
本朝、宗門にとっても、私個人にとっても非常にかけがえのない大切な禅師家が涅槃の地に赴きました。
間接的にご指導を賜った事しかない私でさえ、これだけの衝撃に襲われている訳ですから、お近くで身の周りのお世話をなされていた方々の御心痛は幾許のものかと拝察いたします。
衷心より梵香を献じて、報恩の礼拝を捧げたいと思っております。
師が今の宗門に遺された道績は非常に大きいものです。
私も道を求めることに挫折しかけた時には、秘かに心の頼りとさせて頂きました。
それだけ道を志した学人全てに大きな影響を及ぼした希代の禅師家です。
確実に今の宗門になくてはならい道標を身を以て示してくれたものと思います。
まだ情報が錯綜しており、これ以上の自らの想いは控えますが、安居中から送行をした今の今まで受けた大恩を胸に秘め、今後の弁道精進に活かしていく所存です。
まさに行持報恩の精神を以て弔意の誠を示していく所存です。梵香報恩百拝。