emitanの心にうつりゆくもの

日常のこと、テレビドラマのことなどを中心に・・・

重版出来! 第7話

2016-05-25 20:40:15 | 2016春ドラマ
第7話 「天才VS凡人…マンガの神様に愛されたい!」

いやぁ・・・ムロさん、良かったです!!
今回は沼田渡(ムロツヨシ)の物語がメインで、とても切なく、ある意味で残酷というか厳しいお話でしたが、マンガ家になるのを夢見ていると言いながらも現実に目を背けていた事に気づいていく過程が丁寧に描かれていて、その時々の心境が とてもよく伝わりました。
そして、ここ数話は黒沢心(黒木華)が少し埋没しがちのように感じていたのですが、今回はメインストーリーと心の話の按配が良くて、私にはとても観やすかったです。


画力が低くて…と思っていた中田伯(永山絢斗)が、デビューはするわ、三蔵山龍(小日向文世)は「今まで(アシスタントで)来ていた子とは違う」と一目を置いているわ・・・
自分に運がないだけだと思っていた沼田だけど、中田のネームノートを見て、その才能に激しく嫉妬。
沼田の行動がおかしい事にすぐに気づく三蔵山先生、流石ですね
「嘘をつくほど君は子供だったか?」と言われて、沼田はネームノートを汚してしまった事を白状。
「一つ言っておく。作品を作るという事は、自分の心の中を覗き続けるという事だ。どんなに醜くても情けなくても向き合わなくてはならない」
その時は三蔵山先生の言葉にピンと来なかった沼田だけど・・・

ネームノートを汚した犯人が三蔵山先生の妻ではないかと言っている中田に、沼田が「アイツには俺が見えてすらいない」と心の声で言っているのが、とても切なかったです。
そして、沼田に対してではないけど中田が「漫画で上手くいかなくても帰れるところがあっていいですね」と言った言葉にも、自分と照らし合わせたのかな・・・。
実家が酒屋をしていて、実家に戻ってその気になればいつでも継げる状態にあったというのも、プロの漫画家に不退転の気持ちで踏み込もうという意志を鈍らせていたのかも・・・。

「圧倒的な才能(の中田)、小さな小さな自分。アイツは自分に正直で、他の事などお構いなしで、自由で、残酷で。マンガの神様に愛されるのはきっと、ああいう男だ」
「この編集さんは感性が鈍いのかもしれない。一人一人好みも違えば、持っている教養だって違う。自分の書きたい物とこの人の興味が一致しないのなら仕方ない。(コミカルは)アリだとは思う。でも俺の作風とは違う。いつか自分の自由に描けるときが来たら世に出そう。いつか。いつか。いつか。いつか。いつか・・・」

やっと自分の甘さと才能の限界に向き合う事が出来た沼田が三蔵山先生に話していた言葉にもジーンときました。
「40になりました。ハタチから倍も経ってしまいました。倍もの時間、戦わずに来てしまいました。いつか理解してもらえる。いつかいい編集者に巡り合える。いつか認めてもらえる。いつか・・・そうやって本気で戦わないまま、ここまで。夢を追いかけている自分は他の人とは違う、そう思いたかったんです。漫画家を目指している間は、特別でいられた。特別な人間でいたかったんです」
漫画を描く事をいつしか逃げ道にしていて、自分でつかむべきチャンスも逃して20年。
才能も もしかしたらあったのかもしれないけど、本気の勝負からいつの間にか逃げていたのでしょうか。

別れのシーンで、中田に「あのネーム、原稿にしないんですか?」に聞かれた時に、沼田は「描くならとっくに描いていた。ああ、いや、描くべきだった」と言っていましたよね。。。

特に漫画家とか芸術家って、どれが正解かとか、どこまでいったら満点かという指標がない世界だし、
デビューできるのは ほんの一握りだから、どうしても運とか、まだその時が来ていないだけとか、そういう言葉で自分を慰めたくなるのかもしれないですね。
芸術の世界ではなくて普通人でも、そう思う場面があるような・・・

あと、中田のように捨て身で強く突っ走る事ができるのは「若さ」というものもあるかもしれないけど、私も沼田と同じように羨ましく眩しく見えます。
たぶん私が20代~30代前半なら、中田みたいな人が目の前にいたら「生意気な奴!」とか「くそっ!負けるものか!」と思ったりするけど、眩しく思えちゃうという所が年を取ったな・・・と思うというか
沼田とほぼ同年代なので、何だか色んな物が重なりながら観てしまいました。

「ずっとマンガの事だけ考えていた。
 子供の頃から365日。24時間。
 幸せだった。
 現実なんていらなかった。
 ただマンガの中だけで生きていたかった」
・・・これからの沼田が、漫画家を目指していた事を上手く活かしながら新たな人生を歩んでいけるといいな~なんて、心底思いました。


今回、響いた言葉がたくさんあったのですが、他には

中田の
「冗談でも思ってない事は口にしない方がいいですよ。言葉の力は強いんです。悪い念を口に出すと、その通りになっちゃうんです。自分の発した言葉に呪われるみたいに」
・・・私も、少しこの言葉を信じていて、悪い念は口に出したくない方です。
「疲れた」とか、そういう弱気な言葉はたくさん発しますが(笑)

そして五百旗頭敬(オダギリジョー)の
「たとえ合わない相手だとしても、作家が自分で乗り越えなきゃいけない壁がある。編集者が手を出せない部分だな。俺たちが出来る事は、手助けする事だけ。あんまり過保護にしても、伸びしろ無くすしな」
「(新人作家になってほしいのは)担当が変わっても、雑誌を移っても、一人でどこまでも泳いで行ける作家」
・・・これからの心と中田の関係についての伏線になりそうな!?


