原題タイトルが長い歌曲に邦題を付けるとき、ポップスは原題と全くつながらないヒット性のある流行語を使うことが多いが、スタンダードは基本的にタイトルや歌詞の内容に沿った邦題が付けられる。感心する名訳やニヤリとする妙訳もあれば、勘違いの誤訳や笑ってしまう珍訳もあるようだ。後者の代表として度々話題に上がる邦題に、コール・ポーター作詞作曲の「You'd Be So Nice To Come Home To」がある。
「家に帰ったときあなたがいたら幸せ」という意味だが、「帰ってくれたらうれしいわ」と邦題が付けられた。男性から女性に向けてのロマンティックなラブソングで、「to come home」、「by the fire」、「sang a lullaby」等、優しさと温もりのある歌詞は、マイホームという夢に重なるものだ。誤訳はともかくとしてマイナー・キイのメロディーは琴線を震わす。この曲を決定付けたのはブロンド・ビューティのヘレン・メリルで、共演したクリフォード・ブラウンと織り成す世界はマイクの前で官能的な表情を浮かべるジャケットとともにジャズ・ヴォーカル永遠の名唱として歴史に残るものだろう。
ヘレンと同じハスキー・ヴォイスのドナ・ブルックスがこの名曲をドーン・レーベルの「I’ll take romance」で歌っている。本作の他にベツレヘム盤が数枚あるだけのブ
ルックスは、ニューヨークのため息とも呼ばれたメリルの濃厚なハスキーさとは違い、若いころのアニタ・オデイに似た声質で可憐さが漂う。声量はやや足りないものの、飾りのないストレートな歌唱はアットホームな寛ぎがあり、「You'd Be So ~」はアレックス・スミスのピアノトリオをバックに小粋なセンスものぞかせる。弾んだ声からは歌詞の「paradise」という情景が夢のように広がり、それは実現不可能な夢から一歩実現に近づいた希望をもたらすものだ。
ヴォーカリストの大橋美加さんは担当するラジオ番組でこの曲に触れ、「父、巨泉は、若かった自分の誤訳である、と言った」、そして恥ずかしそうに「帰ってくれたらうれしいわ」と曲を紹介していた。たとえ誤訳であっても広く行き渡った邦題は名訳だったのかもしれない。
「家に帰ったときあなたがいたら幸せ」という意味だが、「帰ってくれたらうれしいわ」と邦題が付けられた。男性から女性に向けてのロマンティックなラブソングで、「to come home」、「by the fire」、「sang a lullaby」等、優しさと温もりのある歌詞は、マイホームという夢に重なるものだ。誤訳はともかくとしてマイナー・キイのメロディーは琴線を震わす。この曲を決定付けたのはブロンド・ビューティのヘレン・メリルで、共演したクリフォード・ブラウンと織り成す世界はマイクの前で官能的な表情を浮かべるジャケットとともにジャズ・ヴォーカル永遠の名唱として歴史に残るものだろう。
ヘレンと同じハスキー・ヴォイスのドナ・ブルックスがこの名曲をドーン・レーベルの「I’ll take romance」で歌っている。本作の他にベツレヘム盤が数枚あるだけのブ
ルックスは、ニューヨークのため息とも呼ばれたメリルの濃厚なハスキーさとは違い、若いころのアニタ・オデイに似た声質で可憐さが漂う。声量はやや足りないものの、飾りのないストレートな歌唱はアットホームな寛ぎがあり、「You'd Be So ~」はアレックス・スミスのピアノトリオをバックに小粋なセンスものぞかせる。弾んだ声からは歌詞の「paradise」という情景が夢のように広がり、それは実現不可能な夢から一歩実現に近づいた希望をもたらすものだ。
ヴォーカリストの大橋美加さんは担当するラジオ番組でこの曲に触れ、「父、巨泉は、若かった自分の誤訳である、と言った」、そして恥ずかしそうに「帰ってくれたらうれしいわ」と曲を紹介していた。たとえ誤訳であっても広く行き渡った邦題は名訳だったのかもしれない。
「Alone Together」を名訳の「ふたりぽっち」と付けた大橋巨泉氏ですが、今週は大誤訳の名曲をヴォーカルでお寄せください。インストとメリルは機を改めて話題にします。
管理人 You'd Be So Nice To Come Home To Best 3
Helen Merrill with Clifford Brown (EmArcy)
Jo Stafford / Jo+Jazz (Columbia)
Matt Dennis / Welcome Matt Dennis (Jubilee)
トップはほぼ決定と思われますが、アンチ・ヘレンの方のコメントもお待ちしております。
数ある名唱から何が挙げられるのか楽しみです。
ヘレン・メリルの、このアルバムいいんだけど
聴いていると最近何故か息切れがしてきて苦しくなるので、
1位はジョー・スタッフォードなのだ。
1.Jo Stafford / Jo+Jazz (Columbia)
