この二つが手で抱えると、裏蓋の左上がカタカタと、がたついている。現に、キエフの方は、光線漏れがあったので、たぶんこのカタカタが原因ではないか思う。MXの方は、買って３０年くらいだから、もう交換時期をとうに過ぎている代物……。
できるのはモルト交換くらいなので、時間をかかることは承知だが、延び延びになっていた課題をこなすことになってしまった。そうする計画ではまったくなかったのだが、手元の作業でそうなってしまった。
キエフの方は、毛糸か何かの黒い繊維をはずして、新しいのと交換。余り溝もないので、これは簡単に済んだ。
往年の愛機である、MXの方は大変だった。まず、溶け出してもいる古いモルトをシンナーで、いちいち溶かして、こすり、剥がしてゆく。
やっとその作業が終わって、こんどは新しいモルトを切り出して、細い２ミリくらいの溝に埋め込んでゆくわけだが、片面の糊のついた製品なので、うまく張り込めず、すぐにねじれたり、糊面が上に来たりして、悪戦苦闘だった。
裏蓋をして、固定してやろうとしたら、蓋にくっついて剥がれた部分も２カ所ほど有り、慌てた。なんとか封じ込めに成功？ したと思うが、疲れた。
黒毛糸と、糊でいくのが、一番かもしれない。安直に糊が張ってあるのは、細く長いだけに、骨が折れる。