Z34 Intercooled Super Charger System Part3.



吉野さんのnismoはアルトラック ロングエキゾーストマニホールドアミューズR1チタン それにDAYTONA SPORTS ECMを組み合わせ、実測で320馬力。
参考までに、フルノーマルのnismoで実測297馬力でした。

当初、STILLENから提供してもらったチューニングECUデーターをそのまま使いましたが、高負荷域でのAIR/FUELレシオが大変高く、またイグニッションタイミングは意図的に下げられているため、最初の測定では366馬力程度でした。
根本的に、このデーターは『絶対に壊れることなく走れる』に過ぎないチューニングデーターですから、満足行くならこの段階で終わりでもいいですし、器量があるならリセッティングを行うのもいいですし、チューナーとユーザーに選択肢を用意されているようなものです。

当然僕たちはリセッティングを行ないました。
日常使いからワインディング、高速道路 様々なシーンでの最適かつ安全なデーターを作るために、データロガーを車載し走り回りました。
不必要な燃料は減量し、シャーシダイナモに載せる前から非常に高いPerformanceを感じていましたので自ずと期待は高まります。

しかし、今度は逆にダメでした。
ウソのような話ですがパワーが出すぎてしまうのです。
エンジンを制御するセンサーの中で『エアフローセンサー』と言うものがあります。 その名の通り空気量を測定するセンサーです。
このセンサーの仕事は、最適な燃料を噴射させるために吸気した空気量をECMへ送信するという役割ですが、理想的なエンジンセッティングを行うとエアフローが測定値の限界に達してしまいます。
それもそのはず 純正エアフロセンサーのキャパシティは130% 設計上で純正が330馬力と仮定して429馬力までしか測定できない計算がモノの見事に当てはまってしまいました。
その為、不本意ではありますがREVリミットを7500rpmに設定し、イグニッションタイミングで調整を行い最終的には実測418馬力でセッティングを終えました。


次のステップでは純正比180%の測定を行うことが出来るエアフローセンサーを装着して更なるリセッティングを行えば、感覚的には470~80馬力はマークできそうな手応えはありますが、そのお楽しみは次回へ持ち越しです。
パワーグラフを見てわかるように、直線的に伸びていく出力特性はNAの本質を残したままのモンスターであることをデジタルが物語っています。
加速Gに麻痺する特性ではなく、『気がつくと恐ろしいスピードになっていた』となるタイプですから、最も危ない(ヤバイ)タイプです。 
いい意味でチューニングカーらしくないトルクフルな大排気量スポーツカーの本領発揮というところでしょうか? 


Z34スーパーチャージャー計画
この大きなチャンスを下さったオーナー吉野さんをはじめ、STILLEN PerformanceDirector Dean、関係各社の皆さんに感謝します。 ありがとうございました。

また、デイトナではSTILLEN社から今後も継続的な販売要請もあることから、今回行ったシステムを近日中にDAYTONAチューニングプランとしてWebに掲載します。
価格は調整中ですがスーパーチャージャーキット、オイルクーラー、取り付け、セッティングまで行なって115万円程度にてご提供したいと思います。


DAYTONA Facebookページでは、BLOG一期一へぇで紹介しきれない画像や情報を沢山公開しています。
Blogと並行して閲覧することで楽しさ倍増間違いなしです。

DAYTONA TV 2013年 2月号 公開です。
« ベター>ベスト... VOSSEN CV5. »