黒駒 寺社参拝記

畿内を中心とした寺社参拝記です。主に西国三十三所や聖徳太子霊場を巡礼中です。

氷室御所 法華寺門跡 春の国宝十一面観音開帳

2010-04-10 11:07:50 | 奈良の寺社
大和三尼門跡のうちのひとつ、法華寺の本尊十一面観音が開帳されているので初めてお参りに行きました。
法華寺は奈良市内中心部からは少し離れていまして、近鉄新大宮から北西方向に平城宮跡の並びに
あります。JR奈良駅からはバスも運行されていますが、よく晴れた春の日なのでレンタサイクルで
行きました。JR奈良駅からは自転車で約15分ほどで到着します。途中の佐保川周辺も桜満開です。


4月初旬は「ひな会式」という法要が毎日午前中に本堂であるので、その時間帯は本堂には入れません。
あわせて献茶・献花などの催しものもあるので人が多いです。

法華寺赤門(通用門)                       法華寺南門(切妻造本瓦葺の四脚門・重文)
  

法華寺門跡寺史
奈良朝の天平13年(741)光明皇后が藤原不比等の邸宅跡に創建した。東大寺が聖武天皇発願の
総国分寺であるのに対して法華寺は皇后発願の総国分尼寺である。「法華滅罪之寺」とも称する。
平安遷都後は衰微して荒廃するが、鎌倉中期の寛元3年(1245)に奈良西大寺の叡尊によって
諸堂が復興されて西大寺末寺となる。室町期には興福寺末寺。戦国期に三好松永の兵火で伽藍を
焼失するが、豊臣秀頼によって再興されて本堂・南門・鐘楼などが現在に残る。江戸時代には
寺領220石。真言律宗を経て現在は光明宗。

ご本尊を拝しました。厨子の中で蓮華座に立っておられる十一面観音ですが、目鼻立ちがはっきりと
した男顔の観音像だと思いましたが、後に調べると光明皇后の御顔を写した天平の女人顔ということで
大変失礼しました(笑) 口にかすかに紅色が残るのがわかります。本尊を守護する四天王像が
厨子の四方に立ち、聖武天皇と光明皇后の御尊牌が安置されていました。法華寺本堂は重文です。


境内は桜をはじめ花盛りです。鐘楼(写真左)も秀頼寄進で重要文化財。


 

  

奈良の古寺院では珍しく本堂脇手・裏手に江戸初期に作庭された庭園があります。国指定名勝。
池のまわりを景色を楽しみながらまわります。建物は客殿の書院。



  

ご朱印
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