三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

カトリック世田谷教会

2011年01月17日 | 東京のカトリック教会
カトリック世田谷教会(教会堂名:洗礼者聖ヨハネ)
創立:1946年 ◇ 住所:東京都世田谷区北沢1-45-12

京王井の頭線の下北沢駅で降りる。町のあちこちで落書きが目立つ。駅前には有名な本多劇場がある。下北沢が「演劇の街」と呼ばれるのは、この辺りに大小の劇場が集中しているからだ。迷路のような街並みを抜けて、ようやく世田谷教会に着いた。表通りには小劇場「ザ・スズナリ」がある。ここも本多劇場の関連施設らしい。教会の土地は起伏が激しく、いと高きところに「洗礼者聖ヨハネ聖堂」とルルドの洞窟があり、その低地に信徒会館などの建物がある。

懐かしい木造の聖堂に入ると、古き良きカトリック教会の世界が広がっている。だが、この建物は数奇な運命をたどってきた。世田谷教会などのホームページによると、その由来は「フロジャク神父が、カトリック府中墓地の聖堂建設のために、フランスから資材を取り寄せたが、第二次大戦中は組み立てられず、墓地の倉庫に保管されていた。戦後、それを世田谷教会が譲り受け、現在の聖堂を建てた」という。フロジャク神父については、既に秋津教会の記事で触れた。

聖堂から見下ろすと、奇妙な形の建物が目に入る。これは米軍放出のカマボコ兵舎を移築したもので、小聖堂などに利用されていた時代の遺構である。しばらく教会内を歩いた後、聖堂入口の小さなカゴの中に、手作りの御絵が数枚あるのを見つけた。「ご自由にお取りください」のご厚意に甘えて、パウチ加工された一枚をいただいた。「プラティテラ型マリア像」の図柄で、裏面にはルカ福音書の言葉がある。「許しなさい。そうすれば、あなた方も許される」。 神に感謝。


現聖堂献堂:1947年

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