の方の中には、大槌みらい新聞をはじめて受け取ったという人もいました。

(勾配の激しい鯨山。高齢者の移動は大変だろうと感じました)
 担当したエリアは鯨山の裾野に広がる地区だったので、地図で自分がいる位置を確認しながらの作業で手まどいましたが、「配達のプロ」にいろいろご指導してもらいながら、何のトラブルも無く予定より早く終わる事ができました。

(吉里吉里仮設住宅で被災された方へ新聞を手渡し)
 今回のボランティアは自分から声をかけて人と話すので勇気がいりましたが、現地の人と直に触れ合うことができ、大きな達成感があると思います。とても緊張しましたが、よい経験になりました。(倉澤良樹)

【こんなお手伝いをしました】
大槌みらい新聞を運営する「NewsLabおおつち」へ地元の方々が情報発信のスキルを学ぶワークショップで使用するiPad2を3台寄付しました。(2012.12.23)

▽大槌みらい新聞
 http://otsuchinews.net/
※『大槌みらい新聞』は毎月15日に発刊していて、約5000戸への全戸配布を目指しています。配布ボランティアも随時募集しています(1〜2月は路面凍結よる転倒事故等を防ぐため配達業者へ委託)。