三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

カトリック大和教会

2012年02月10日 | 神奈川のカトリック教会
カトリック大和教会(教会堂名:大天使聖ミカエル)
創立:1950年 ◇ 住所:神奈川県大和市南林間7-4-1

小田急江ノ島線の南林間駅で降りる。いきなり、耳をつんざく轟音に見舞われた。上空をジェット戦闘機が飛んでいる。米軍の厚木基地から飛来したのだろうか。大和市役所によれば、「この騒音によって基地周辺住民の生活環境は極度に悪化」するという。「日米同盟の深化」を叫ぶ野田政権とマスコミは、このような現状を黙殺して、アメリカが「正義の保安官」と信じて疑わない。しかし、あの国は大義なき戦争を繰り返す“Butcher”としか思えないのだが。

大和教会に到着。赤いトンガリ帽子を戴く聖堂を設計したのは、スイス出身のカール・フロイラー神父(Karl Freuler:1912-2000年)。代表作に東京の吉祥寺教会聖堂や板橋教会聖堂、神奈川の大磯教会聖堂や国府津(こうづ)教会聖堂などがある。そういえば、由比ガ浜教会西千葉教会も、大和教会と共通の「三角屋根に大きな丸窓」の聖堂だが、これらもフロイラー師が手がけたものだろうか。何れにせよ、私は「フロイラー式」の聖堂に魅了されている。

戦前の教会建築は文化財保存の対象となるが、1950年代のものは顧みられず、建て替えとなる場合が多いようだ。フロイラー師が設計した聖堂も、次々に取り壊されている。残念ながら、新しい聖堂の中には、「これがカトリック教会?」と首をかしげたくなるものがある。建物のあり方で信仰は左右されないが、もう少し教会建築への「一般的なイメージ」が反映されたらと思う。大和教会のトンガリ帽子は、いつまでも聳え続けることを願わずにはいられない。


現聖堂献堂:1952年


聖堂外観

<付記>
次週14日(火)頃より、「湘南のカトリック教会巡り・全5回」を不定期で連載いたします。本記事で触れた大磯教会、国府津教会など、JR東海道線沿いのカトリック教会を巡ります。初回は「茅ヶ崎教会」の予定。
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