曽田正人「昴」のにちゃんねるスレからスピンオフ。
第一部全10巻を三週間で揃えちゃいました。
「ダ・ヴィンチ」に連載してメディアファクトリーから出版…本屋で男棚にあるのか、女棚にあるのか、そもそも置いてあるのか?
(多くは隣が《ボーイズラブ》というあたりが住所)
また置いてあっても求める巻がない…など入手になかなか苦労しました。
そうじゃなければ、むしろ三週間かかっていなかったかも。
同じバレエ題材でも
「昴」は、なんか分からないけどスゲー!
と作者の熱にうかされて興奮しながら読むもの。
こちらは、食事や髪型、衣装、忘れ物…細かい日常の描写も含めて、「日本のバレエ」というものを浮かび上がらせるもの。
男雑誌(男性作家)、女雑誌(女性作家)の違い。
片や、なんだかんだと勧善懲悪的な話になりがち、求めるのは「気持ち良さ」
片や、ドロドロした人間関係の描写も厭わず(むしろそこに力が入ったり)、求めるのは……エート一言で表す言葉をまだ持ちません。スミマセン
劇中の描写で、バレエ作品を批評して「(バレエの有名作品は)男社会の時代に作られたものだから、(女性の人格が)男性に都合よく作られているよね」というものがあったけれど…これが全てを言い表しているかもしれない。
ニヤリと笑ってしまった。
そう、僕は女性視点の鋭い描写を読んでニヤリとするために、女性作家の作品を好んで読んでいる……のかもしれない。
この秋から第二部再開だそうで、今度は「次、さあ次」とガンガン先を追っていくことはできなくなる。ヤキモキすることになりそうだ。