奥多摩の白丸ダムのほとりに位置する白丸ダム魚道。
ダムを造ったことにより魚が川を遡ることができなくなってしまったために新たに作られた魚専用の通り道。
その施設の一部を見学することが出来ます。
JR青梅線鳩ノ巣駅から徒歩10分程度。
入場料はかからず予約も必要ないので気軽に訪れる事ができますが
開館日はまちまちなのが残念。
冬季と土日はほぼ休館日。
夏休み期間はほぼ開館しているそうです。
開館日は入り口から順路に沿って施設内を自由に見て回る事ができます。
この魚道は2001年に建造されたもので、高低差27m、全長が331mあります。
一部がトンネル内を通っていることから、施設見学のためには地下に降りることとなります。
入り口の小さな小屋に入るとぽっかりと大きな穴が。
なんとそれは巨大な螺旋階段。
グルグルと旋廻し、闇の中へと降りていく。
なんて大胆な導入部分だろう。
これほど大きな地下螺旋階段を体験できる施設はそう多くはないはず。
地下空間とは常に地上からは予想もつかない形をしているのが良い。
自然の中に突如出現する非日常空間。
壁に沿うように2周、3周と下っていきます。
地下空間好きと螺旋階段好きにはたまらない・・・!
もっと薄暗かったら怪しさが増していい^^
ついに地底部に降り立つ。
見上げるとこんな感じ。
この施設は一方通行なので、
この螺旋階段は下り専用。
遥か上に見える光を目指して階段を登ることはできません。
地底部は特に何もなく広々。
無造作に脚立が置いてあります。
白丸ダム魚道の説明版。
構造を立体的に説明しています。
跳ねる魚のキャラクターは神奈川県のダムにもいたような。
神奈川県のほうが少し可愛かったような。
入り口から右手に進むと下流に向かって下っている『明かり水路魚道』。
下流部の外の光が射し込んで明るい。
多摩川や相模川にあるような魚道を地下化した感じ。
無機質な感じのトンネルと電灯がいい雰囲気を出しています。
向かって左手に伸びるのは『トンネル部魚道』。
先程とは違った構造となっており、水深があり水は淀んでいます。
プールのような感じ。
こちらのトンネルのほうが薄暗い。
この先に出口があるが、外光は射し込まないので、
空気も湿っていて、通路も狭く地下施設特有の怪しい雰囲気。
通路の末端部分からの景色。
魚道の構造よりもトンネルの構造に目が行ってしまう・・・・
トンネルアーチ部分の薄汚れた苔がいい。
無機質感たっぷりの地下施設。
魚道はこの先、トンネルを通じて白丸湖と繋がっています。
出口に向かう狭い階段を登ると、ダムの畔の自然の中に放り出されます。
白丸ダムは歩行者専用の通路があり、渡ることができます。
そこまで大きなダムではありませんが、流れていく川と魚道の下流部を眺める事ができます。
地上部も合わせるとずいぶんと長い道なんです。
魚の為の壮大な施設、魚たちは上手に駆使できるのでしょうか。
『そう言えば魚一匹も見てなくね?』
という疑問は置いておいて、
奥多摩に潜む地下施設、白丸ダム魚道は一見の価値があります。