マンガ「タイムマシーンにお願い」で一世を風靡した漫画家・牛露田獏(康すおん)と娘・アユ(蒔田彩珠)の話は、どうなっていくのでしょうね。
あんなにアルコール依存になっている牛露田が、どう変わっていくのだろう?
アユが「私は普通の家が良かった」と話す言葉が・・・
せめて普通の家庭に戻るといいのですが・・・


切ない話が多かったけど、バイブス編集部の各編集員ツイッターの内容は、とても面白かったです!
 ・編集長・和田靖樹(松重豊)は、阪神応援ツイートをしていたら巨人ファンに絡まれ炎上w
 ・副編集長・五百旗頭敬は、「亀を見ました。」ってwww ただの日記になってる!
 ・壬生平太(荒川良々)は、食べ物ツイばかり。
 ・安井昇(安田顕)は、軽妙かつ鋭いコメントで、フォロアー5千人以上の一番人気。
 ・心は、高畑一寸(滝藤賢一)&中田のツイートをしているが、中田への応援コメントが多い。
・・・商業的なツイートって、面白いアカウントと、そうでもないアカウントとありますよね。
私も5年近く趣味でツイッターをしていますが、勢いでつぶやく時もあれば、どうツイートしてよいものか迷う時が時々あり・・・
手軽で面白いツールですが、もっと上手い使い方があるのではないかと考え出したらキリが無くなるというか、人柄が出てしまうとか考えたら、なかなか深くて難しいかも!?
編集部員のツイートの行方も気になります!


ということで、今回は最初から最後まで大満足の、素晴らしい回だったと思いました!
←web拍手です。
※これまでの感想
 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話
※公式HP(こちら
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2 コメント

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こんにちわ~ (きこり)
2016-05-26 14:04:57
いや~ほんと、今回はムロさんに泣かされました。
回りのせいにして、勇気を出さずに20年、あっと言う間だったと思いますが、切ないですね。
アシスタントでも漫画に関わっていられればいいと割り切ることができればよかったと思いますが、やはりデビューしたいですもんね。
中田君が三蔵山先生のところに来なければ、もしかしてまだアシスタントしていたかも。
40歳って再スタートにはいい時期だと思います。
まだエネルギーも残っているし・・・
>手軽で面白いツールですが、もっと上手い使い方があるのではないかと考え出したらキリが無くなるというか、人柄が出てしまうとか考えたら、なかなか深くて難しいかも!?
そうですよね~私はそもそも災害時の連絡用にツイッター始めたんですが、ツイッターって時間が命みたいなところがあるから、私みたいにズレズレで録画したものをつぶやいたり、時間差で読んで他の人に返信したりするけど、どうなんだろ???とか、すぐにうまいこと言えたらいいんですがそういうタイプでもなく・・( ̄∇ ̄;)
でもブログとは違ったコミュニケーションが取れておもしろいからやめられないんですが・・・
返信する
>きこりさんへ (emi)
2016-05-26 16:40:10
きこりさん、コメントありがとうございます!
いやぁ~、ムロさん良かったですよね!

>アシスタントでも漫画に関わっていられればいいと割り切ることができればよかったと思いますが、やはりデビューしたいですもんね。
きっと、もう「アシスタントの中のキャップである自分」に満足していた所もあったのではないですかね。
後輩アシスタントたちも一応先輩を立ててくれていたから・・・
そこに、人の心が読めない中田がやってきたことによって、やっぱりアシスタントのままで一生を終えるのは違う、本当は漫画家になりたかったはずだ!と思い出したのでしょうね。
振り返ればデビューに向けてやるべきことは たくさんあったのに…というような回想シーンと心の声がありましたが、どれもこれも見ていてすごく切なかったです。゜(゜´Д`゜)゜。
いい再スタートを切ってほしいですねo(`・ω・´)o

>ツイッターって時間が命みたいなところがあるから
そういう所もありますよね。
でも、録画視聴の感想でも、見ていて面白いですよ!
タグ検索で時間が経ってからドラマの感想ツイートを見る事があるのですが、ドラマ放送中だと浅いツイート(←失礼)が多いけど、終了後だと深いツイートがたくさんあったりして、結構楽しみに見ています。
リアタイ時の実況的なものも、お祭り感があって楽しいですけどね(笑)

>ブログとは違ったコミュニケーションが取れておもしろいからやめられないんですが・・・
分かります!
止めようと思ったり、少な目にしようと思いながら、ツイートしたり検索し出したら止まらないなど、結構依存してしまっています、私・・・(^_^;)
でも、ブログの方が落ち着いてたくさん書けるし、振り返るのも簡単なので、ブログと両方でこれからもやっていこうかと・・・
こんな私ですが、これからもどうぞよろしくお願いいたします!
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