flagburner's blog(仮)

マイナーな話題を扱うことが多いかもしれません。

Qué hizo usted hablar? Sr. Sasaki

2010-01-08 17:42:48 | おかしな人たち
一昨日発生した、Sea Shepherd の Ady Gil 号に「調査捕鯨」団の第二昭南丸が衝突した騒動。
これに関連して、天下の3K新聞の佐々木 正明氏が不思議なことを自身の blog で書いていたのだが・・・。
・【SS続報】シー・シェパード抗議船に日本人が参加 アディギル号は航行不能に(2010年1月6日 sasakima.iza.ne.jp)

もっとも、佐々木氏の書いてきた blog 記事についてはあまりネタにしてこなかった俺。
なんせ、佐々木氏の書いてることに突っ込んでるとキリがないしね。

だが、今回俺が紹介する記事は、放置すると色んな意味で問題が出てくるのであえて突っ込んでおく。
(単に「調査捕鯨」に関するネタの整理が追いつかない、というだけだったりするが)


件の記事の序盤で佐々木氏は、Watson 船長のコメントを引用した前記事(ややこしい)を使って Sea Shephed の「危険性」を伝えていた。
以下、2010年1月6日分 sasakima.iza.ne.jp『シー・シェパード抗議船に~』からその部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
「誰かを傷つけたり、誰かを殺したりはしないということは言うことは出来ない。でも、誰かにけがを負わせることは我々の意図ではない」

 前回のエントリでお伝えしたポール・ワトソン船長の言葉こそが、彼の本音なのです。
(以下略)
---- 引用以上 ----

で、その元記事ってのが↓
・【SS続報】日本船の追跡を振り切った?スティーブ・アーウィン号 タスマニアのツイッター団がSSを支援 (2010年1月4日 saaskima.iza.ne.jp)

2010年1月4日分の記事で佐々木氏は、タスマニアの地元新聞こと『The Mercury』の2009年12月30日分の記事『High-risk whale war』に書かれていた Watson 船長の発言を引用していた。
・High-risk whale war(2009年12月30日 themercury.com.au)

まずは、2010年1月4日分 sasakima.iza.ne.jp『日本船の追跡を~』からその部分を(略
ただし、The Mercury の記事からの引用はイタリック体にした。

---- 以下引用 ----
(中略)
さらに、以下のように発言しています。

 "I cannot say we won't get hurt or killed but it is not our intent to hurt anyone," he said.

 「私は、誰かを傷つけたり、殺したりはしないと言うことはできない。でも、誰かにけがを負わせるのは、私たちの意図ではない

 これは、メディアを使った捕鯨船団への脅し文句です。

 We do have the experience and the expertise to keep us as safe as we possibly can.

 ワトソン船長は「出来る限り、安全に保つための経験や技量がある」などとエクスキューズも述べていますが、日本船への衝突の際、過激な攻撃を止めるつもりはないと堂々と宣言しているのです。

 そして、この言葉からは、「例え、けが人が出ても、それは私たちのせいではない」と、調査捕鯨を続ける日本側に責任を転嫁するようなニュアンスもうかがえます。
(以下略)
---- 引用以上 ----

上手いこと発言をつまみ食いしてるな~(謎笑)

つーのも、The Mercury の記事における Watson 船長のコメントは結構長かったからで・・・。
以下、2009年12月30日分 themercury.com.au 『High-risk whale war』から Watson 船長の発言を引用する。

---- 以下引用 ----
(中略)
Captain Watson said that with the whaling fleet now protected by military security ships, the Japanese were more aggressive than ever.

"I cannot say we won't get hurt or killed but it is not our intent to hurt anyone," he said.

"But we are in a very remote and hostile area of the ocean and anything can happen.

"We do have the experience and the expertise to keep us as safe as we possibly can.

"It will be aggressive, the Japanese Government has said that.

"We are not going to move and if they are going to carry on with their mission, then there is going to be a collision, that is bound to happen."
(以下略)
---- 引用以上 ----

いずれお互いの船が衝突する可能性を示唆した、か。
Watson 船長としては、前回の抗議活動のような衝突は想定してたかもしれないな。
もっとも、Ady Gil 号が大破→沈没するくらいの衝突を「調査捕鯨」団側が起こすとは予想してなかっただろうが・・・。

つーか、佐々木氏が問題とするなら、むしろ衝突の可能性について触れた部分こそ適切だったと思うけどな。
「前科」もあるわけだし、ね。


で、話を2010年1月6日分 sasakima.iza.ne.jp の記事に戻す。
この記事の後半で佐々木氏は、2010年1月5日に Sea Shepherd が出した声明を引用していた。
・Sea Shepherd Goes On the Offensive in the Southern Ocean Whale Sanctuary(2010年1月5日 Sea Shepherd)

その中で佐々木氏は、色んな意味で首を傾げざるを得ないことを書いていたのだが・・・。
以下、2010年1月6日分 sasakima.iza.ne.jp『シー・シェパード抗議船に~』からその部分を(略
ただし、Sea Shepherd の声明から引用した部分はイタリック体にした。

---- 以下引用 ----
(中略)
残念なのは、今回の反捕鯨キャンペーンにも、日本人が参加していることです。

 シー・シェパードは、5日の声明で、今回のキャンペーンに参加しているメンバーの人数と国別構成を公表しました。

http://www.seashepherd.org/news-and-media/news-100105-3.html

The Sea Shepherd crew number 77 from 16 nationalities including Australia, Brazil, Canada, Ecuador, Estonia, France, Germany, Ghana, Hungary, Ireland, Japan, Netherlands, New Zealand, South Africa, Sweden, United Kingdom, and the United States.

