【各宗教の根本は一つの神である】
【司会者】:您過去曾經講過,把這些公益紀錄片最好能翻譯成聯合國所推行的六種外文在世界流通。現在可能緣分還沒有到,條件還沒有成熟,現在可能還沒有能做成這個,但是將來這些節目一定會很多的外國人都能看得到。在我們這個系列節目要結束的時候,您老能不能對世界各地的這些觀眾們講幾句話?
老法師はかつて、このような公益ドキュメンタリーは国連の推奨する六か国語に翻訳して、世界に流通させるべきだと仰いました。今はまだご縁が訪れておらず、条件が整っていないのでしょう。今はまだそれができていません。しかし将来これらの番組は、必ず多くの外国人に見られることでしょう。このシリーズ番組も終わりの時を迎えています。老法師におかれましては、世界各地の視聴者に少しお話し頂けないでしょうか?
【浄空法師】:好。
分かりました。
【司会者】:大家都很關心怎麼能夠化解劫難。
人々はどうすれば災難を解消できるのかに関心を持っています。
【浄空法師】:確實,我們現在因為要把文化普及到全世界,所以我們不能夠單獨提中國,我們在國際上講的時候,是全世界每個國家族群它古老的東西、古老的傳統,我們都應該要互相的來學習;在宗教也是如此。所以我自己本身的態度,這是許多國家宗教的領導人,甚至於政治領導人,對我都了解,我永遠是一個學生的態度。你問到,不會做學生嗎?我會做學生,學生是什麼?尊師重道,就是好學生。我說我是釋迦牟尼佛的好學生,釋迦牟尼佛是我的老師,我跟他學;耶穌也是我的好老師,我學《新舊約》;《古蘭經》我也學,所以穆罕默也是我的好老師,我是他們最好的學生,所以他們這些典籍我能夠領受得到。如果我要有了障礙,我是佛教,那是別的教,那是基督教、天主教,那是回教,要有這個界限,他們的東西我就全不懂,你自己有障礙了。所以我沒有障礙,我一視同仁,我沒有一樣不尊重。
確かに、私たちは今、文化を全世界に普及させていますので、単独で中国だけという訳にはいきません。国際的な話をしますと、全世界のどの国家民族にもある古い伝統を、私たちは相互に学び合うべきです。宗教もまた同じです。ですから私自身の態度は、多くの国の宗教指導者、また政治指導者までもが理解して下さいます。私は永遠に学生の態度です。人は、学生になれるのかと聞くでしょう?私は学生になれます。学生とは何でしょう?師を尊び、道を重んじること。これが良い学生です。私は、自分は釈迦牟尼仏の良い学生だと言っています。釈迦牟尼仏は私の先生です。私は彼に学びます。イエスも私の良い先生です。私は『旧約聖書』、『新約聖書』を学びます。『コーラン』も学びます。ですからムハンマドも私の良い先生です。私は彼らの最も良い学生です。ですから彼らの典籍を受け入れることができます。もし私に障碍があれば、自分は仏教、それは別の教え、それはキリスト教、カトリック教、それはイスラム教、そのような境界線があるなら、彼らのものは何も理解できません。あなた自身に障碍があるのです。私には障碍はありません。私はすべてを平等に見ます。尊重しないものは一つとしてありません。
我見到釋迦牟尼佛禮拜,我見到耶穌也禮拜。我對佛教經典很尊重,我對《古蘭經》跟佛教經典一樣敬重,所以我懂得它的意思,我能講《古蘭經》,我能講《新舊約》。你看我講的《玫瑰經》,天主教的早晚課,在天主教流通,傅鐵山聽過,很歡喜,絕不亞於神父。我講的《古蘭經》也不亞於阿訇。為什麼?真幹。要以這樣態度的時候,宗教就變成一家人。所以我在國際上講,我說宗教確實,一個神,一個真神,所有不同宗教是這個真神的化身。因為那時候交通不方便、文化不同,他分身在各個族群裡面,用種種方法來教化那個族群,他的目的、方向、原理原則決定相同,不同的是他們的生活習慣。
