酵素生活~リバースエイジングの秘訣~

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「植物の力」で元気になる

2017-09-24 07:15:36 | 細胞から若返る生き方/30日間で腸から美人になる
第三章 「植物の力」で元気になる

【野菜や果物は優れたスタミナ食】

年齢に関わりなく、毎日元気にイキイキと過ごしていくために、私たちは何を食べていけばいいのでしょうか?

第二章「体内のゴミ掃除「新谷式ファスティング法」」では、ファスティング(断食)中であっても、適切な栄養補給は必要であるとお話ししてきました。
具体的には次の三つのグループの栄養素に分けることができます。

■Aグループ・・・・・・水、酵素
■Bグループ・・・・・・ミネラル、ビタミン
■Cグループ・・・・・・ファイトケミカル、食物繊維

これらを過不足なく含んでいる食品が、野菜や果物、海藻類、すなわち植物性食品であるということを、ここでもう一度頭に入れてください。

野菜や果物を日頃からたっぷりとることは一般的にもすすめられていることですが、一つ一つの植物に、自然界にある成分がギュッと凝縮されていることの重要さに、私たちはもっと気づく必要があります。

「野菜や果物をいただくということは、要するに植物に宿っている『生命』をいただくことそのものなんだな」

まずはそんな感想を持ってほしいと思うのです。

そもそも、こうした野菜や果物=植物性食品よりも、肉類や牛乳・乳製品などの動物性食品のほうが「栄養満点」であると思ってきませんでしたか?

これらの食品も同じ生命であることに、もちろん変わりありません。
しかし、動物性食品には「豊富な栄養素」と同時に、動物性脂肪やコレステロールなど、過度にとると体に害をなす成分も多く含まれます。

また、食物繊維が含まれていないため、排泄しきれない便が腸内に多くとどまって生ゴミとなり、有害物質を発生させ、多数の悪玉菌を繁殖させてしまうなど、腸相を悪化させる原因につながります。

これに対し、植物をたくさんとっている人の腸相はとてもキレイで、善玉菌も数多く繁殖しています。

植物に含まれる食物繊維の力で便もキレイに排泄されるため、便秘になりにくく、生ゴミの発生もほとんどありません。

これらは、私がこの40年あまりにわたって経験してきた35万人以上の内視鏡検査によって、はっきりと確認できます。

いや、こうした機器に頼らなくとも、排泄された便の状態を観察すれば、その違いははっきりとわかるでしょう。
植物をたくさんとっている人の便はあまりにおわず、やわらかくて、水に浮く性質があるからです。

もちろん、A~Cの栄養素に加え、詳しくは次でお話ししますが、Dの三大栄養素(糖質、たんぱく質、脂質)についても良質なものがより多く含まれています。
食品全体をトータルで見た場合、「動物」よりも「植物」のほうが人間の生命を養い、心身の健康をもたらす力を持っているものなのです。

「ならば、植物をたくさんいただくほうが、スタミナがつき、いつも元気でイキイキとすごせるはずだ」

まずはこうした「逆転の発想」を持つようにしてください。
動物性食品を事実上の上位に置いているこれまでの栄養学の常識に縛られてしまっていると、腸を中心にした健康論の本質が見えなくなります。

どこか脇役のように扱われてきた植物たちのすごさを、ここで改めて認識してほしいものです。

【水は大切な栄養素】

では、植物のすごさを理解するため、豊富に含まれるA~Cの栄養素の働きについて、一つ一つ調べていくことにしましょう。

まず注目したいのは、Aグループの水と酵素です。
どちらも生命を維持させる上で不可欠な要素であることはいうまでもありませんが、不思議なことに、これも従来の栄養学ではほとんど重視されてきませんでした。

しかし、考えてみてください。
ほかのどんな栄養素をどれだけバランスよくとろうが、この二つが欠けていては生命を維持することすらできないのです。
これらを「必須栄養素」ととらえ、いかに正しく、効率よく補給するかを考えることは、本来、栄養学の基礎中の基礎になる事柄といえるはずです。

酵素についてはのちほどお話しするとして、ここではまずは水について考えてみましょう。

私たちは、1日に2.5リットルもの水分を尿や汗として排出しているといわれます。
これはいってみれば、生活排水のようなものです。

この水をきちんと排出しなければ、体内の衛生状態が悪化していき、腸で発生した有害物質が体液全体を酸化させてしまいます。
もちろん、肝心の細胞内デトックスも滞ってしまうでしょう。
その結果、むくみや便秘をはじめ、様々な病気が引き起こされることになるのです。