2.Helen Merrill with Clifford Brown (EmArcy)
3.Julie At Home / Julie London(Liberty)
最近のではJackie Ryanが良いです。
You and the Night and the Music / Jackie Ryan (Openart ,2007)
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毎度の動画検索
やはり、この歌はこの時代 Vera Lynn ストーリーが面白い
http://jp.youtube.com/watch?v=TKilYvjXQOg
オランダの歌姫ヨーク・ブリュイス、これは楽しい。
ピアノはルイス・ヴァン・ダイク。Joke Bruijs
http://jp.youtube.com/watch?v=4G15j02ZaAE
Jo Stafford - Jo+Jazz
http://jp.youtube.com/watch?v=6HVpPouY8j4
Helen Merrill
http://jp.youtube.com/watch?v=db0sHuu-WEg
Julie London
http://jp.youtube.com/watch?v=fDgtwJ_-wRc
たまには男性ヴォーカル Kenny Rankin
ベースはDavid Finck
http://jp.youtube.com/watch?v=fus3hruuAeg
Bobby Darin(静止画)
http://jp.youtube.com/watch?v=iZMgfBEfDLE
青江三奈
http://jp.youtube.com/watch?v=wQjX5rOI0tY
Diane Keaton singing - Radio Days
http://jp.youtube.com/watch?v=CmZl4eo3Vsg
メリルと量横綱のスタッフォードがトップにきましたか。Jo+Jazz は苦労してオリジナルを入手したこともあり思い入れはあります。内容的には歌といいバックといい文句の付けようがありません。
ジュリーは迷った1枚です。この3人のお家は順番に回りたいものです。正確にいうとブロンド・ビューティの待つお家ならどこでもですがぁ。(笑)
軽く一杯ひっかけたヨーク・ブリュイスのノリはごきげんですし、青江三奈の艶っぽいこと、ため息が出ますよ。
男性ヴォーカルではボビー・ダーリンが意外でした。マック・ザ・ナイフの切れのよさですね。
ジャッキー・ライアンは昨年暮れにサイラス・チェスナットとともに網走でライブがあったのですが、仕事の都合で行けず大変残念な思いをしました。最近のものでは特出しております。
ピアノトリオをバックにしたメリルも悪くはありませんが、やはりブラウニーとのヴァージョンを超えたものはないでしょう。おそらくメリル自身そう思っていることでしょうね。
ウイズ・クリフォード・ブラウンは素晴らしいですね。特にブラウニーの枯れた味に惹かれます。
ヘレン・メリル・ウイズ・クリフォード・ブラウンとJo+Jazzは外せないところだと思っております。
1位と2位は今晩決定かと・・・・。
後は、「サミー・アワード」サミー・デイビス・ジュニアを推したいですね。黒人男性のヴァージョンはあまりなかったように思います。バックもご機嫌ですね。
サミー・アウォーズがありましたね。カウント・ベイシーと組んだ素晴らしい作品もありますが、バックの豪華さもありエンターテイナーに相応しい内容です。まさにミスター・ワンダフルですね。おしゃるように黒人男性のヴァージョンは少ないようです。
ワンツーはほぼ決定と思われますが、敢えて外してくる方もおりますので安心して帰れませんよ。(笑)
>1.Jo Stafford / Jo+Jazz (Columbia)
2.Helen Merrill with Clifford Brown (EmArcy)
3.Julie At Home / Julie London(Liberty)
いやー、全く同意です!!
次点に、
「An Evening With George Shearing & Mel Torme」
いかがでしょう?
メル・トーメ、あんまり好みじゃないけど、これはいい!
ブライアン・トーフの強靭なベースのイントロに続く
トーメのスキャットをふんだんに駆使したヴォーカル、
シアリングの対位法的なバッキング。
いつ聴いても、スリリングです。
>最近のではJackie Ryanが良いです。
You and the Night and the Music / Jackie Ryan (Openart ,2007)
うん、これもTAKASHI さんに教えてもらって聴きましたが、
いいですねえ!