私は釈迦牟尼仏を見れば礼拝します。私はイエスを見ればやはり礼拝します。私は仏教の経典を尊重します。私は『コーラン』も仏教の経典と同じように尊重します。ですから私はその意味を理解することができます。私は『コーラン』や『旧約聖書』、『新約聖書』の講義をすることができます。私が講義した『ロザリオの祈り』は、カトリック教の朝晩の祈祷文ですが、カトリック教で流通しています。傅鉄山(1931-2007、中国カトリック教愛国会北京教区司教)はそれを聞いて喜んでいました。絶対に神父に劣りません。私が講義する『コーラン』はアホン(イスラム教の布教師)にも劣りません。なぜでしょう?本当に実行するからです。もしこのような態度であれば、宗教は一つの家族に変わります。ですから国際的な話をしますと、宗教は間違いなく一つの神です。一つの真(まこと)の神であり、すべての異なる宗教はその真の神の化身です。なぜなら当時は交通が不便で、文化も異なるので、神は各民族の中に分身して、様々な方法を用いてその民族を教化したのです。神の目的、方向、原理原則は間違いなく同じであり、異なるのは彼らの生活習慣です。
【司会者】:所以看上去就不一樣,儀軌就不一樣,內容、主旨、精神都是一樣。
ですから見たところ儀軌(ぎき=規則)は異なりますが、内容・主旨・精神はすべて同じなのですね。
【浄空法師】:完全相同。
完全に同じです。
【司会者】:您做出來這麼一個示範,世界各國的觀眾都應該有所領會。
老法師は一つの模範を示されました。世界各国の視聴者は納得する所があるはずです。
【浄空法師】:歡喜,非常歡喜。
喜んでいます。非常に喜んでいます。
【司会者】:他們會學習到一種什麼精神?就是說要尊師重道。
彼らはどのような精神を学んだでしょう?それは師を尊び、道を重んじるということです。
【浄空法師】:不錯,尊師重道。
その通りです。師を尊び、道を重んじること。
【司会者】:世界各國的人都要尊師重道。
世界各国のすべての人が、師を尊び、道を重んじるべきです。
【浄空法師】:要尊師重道,要孝順父母,要尊師重道。
師を尊び、道を重んじて、親孝行することです。
【司会者】:那結果就一定是和諧世界。
その結果は間違いなく調和の世界です。
【浄空法師】:一定和諧,宇宙是和諧的,心性是和諧的。譬如說你一個人身,你眼睛跟鼻子是不是和諧的?它兩個要衝突了還得了!
必ず調和します。宇宙は調和しています。心性は調和しています。例えばあなたの身体です。あなたの目と鼻は調和しているでしょうか?その二つが衝突したら大変です!
【司会者】:都守本分。
どちらも本分を守ること。
【浄空法師】:是!五臟六腑各守各的本位,跟其他的不同器官全部和諧。所以講,我們的身體是和諧的,宇宙是和諧的,國家是和諧的,社會是和諧的。和諧是正常,不和是反常,反常就有罪受了。我們人身體反常不就生病了嗎?嚴重不就死亡了嗎?
そうです!五臓六腑はそれぞれの本分を守っています。他の異なる器官とすべて調和しています。ですから私たちの身体は調和しています。宇宙は調和しています。国家は調和しています。社会は調和しています。調和は正常なことであり、不調和は異常なことです。異常であれば罪を受けます。私たちの身体が異常であれば病気になるでしょう?重ければ死んでしまうでしょう?