一見、逆説的に聞こえるかもしれませんが、こうした排出の問題を改善するには、よい水をきちんと補うことが必要です。
それが体内の汚れた水を外に押し流すことにつながり、体液の循環をスムーズにさせることにつながるからです。

よい水がよい体液になり、体内で循環するようになれば、当然、細胞内の汚れた体液も取り替えられるため、エネルギー代謝も活性化されます。
お話しした細胞内デトックスがうながされやすくなるのです。

このように見ていけば、水の補給が私たちの生命活動にいかに必要不可欠か、改めておわかりになるでしょう。

私が皆さんに新鮮な野菜や果物の摂取をすすめるのも、これらの植物性食品の70~90パーセントが水で占められているからです。
植物をいただくということは、じつは良質の水を補給することも意味しているのです。

できれば、生の水を毎日たっぷり補給することに加え、朝の時間帯に季節の果物をいただいたり、野菜や果物をミキシングした生ジュースを飲むようにしたりして、十分な水分補給に努めてください。
日中、お菓子やパンをつまむ代わりに、季節の果物をいただくようにするのもいいでしょう。

こうした「フルーツ食」は、朝断食をベースにした新谷式ファスティング法のなかに組み込むことがおすすめですが、単純に食べる機会を増やすだけでも、細胞の若返りがうながされていくはずです。

ただし食後のフルーツは、糖質の過剰摂取につながるので避けること。
食前の30~40分前に食べるようにすると、同じ糖質であるごはんのとりすぎを防ぐことができます。

【なぜ、お茶やコーヒーは水ではないのか?】

植物から水分補給をする際の注意点は、ほかにもあります。

それは、野菜や果物が体にいいからといって、市販の果物ジュースなどで代用しないようにするということです。

糖類が添加されていない「果汁100パーセント」のジュースにはヘルシーなイメージがありますが、これらの多くは「濃縮還元」といって、製造加工の過程で原料を一度加熱・濃縮し、新たに水を加えているものです。
こうしたジュースでは純粋な水の補給とはならず、植物に含まれる成分もかなり変質してしまいます。

ビタミンCが減少することはよく語られますが、問題はそればかりではありません。
Aグループのもう一つの必須栄養素である酵素が、こうした加熱処理の過程でほとんど失われてしまうからです。

体にいい一番のエッセンスが得られなくなるわけですから、「健康のために飲もう」と意識してもあまり意味はないことがわかるでしょう。

ここは多少手間がかかっても、なるべく自然に近い状態でとることを心がけてください。
そう、果物ならばそのままいただくか、ミキサーなどで自家製のジュースにする。
野菜の場合もジュースの材料に加えるか、サラダや漬物、キムチやピクルスなどの発酵食品の状態でいただく。
こうして解説していけば、心がけなければならないのは、とても単純なことだと気づくはずです。

できる範囲で構いません。
とにかく「生命=生きた食品をいただく」という発想をつねに持つようにすればいいのです。

この視点に立つようにすれば、野菜や果物の鮮度がなぜ大事なのか?
無農薬であることや化学肥料を用いていないこと、つまりオーガニックと呼ばれる栽培法がなぜ必要になるのか?
そうした理由も見えてきます。

また、同様の理由で、コーヒーやお茶、清涼飲料水などで水分補給するのもあまりおすすめはできないことがわかるでしょう。

ハッキリいえば、これらは私がご説明する「栄養素としての水」ではないからです。

コーヒーやお茶に関しては、カフェインのとりすぎが問題になるほか(お茶にはコーヒー以上のカフェインが含まれています)、市販のコーヒー飲料には白砂糖やミルクが入っているものが少なくありません。
お茶に含まれるカテキン(ポリフェノールの一種)にしても、体にいいといわれていますが、飲みすぎると胃ガンになりやすいことが、長年の内視鏡検査を通じて確認されています。

清涼飲料水やコーラなどの炭酸飲料に至っては、私からいわせれば、白砂糖のたっぷり入った「毒の水」を飲んでいるようなものです。
血糖値を急激に上昇させ、糖尿病の予備軍に仲間入りしてしまうだけでしょう。

こうした飲料水を飲むことで水分を補給しているつもりでも、それは体内の老廃物のデトックスには何の作用もしません。
当然、私がおすすめしている1日1,5~2リットルの水補給にもカウントはされません。

難しいことを考えず、よい水と生の野菜・果物でたっぷり水分補給をする。
シンプルにそのことだけを心がけてください。

飲む「水」の質を変えるだけで、それが本当の栄養補給につながるのです。

【体調不良は体内の酵素量の不足から】

ここで、もう一つの必須栄養素である酵素についても解説しておきましょう。

酵素は私たちの生命活動に欠かせない物質で、体内のあらゆる化学反応の仲介役として働いています。
この仲介役のことを専門用語では「触媒」といいますが、この触媒がなければ化学反応そのものが成り立ちません。