あと、
「Out of This Mood/ Lyambiko」や、
「Moon River/ Nicki Parrott」のも、悪くない。
ああ、わがお好みのLurlean Hunterも、
デビュー作「Lonesome Gal」(RCA)で歌ってます。
出だしから、いきなりフェイクするのでドキっと
しますけど、全体としてはオーソドックスな仕上がりで、
優しい声質に、また落涙(ToT)
そうそう、「Cool Voice of Rita Reys」もありました。
上位4枚以外は、横一線という感じです。
だから私はこの御題では、個人のごく個人的な観点で考えて、1位は敢えて・・・ジャーン!
サリナ・ジョーンズだ!
そう、あのジャケの表が前写真で裏が後ろ姿写真の・・・彼女のデビューアルバムに近い。
このA面の一曲目がこの曲だけど、アレンジがイカシテル、斬新なリズムにノッテ快適にバウンスするサリナを1975年に聴いた・・・思わず一目ぼれというか、一聴きボレ。
当時、オールアートのI社長が誰か呼んで欲しい歌手がいるかと言うので、まだ日本では知られていなかったサリナを挙げた。
翌年、サリナが本当に来た、そして30人で満員の六本木のジャズクラブ、「バランタイン」で2日間歌った・・二日とも将に眼前で観た。サイン、握手は当然だ。
爾来、サリナのファンになった・・・だからサリナが一番。
二番がヘレンとクリフォードで、三番はKAMIさん、よくぞ言ってくれました、我がサミーです!
最近、サミーとトニーにハマッテいます。
シナトラは敢えて外しております、どうせ、どこぞのSさんには勝てませんので。(笑)
しかし、サミーの粋さ加減たまりませんなぁー。
あの語り調で歌い始め、最後には大スイング・・・そして、哀愁の後姿で舞台の袖に・・・絵になりますねぇー。
という訳で下記の通り。
1、サリナ・ジョーンズ
2、Helen Merrill with Clifford Brown (EmArcy)
後は、3、「サミー・アワード」サミー・デイビス・ジュニア。
しかし、この曲は夜の酒場で歌いやすく、ノリやすいわたしの歌も捨てたものではない・・・。
そうだ、私のピアノのレパートリーにもしよう・・・次の週末は特訓をしよう!
長いコメントを書いたもんだ・・・閑な証拠を自白したようなもんだ!(自爆)
TAKASHI さんと同じ選択でしたか。予想ではジュリーがトップでメリルは番外かと思いましたが直球ですね。
「An Evening With George Shearing & Mel Torme」はトーメのコンコード盤では一番良い内容ですが、男性ではデニスの洒脱さに軍配を上げました。
>ブライアン・トーフの強靭なベース
名前から察して柔らかいと思いました。(笑)
Lyambiko はピアノトリオがバックですが、新時代のユニットという点では目新しさがあります。歌はうまいですね。
甘えた歌い方の Nicki Parrott も雰囲気はありますね。ベースになりたいでしょう。(笑)
Lurlean Hunter は、エセル・エニスがお好きな 25-25 さんから挙がると思っていましたよ。落涙はしませんが、落雷の衝撃はあります。
メッセンジャーズがバックのリタ・ライスがありましたね。このアルバムのイッツ・オールライト・ウイズ・ミーはライスいやナイスです。
ベスト3は遊びと思っていても、予想のベストを外されてくると真剣になります。まぁ、並みの予想はできない 4438miles さんですから期待通りでしょうか。(笑)
サリナ・ジョーンズには特段思い入れがあるようですね。この曲はリズムを強調し過ぎの感もありますが、英国流の発音がきれいですし、かみしめるように歌詞を丁寧に歌うのが聴きやすいです。ポップス出身のようですが、サリげナくみせるジャズセンスも見逃せません。
サミーのこのアルバムはジャケといい、各曲の工夫といい、サミーらしさのある楽しい内容です。国内盤の、「帰ってくれたら嬉しいね」というタイトルも嬉しくなる1枚です。
この曲を週末特訓でピアノのレパートリーにするとは楽しみですね。私も歌詞は覚えておりますのでデュオでもやりますか。いや、まてよ、歌詞を覚えているのと、歌うのは別問題だということに今気付きました。(笑)
名古屋料理の「ひつまぶし」を、当地の料理店でもたまに見かけます。聞きなれない料理ですので、ほとんどの人は、「ひまつぶし」って何だろう?「調理も食べるのも時間がかかるので、閑な人だけが食べるものですよ」、と親切に教えてあげました。(笑)
敢えて場外乱闘をさそってくる・・・これには応えなければ・・・と思う次第であります。
「ヒマツブシ」に「ゴクツブシ」が「ヒツマブシ」を食べる・・・アァーヤレンソーランと・・・これは「ソーランブシ」!