ツタの若葉に覆われた立教大学モリス館
(住所:東京都豊島区西池袋3-34-1)
(住所:東京都豊島区西池袋3-34-1)
4月28日(日)、立教大学チャペル(日本聖公会)で復活節第5主日の聖餐式に参列した。青空に映えるモリス館を仰ぐと、僅か一週間ほどでツタの若葉に覆われていた。新緑の香りが馥郁(ふくいく)と漂うキャンパスは、新入生を迎えた学園が最も華やぐ時季だ。先週に続き、図書館旧館2階の仮チャペルに向かう。私は閲覧室時代の「指定席」に座ろうとしたが、既に補助席も埋まるほどの混雑。午前10時、振り香炉と行列用十字架を先頭に、司祭団が厳かに入堂。
福音朗読はカトリックの復活節第5主日と同じ箇所。宮光司祭(立教大学チャプレン)は、「先ず神が愛してくださった。それに応えて、私たちは『互いに愛し合いなさい』という新しい掟の道を歩みましょう」と話された。この日は聖歌隊によって奉唱された陪餐アンセム「Alma redemptoris mater (救い主のうるわしき母)」が美しかった。作曲はジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ(1525?-1594年)。イタリア・ルネサンスの調べが若い人たちの歌声で、かつての閲覧室に響き渡る。
昨年、この旧館は図書館としての役割を終えた。新規オープンの池袋図書館は、「収蔵可能冊数は200万冊、閲覧席数は1520席を誇る、単館では国内の大学でも屈指の大規模」(『立教』第223号)という。池袋図書館があるロイドホールは7階建ての新校舎で、初代立教学院総理のアーサー・ロイドにちなんで名付けられた。以前の記事で触れた宣教師ロイドは、あれから聖公会系の立教学院に移っていたのだ。池袋と三田。私にとっては不思議なつながりを感じている。
図書館旧館2階の「仮チャペル」
(仮チャペルの使用期間は、2013年4月から7月まで)
◆聖餐式で歌われた聖歌:
ミサ曲譜1(キリエ、大栄光の歌、サンクトゥス、アニュス・デイ)、入堂聖歌:171「小羊の宴に」、続唱聖歌:488「新しいこのおきて」、奉献聖歌:493「愛のわざは」、陪餐アンセム:パレストリーナ「Alma redemptoris mater(救い主のうるわしき母)」(聖歌隊奉唱)、派遣聖歌:410「大いなるわざを讃め」。(番号は「日本聖公会聖歌集」による)
◆主な参考文献など:
・雑誌「立教」第223号 (立教大学・2012年)
<お知らせ>
いつも「三多摩の鐘」をご覧いただきまして、厚く御礼申し上げます。さて、ゴールデン・ウィーク期間中はブログ記事を一時休載いたしますので、何卒ご了承ください(5/8以降に再開予定)。改憲フィーバーに取り憑かれた俗世間を離れ、ひたすら「祈り」と「霊的読書」に励みます(?)。