Hanna's Diary

大人バレエ初心者のレッスン日記です。
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ボリショイ・バレエ「愛の伝説」

2015-03-24 | バレエ
先日 待望の「愛の伝説」を観てきました~

祝日なのに、ロミジュリほど 人が入っていなくて…
物凄く 貴重な作品なのに、知名度が足りないのね、
と思いまして、久しぶりに感想を残してみます。

「愛の伝説」と言えば、有吉京子さんのSWANですよね!
(読んでいないから ご存知ないんですよね…)
1976年~1981年に連載されたマンガなので、
有吉さんは まさに1978年のボリショイ公演を
ご覧になったのだと思います。

私が 初めて SWANを読んだのは、
1988年のエクセレント版(私は小学4年生)でした。
凄く 気に入って 読んでいたのに、
いつの間にか、母に 処分されていました

その後、1995年に再び 1992年のデラックス版を
友人から 譲り受けることができまして、
現在も 私の愛蔵書となっております。
きっと この頃からだと 思われますが、
SWANに出てくる「愛の伝説」と「森の詩」をいつか
観てみたい…と ずっと願っておりました

(ちなみに この1995年(私は高校2年生)は、名古屋でも、
 ボリショイ(ドンキ)ロイヤル(眠り)キエフ(?)
 バーミンガム(白鳥)キーロフ(くるみ)
 年明けに レニングラード(白鳥)…と、
 今では信じられないようなスケジュールで 
 公演を観ることができたんですよ~!!
 ついでに グリゴローヴィチが ボリショイの芸術監督を
 退任に追い込まれたときで、新生ボリショイとして、
 来日しておりました…)

なので、私にとって 実に 二十年越し(笑)
グリゴローヴィチ 復活・万歳

19日の深夜に マリインスキーのネット中継で、
テリョーシキナの 二幕だけ 観られましたが、
映りの悪いネット中継で いきなり二幕からでは、
全く入り込めず、さっぱり 理解できなくて、
「愛の伝説」に対する 期待度が下がりました…
それが 結果的には ちょうどよかったです。
自分勝手な過剰な期待をせずに 観に行けました(笑)

そして、観に行ったのが 祝日で ラッキーでした。
疲れた状態で 舞台や映画を観るのは もったいないですよね。

愛と嫉妬、義務と葛藤と…
前半は 色彩的にも音楽的にも かなりダークでした。
始めに 舞台に入り込めるかどうかで、
好みが 物凄く 分かれる作品でしょうね。

ベスト・コンディションな私にとっては、
全ての幕が あっという間でした!

テクニックは、確かにクラシック・バレエだけど、
凄く斬新な印象を受けました。
なんだろう?? 古くて新しい… 
ベジャールの第九(バレエ自体は全然違いますが)を
観たときの驚きの感覚に 近かったと思います。
この作品を 1978年(私の生まれる前)に観たら、
かなりのノック・アウト感だったでしょうね

先日の来日公演も、今シーズンのシネマも、ボリショイは
思いっきり グリゴローヴィチ・カラーに染まっていますよね。
お陰で私も すっかり グリゴローヴィチ・モードです(笑)

バヤデールと 似ている部分も ありました。 
グリゴローヴィチらしく 男性の踊りが盛りだくさんで、 
次から次へと コールドが登場して、踊りづくし。
必要最小限な舞台装置を 上手に利用していました。

キャストが とてもよかったです。
アラシュ(女王、姉)
ロヂキン(画家)
ニクーリナ(妹)
女王の役は 目での表現が重要ですが、
アラシュは 眼力が 抜群でした!
ルンキナのジゼルのDVDで ミルタを踊っていましたが、
そちらよりも 体が絞り込まれているように見えて、
他のダンサーとのバランスが よかったです。