たとえば、食事から取り込んだ栄養素を胃のなかで分解するのにも、当然、酵素が必要になります。
しかも、たんぱく質を分解するのと糖質を分解するのを、同じ酵素が担当しているわけではありません。

一つ一つの反応に対して、それぞれ別の酵素が存在していて、決して取り替えられないのです。
このため体内には3000~5000にも及ぶ、いや、もっとそれ以上の酵素が活動していると考えられています。

体内の無数の化学反応によって私たちの生命が成り立っている以上、酵素を生命力の源であるととらえても間違いではないでしょう。

もちろん、本書のテーマの一つである細胞内デトックスについても、特定の酵素が関与しています。

その一つがプロテアソームや、オートファジーの際に働く60種類もの解毒分解酵素です。

私がこれらの酵素を「ニューザイム=若返り酵素」と呼んでいることは、すでに繰り返しお話ししてきた通りです。
この若返り酵素がきちんと働いてくれているおかげで、細胞はつねにみずみずしさを保つことができるわけなのです。

もし酵素が存在しなかったら?
消化吸収も、毒素の分解も、呼吸も、運動も、頭脳活動も・・・・・・酵素はすべての生命活動に関与しているわけですから、私たちはほんの一秒たりとも生きていけないことがわかるでしょう。

もちろん実際には、私たちはこうして生きているわけですから、どうであれ酵素が働いていることは間違いありません。

しかし、あまり元気に生活できていないとしたら、つまりすぐに病気にかかったり、体調不良に陥ってしまったりしていたら、それは体内の酵素量が不足しているか、その働きが鈍っているからだと考えられます。

では、こうした体内酵素の活動をサポートするにはどうしたらいいのか?
そこで浮かび上がってくるのが、食品からの酵素の補給なのです。

【加熱した食品の酵素はどうなる?】

酵素は「生命の源」であるわけですから、私たち動物の生命活動に欠かせない物質であるだけでなく、当然、植物にも含まれています。

たとえば植物の細胞の9割は、液胞という水分が詰まった袋のような器官で占められていますが、この袋のなかにはただ水がたまっているだけではなく、多数の解毒分解酵素が含まれていることがわかっています。

この強力な解毒力を持った酵素も、若返り酵素の仲間に分類できます。

野菜や果物を手に取ってみずみずしいと感じるのは、液胞に水分がたっぷりと詰まっているからですが、この水は放っておくと、たくさんのゴミ(老廃物や有害物質など)で一杯になってしまいます。
液胞内のニューザイムがこうしたゴミを次々と処理してくれるからこそ、みずみずしさが保たれるのです。

あるいは、果物の実が熟して甘くなってくるのも、実に含まれる若返り酵素の強力な分解作用によることがわかっています。
特にパイナップル、キウイフルーツ、青パパイヤ、イチジクなどに含まれるニューザイムは、分解力がとても強力です。

風邪をひいたり、疲労がたまったりした時に、新鮮な野菜や果物を口にすることがあると思いますが、その時、何か生気が蘇ったような心地がするのは、じつは体内にたくさんの酵素を補給できているからなのです。

ビタミンやミネラルなども補給しているはずですが、これらは酵素の働きをサポートする成分=補酵素であり、それだけでは何も活動できません。
「ボス」である酵素との相乗作用が、あくまでも必要なのです。

ただ、ここで注意しないとならないのは、酵素は熱に弱いため、食品を加熱してしまうと、その働きが一気にダウンしてしまうということです。

生の食品を摂取したほうがいいのは、このためです。
加熱した食品の割合が多くなるほどに、じつは酵素補給は難しくなってくるのです。
ビタミンやミネラルを摂取できていたとしても、それを十分に活かすこともできません。

たとえば、インスタント食品やレトルト食品ばかり口にしていると栄養補給が偏ってしまうことがよく指摘されますが、なかでも最も欠落してしまうのが酵素なのです。
この種の食品のなかには、欠落した栄養素の補給をうたっているものもありますが、加熱してしまっている以上、酵素の不足は補えません。

ですから、仮にまったく同じ量の栄養素が含まれている食品があったとしても、生の食品とインスタント食品を同じにできません。
ところが、酵素の存在を前提にしていないこれまでの栄養学では、理論上は「同じ食品」ということになってしまうのです。

「それはちょっとおかしいな」という感覚があったら、そこに酵素について知るきっかけが隠されています。

酵素の存在は、「食べ物から生命をいただいている」という現実を再認識するきっかけになるはずなのです。

新谷弘実先生 著
『細胞から若返る生き方』 より抜粋

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