たまにはグローバルに、海外の話をしましょう。
ズバリ、ハグの話です。
「タカアンドトシ」のネタで、ハグからの「欧米か!」という流れがある通り、
ハグは欧米流の挨拶と解釈されています。
しかし、実際はハグに対して否定的な人もいれば騒動の種として恐れる人もおり、
挨拶として価値ある行いを疑問視する向きも存在するのです。
特にアメリカではヨーロッパに比べると、ハグへの寛容さでは下回っています。
確かにハグを重要視し本気で取り組む人はいます。
大柄な人には椅子に乗って同じ目線でハグをし、加減の苦手な人からのハグであばらが折れても
ハグの習慣をやめないという具合です。創意工夫と根気にあふれていますね。
一方、ハグに対して否定的な層も少なからず存在しており、
そうした人の間では波風の立たない誤魔化し方や拒み方が知識として広まっています。
妥協案として、握手をしながら肩や背を叩く方法もありますが、肯定派と否定派の溝は想像以上に深そうです。
「同僚は友達や親友ではない」と職場自体がハグに否定的な場所もあります。
職場でのハグを、怒鳴ったり泣き出したりするのと同じように禁じているようなケースです。
学校現場では教師はおろか生徒同士ですらハグを禁じている所もあります。
面倒事に発展しやすいですからね。
一応、ハグにもいい効果があると学術的な証明はなされています。
幸福感・自尊心・連帯感といった観点においてハグは効果的とされ、
「一人の人間として大事にされている」と思ってもらえる可能性が高いのです。
実際にハグをしたりコーヒーを汲んだりする職場では、
バーンアウトが起こりにくく和気藹々とした集団が形成されています。
組織力向上として、これらを取り入れる会社も少しずつですが増えているようです。
実際にこのような記事もあり、私は非常に良いことだと思います。
ただあくまで、肯定的な場合の話ですけれども。
こういうのはどうしても賛否両論ですから。
よくハグをする人も無遠慮なわけではありません。
ハグをする一刹那で、相手がハグに対してどうなのかが分かるのです。
嫌がっているという意思が伝わればそれ以降無理強いはしません。
割とデリケートな問題ですし、こうした柔軟さと一瞬の判断力もハグ肯定派には求められることでしょう。
なんにせよ、日本人には関係の薄い話なのですが、
アメリカでもハグに対する思いは様々であることを知って頂きたいなと思います。