【司会者】:咱們拿人的臉來做個比方,就像世界一樣,眼睛是一個國家,鼻子是一個國家,耳朵是一個國家,就是大家各安守本位。
人の顔に例えてみるなら、ちょうど世界と同じように、目は一つの国であり、鼻は一つの国であり、耳は一つの国であり、それぞれが自分の分に安んじています。
【浄空法師】:不錯,要互助合作。
その通りです。相互に協力しなければなりません。
【司会者】:對,你有你的民族傳統,你生活你的,你有你的價值觀。現在他們是互相打架。
そうです。人それぞれの民族の伝統があり、人それぞれの生活をして、人それぞれの価値観があります。今人々はお互いに喧嘩しています。
【浄空法師】:不錯,是!互相打架,最後就是死亡,就毀滅了。
その通りです。そうです!お互いに喧嘩していれば、最後には死んでしまいます。破滅します。
【司会者】:就是人的器官在那兒打架,人就會死。
つまり人の器官がそこで喧嘩すれば、人は死んでしまいます。
【浄空法師】:對,人就沒有了。你懂這個道理的時候,這個世界要是每個族群、每個宗教、每個國家也是互相這樣子鬥爭的話,世界就沒有了,接著世界就會歸到末日了。
そうです。人はいなくなります。あなたはこの道理を理解した時、この世界がもしも各民族、各宗教、各国もお互いに争っていれば、世界はなくなってしまいます。世界は終末を迎えるでしょう。
【自性から流露した倫理道徳の智慧】
【司会者】:我們這次對老教授您的專訪馬上就要結束了,這次時間也是很長,我們現在有最後的一個提問,就是在「和諧拯救危機」那個節目的最後,您講過一段意味深長的話,您說如果中國人對自己五千年傳統倫理道的教誨如果有信心,中國一定是領導世界的,如果沒有信心,那還要受一段罪,還有一段苦難,這兩種結果完全是自己來決定的。
今回の老法師の独占インタビューは間もなく終わりになります。今回は時間も長くなりましたので、今最後の質問をさせていただきます。それは「調和が危機を救う」の前回の番組(第一シリーズ)の最後に、老法師は意味深長なお話をされました。老法師は、「もし中国人が五千年の伝統である倫理道徳の教えに自信を持つなら、中国は必ず世界を教え導くでしょう。もし自信がないなら、更に罪を受け、更に苦難があり、この二つの結果は完全に自分で決めるものだ」と仰いました。
【浄空法師】:對。
そうです。
【司会者】:我們發現您最後的這段提示,最後的這段提醒,有一個核心的詞,就是對老祖宗要有信心。
私たちは最後のこの示唆、最後のこの注意喚起は、一つの核心的な言葉であると気づかされます。つまり、ご先祖様に対する自信です。
【浄空法師】:沒錯。
その通りです。
【司会者】:現在就請教您老,這個信心從什麼地方建立起?
今老法師にお尋ねします。この自信はどこから築けば良いのでしょうか?
【浄空法師】:這個信心就是你一定要認識老祖宗的東西不是他的創造,不是他的發明,是從自性裡頭流出來的,自性才是真正圓滿的。創造發明就是剛才講的,是從知識裡頭的,知識裡頭靠不住。它是從智慧。
この自信を築くためには、ご先祖様のものは、彼らが創造したものではなく、彼らが発明したものでもなく、自性の中から流露したものだということを、必ず認識しなければなりません。自性こそが本当に円満なのです。創造や発明というのは先ほどお話しましたように、知識の中のものです。知識は頼りになりません。それらは智慧から生じたものです。
【司会者】:是從妄想分別裡出來的東西。
(知識は)妄想・分別の中から出たものなのですね。
【浄空法師】:那出來的東西不行。
そこから出たものは駄目です。
【司会者】:它不是自性裡出來的。
それは自性の中から出たのではない。
【浄空法師】:不是自性。離妄想分別執著是自性,自性是真實智慧,那個管用。
自性ではありません。妄想・分別・執着を離れれば自性です。自性は真実の智慧であり、それが役に立つのです。
【司会者】:從妄想分別執著裡生出來的東西是不是靠不住?
妄想・分別・執着の中から生じるものは頼りにならないのですね?