ニクーリナは 妹役が 本当にぴったりです。
ちなみに SWANの真澄は この役だったんですね!!
しかも コンクールに この作品って…

ロヂキンは とてもセクシーでした~
衣装が レオタード素材で 体のラインを全く隠さない
デザインでしたので、充分に堪能できました。
後半だったかしら?
イタリアン・パドシャみたいな形から、
伸ばしている方の脚を 空中で前から後ろへロンデする!
っていう 神業を こなしていました

振付は とても個性的で独創性がありました。
ペルシャ風を イメージしているそうで、
手首をずっと背屈したまま踊るのは、とても大変でしょうね。

いつも眠くなる二幕は、道化たちの 
踊り…というより「動き」と衣装が コミカル過ぎて、
Hannaさんは かなり ウケてしまいました(笑)
一幕の初っ端に登場する 魔術師みたいな医者も
怪しさ満点で 吹き出しそうになりました。

後半の男性群舞は バヤデールの太鼓並みのインパクト
大臣(ビクティミロフ)が めちゃくちゃステキでした
ダンディなお顔と美しい脚のラインが、私好みですね~
しかも、予想以上に 大臣が 踊ってくれました!! 

今回のシネマは カメラワークも素晴らしかったです。
もし、先に生の舞台を観ていたら、「ここは寄っちゃダメ~」
って もっと不満に思ったかもしれませんが、
初めて観るバレエで 展開を知りませんので、不満はなく、
ちゃんと ここぞという場面は、引いて撮って下さいました。

このバレエは 男性ばかりかな~と思ったら、ちゃんと、
三幕に 女性群舞も 織り交ぜてありました。
しかも、単なる群舞じゃないんですね!
女王やシリンの 分身を 表しているそうで、
そう思って観てみると、とても奥が深い場面でした。
群舞の登場の仕方も 印象的でしたね。

最後は 壮大な結末で 久しぶりに涙がこぼれました~
(前回のロミジュリも 泣きましたけど…)

いつも 思いますが、
日本で なかなか観られない作品を観られたとき、
自分でもびっくりするような興奮を 味わえますね。
しかも、シネマは 劇場の感覚とかなり近いですね。

バレエ作品は 本当にたくさんありますよね。
でも、日本で、しかも 地方で上演されるのは、
ひたすら チャイコフスキー・バレエばかり。
白鳥が特別なのは 十分理解していますが、
ぜひとも、それ以外の素晴らしい作品も 
上演していただきたいです。

次は 11月のマリインスキーの「愛の伝説」ですね。
発売日に バス旅行を入れてしまい、
バスの中でひやひやしながら、チケットを取りました(笑)
東京公演って 本当に大変ですね~

今年は ボリショイとマリインスキーの両方で
「愛の伝説」を観られるとは…!!
まさに 「愛の伝説」イヤーですね!

全然タイプの違うバレエ団が 同じ版で上演する!
心を真っ白にして、観に行こうと思います。

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2 コメント

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うんうん~なるほど (OLIVE)
2015-03-25 11:00:08
すっかり、先行でチケット取るの忘れていた(+o+)
こちらのブログを読んで、慌てて席を取ろうとしたら、すでに先行分は終了でした↓。
ですので、4月のチケット、3日前予約で獲得してみてきたいと思います!(^^)!

Ballet Class Music アンヴィ・ドゥ・ダンセ
ご購入されました?
わたし購入しました!
デュランらしい和音とリズムですね♪
気分、晴れやか&ちょっとクールで豪華な感じ。

もしまだでしたら、教えてください。
OLIVEさんへ (Dr.Hanna)
2015-03-25 15:33:04
渋谷は 今回だけ遅いんでしたね!
ぜひぜひ 観て下さいね。

あらすじの予習は ウィキペディアがよいと思います。
かなり重い(レミゼの映画くらい)作品なので、万全の体調で お臨み下さい。
一般的にはお子さん向けではないですが、OLIVEさんのお子さんなら、いろいろ感じて下さると思います(笑)

デュランは まだです!!
そちらにも メッセージ お送りいたしま~す。

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