春のドッペル・ゲンガー

多摩川の土手に雀を埋めてやった
そうしたら、俺の目から雀の涙ほどの涙が出たような気がした

【それからそれからバトン】その1

2006年01月19日 | Weblog
 それからそれからバトンである。
 なんだそれ?という人は真のブロガーとは言えないだろう。

 本来は、5問あるが都合により今日はその一部をお見せしようと思う。
 すでにこの続きは完成されていて、壮大な物語となっている。
 その全容はいつの日か明らかになるはずである。

Q1.
裁判の証人になる人物を、郊外の一軒家でかくまっていた名探偵Dは
その人物がいる2階から物音を聞いて、ガードマン2人とあわてて階段をあがりました。
部屋のドアの鍵はかかっており、家主から借りていた合鍵をつかって開けてみると
その人物は部屋の真ん中で息絶えておりました。
部屋の家具は、端にベッドがひとつあるだけでしたが
死体の横には、
「5円玉ひとつ」と、その穴に通された「1.5mほどの赤い糸」
そして「玉の無いケンダマ」が落ちておりました。
死体は、というと、どうやら「窒息死」のようですが
不思議と、ズボンの「右足のみがべったりと水で濡れて」いました。
そして、部屋に充満する「異臭」…
ひるむガードマン2人にDは、言いました。
「なるほど、このトリックは…

☆ ここから回答編

「なるほど、このトリックは、玉の無いケンダマが犯人の残したキーワードだ!」
「えっ!ケンダマですか。」
「そうだ。ケンダマだ。ケンダマの起源は古く、日本の江戸時代にその原型ができあがった。【もののふ太閤記】には、武士がケンダマで遊ぶ姿が描写されている。」
「なるほど、でもそれがなにか関係あるのですか?」
「まあ、そう急ぐな。ここにあるケンダマには肝心の玉がないのに気づかないのか!」
「いやあ、そんなことならとっくに…。」
「おっほん、ケンダマに玉がない…ここに秘められたメッセージとは、【ケンダマで遊べない】ということである。」
「それって、私にでも分かりますよ。」
「馬鹿、これから私の謎解きが始まるんだ。次のキーワードは五円玉だ。」
「えっ、ケンダマはどうしたんですか?」
「あわてるな、ケンダマのことはしばらく忘れるんだ。五円玉は、穴が開いている日本の硬貨だ。そしてその穴に通した赤い糸。これこそこの密室のように見える部屋が実は密室ではないとの重要な証拠となる。」
「ええ、どうしてですか?」
「まあ、あわてるな。五円玉のことはしばらく忘れろ。」
「えっ、さっきから、期待を持たせといて。」
「馬鹿、賢明な人間だったら私の言葉ですでにこの謎は解けているはずだぞ。そこでケンダマだ。ケンダマの玉には穴が開いているのは知ってるな。」
「ええ、昔雑誌で見たことがあります。」
「ふむ、それでは五円玉とケンダマの共通点はなにかな?」
「えーっと、ああもしかして穴ですか?」
「そうだ。穴だ。あなおそろしや。」
「ダジャレですか。面白くありません。」
「うーん。ところで、このズボンがぬれていることだが」
「あれっ、穴はどうしたのですか?」
「まあ待て、このぬれている場所から異臭が発生しているのはわかるな」
「ええ、とてもくさいですよ」
「しかし、この被害者はこの異臭に気づかないで死んでしまったはずだ」
「なぜそんなことが分かるのですか?」
「ここでケンダマが登場する」
「あっ、やっと謎解きの結論ですね!」
「うん、ところでこの部屋を探してもケンダマの玉はなかった。これこそがキーワードだ。」
「それはさっき聞きました」
「君はあほか!もう私は答えを言っているのと同じだぞ。【もののふ太閤記】には武士がケンダマで遊ぶ姿が描かれている」
「はいはい」
「ケンダマのことはしばらく忘れてくれ」
「えー、もしかしてD探偵、あなたは…」

 (第一話 了 つづく…のか?)