【浄空法師】:靠不住,它雖然解決一部分,它後遺症很多。智慧沒有後遺症。
頼りになりません。一部分は解決しても、それは多くの後遺症があります。智慧に後遺症はありません。
【司会者】:從自性裡流露出來的這些智慧,都在我們老祖宗的經典裡。
自性から流露するそのような智慧は、すべてご先祖様の経典の中にあるのですね。
【浄空法師】:沒錯。
その通りです。
【司会者】:儒釋道三家。
儒教・仏教・道教の三つ。
【浄空法師】:是!所以說,老祖宗他們都是明心見性的,他要不明心見性,那個東西怎麼會從自性流出來!
そうです!ご先祖様は皆、明心見性【注】していました。もし明心見性していないなら、それらが自性から流露することがあるでしょうか!
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【注】 明心見性(みょうしんけんしょう)・・・・自己に本来備わっている本性を透徹して見極めること。
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【司会者】:用了五千年都沒有任何災難。
五千年使っていれば如何なる災難もなかった。
【浄空法師】:對,沒災難。所以老祖宗教我們,我們如果能把妄想分別執著放下,自性就現前了,就跟他一樣。
そうです。災難はありません。ですからご先祖様は教えています。もし妄想・分別・執着を放下すれば、自性は目の前に現れ、ご先祖様と同じになります。
【司会者】:我們這次的專訪十多個小時,讓您老非常的辛苦。
今回の独占インタビューは十数時間に及びました。老法師におかれましては、大変お疲れ様でございます。
【浄空法師】:哪裡!不會。
どういたしまして!
【災難を回避するために】
【司会者】:您老人家已經八十二歲高齡。我們這次也是跨越很長的時間,上下五千年,縱五大洲,您非常的辛苦。節目的最後,我們想請教您,就是今後這些天災人禍,今後這些避免災難的問題,能不能再為天下大眾做個提示,因為這是大眾最關心的問題。
老法師はすでに八十二歳のご高齢であられます。今回も長い時間、過去現在五千年、縦横五大陸に渡り、大変お疲れ様でございました。番組の最後に、老法師にお教え頂きたいのですが、今後それらの天災と人災を回避する問題について、天下の大衆にもう一度ご教示頂けないでしょうか。なぜならこれは大衆が最も関心を持っている問題だからです。
【浄空法師】:斷惡修善、積功累,就能化解。不能夠化解眾生的共業,至少自己不受這個災難,這可以肯定的。
悪を断って善を修め、功徳を積めば、解消することができます。衆生の共業を解消することができなくても、少なくとも自分は災難を受けません。これは間違いありません。
【司会者】:節目就要結束了,在這裡我們祝願天下更多的人能夠看到這個節目,我們也祝願國泰民安,風調雨順。我們真誠的祝願老教授永遠在世間。節目的最後,我們做為記者,我們做為採訪人,節目的最後,我們用中國傳統的古禮給老教授頂禮。
番組はこれで終了致します。私たちはここで、天下のより多くの方々がこの番組をご覧になること、更には国の平和と人々の平安、気候が順調でありますように、心よりお祈り致します。老法師が永遠にこの世界に居られますように、真心をこめてお祈り致します。番組の最後に、中国伝統の古礼で老法師に頂礼(ちょうらい)いたします。
【浄空法師】:問訊就好。
挨拶で良いですよ。
【司会者】:謝謝您老的教誨。
老法師の教誨に感謝致します。(陳大恵氏、跪いて老法師に頂礼する)
―――我々の子孫は如何にして心の拠り所を得るのか(完)―――
(注)小見出しは内容を把握しやすくする為に、筆者が加筆したものです。
訳者追記:
1.原稿は一部省略・編集されていますが、編集者の考慮を尊重してそのまま掲載しています。動画ではすべて閲覧できます。
2.この八回シリーズの対談は2008年に香港で行われ、中国国内に向けてテレビ放映されたものです。
これを日本人としてどう受け取るかは、各人のセンスに委ねられます。