Bob Barker: Crew of 30, Captain Chuck Swift (USA)
Steve Irwin: Crew of 41, Captain Paul Watson (Canada)
Ady Gil: Crew of 6, Captain Peter Bethune (New Zealand)


 確かに、Japan と明記されています。どの船に乗っているかはわかりませんが、そのうち、彼らのドキュメンタリー番組「Whale Wars」をみれば、どんな役割をしているかが明らかになるでしょう。

 キャンペーンのメンバーは77人で、16カ国から参加しています。
まさに、国際的反捕鯨団体です。
(以下略)
---- 引用以上 ----

出オチじゃん(馬鹿)
つーか、佐々木氏の論法を借りるなら、『そして、この言葉からは、「日本人なら「調査捕鯨」に反対してはならないし、ましてや Sea Shepherd の船に乗り込むべきではない」、というニュアンスが伝わるのです』、というレベルだ。
そんなん、日本に住んでる人達が全員「調査捕鯨」を支持するのを求めるくらい馬鹿げたことだわさ。

しかし、今回の抗議活動に参加してる人達も暇人だよな(謎笑)
なんせ、南極海で数ヶ月過ごすことになるんだから・・・(たまに陸に戻ることはあるけど)。


それはそうと。
一部の好事家(?)の期待通り、今日の 3K新聞が見事なアジ社説を書いてきた。
・【主張】調査捕鯨 無法な妨害に断固措置を(2010年1月8日 MSN産経ニュース)

佐々木氏は件の記事で、『ABCは国営放送のはずです。しかし、記事はシー・シェパードの主張がメインで構成されています。』と述べてるが 3K新聞もその点では豪ABCに負けてね~ぜ(毒)。
ま、それも計算済みなんだろうが・・・。


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Chie)
2010-01-08 21:19:14
先日はご挨拶もなく要件のみで失礼しました。

ところで "I cannot say we won't get hurt or killed" を「私は、誰かを傷つけたり、殺したりはしないと言うことはできない」と訳すのは間違いです。

get+過去分詞は受動態ですから、これは「私たちがケガをしたり死んだりすることがないとは言えない」と訳すべきかと思います。
返信する
Unknown (あずーる)
2010-01-09 13:10:11
上の訳はCHIEさんの指摘が正しいですね。

下記に関して私はちょっと違う意見です。確かにSSは過激と日本で報道されているけど、その英語の報道だけで日本に責任転嫁するともとれるというのは、ちょっと過激のイメージに洗脳されていませんか。まず、前提として経験のある人たちがどんなに安全対策をしても、本当に南極海では誰もいないし(海の上では自然も怖い)何がおこっても不思議ではない状況であるということ。日本の捕鯨船は警視船?military security shipsで守られているという文章もあり、政府は攻撃的にすると言っているのだから、それなりの覚悟があるととれませんか?相手は政府です。(大手マスコミは報道しないですが、日本って国内でさえ洞爺湖サミットの時も反グローバリゼーションのデモで不当逮捕者がでたりする警察権力の強い国なのですから)

>ワトソン船長は「出来る限り、安全に保つための経験や技量がある」などとエクスキューズも述べていますが、日本船への衝突の際、過激な攻撃を止めるつもりはないと堂々と宣言しているのです。
>そして、この言葉からは、「例え、けが人が出ても、それは私たちのせいではない」と、調査捕鯨を続ける日本側に責任を転嫁するようなニュアンスもうかがえます。
返信する
Chie さんへ (flagburner)
2010-01-10 20:25:15
コメントありがとうございます&前回のコメントのことについては気にしないで下さい・・・。

>ところで "I cannot say we won't get hurt or killed" を「私は、誰かを傷つけたり、殺したりはしないと言うことはできない」と訳すのは間違いです。
あ、それは気付きませんでした(汗)。
でも、原文の発言部分の前の文章と照らし合わせると、佐々木氏の解釈がおかしくなることは理解できるはずなんですけどね(言い訳)。

ともあれ、ご指摘ありがとうございます。
返信する
あずーる さんへ (flagburner)
2010-01-10 20:38:29
コメントありがとうございます。

>確かにSSは過激と日本で報道されているけど~
そうなんですよね。
私が書くのもなんですが、Sea Shepherd が「調査捕鯨」への抗議活動以外に何をやってるかについて簡単にでも伝える報道が行われてないのは、ある意味で異常な状況と思います。
南極海で当事者だけがいる状況では、最悪「勝った奴が正義」という事態にすらなりかねないので、(自然の力によるものにしろ人力によるものにしろ)Watson 船長は あずーるさんのおっしゃるようにそれなりの覚悟はしてるかもしれませんね。
もっとも、Sea Shepeherd のメンバーがそう思ってるかは別ですが・・・。

>~日本って国内でさえ洞爺湖サミットの時も反グローバリゼーションのデモで不当逮捕者がでたりする警察権力の強い国なのですから
でも、こういう側面を指摘すると、ごく一部のイカレた人達から「ンなことはない!」と突っぱねられるのも悲しい現実なんですよね・・・。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。