
○ベルリン国立美術館展 ~学べるヨーロッパ美術の400年~
九州国立博物館【福岡県太宰府市】
秋の九博は「ベルリン国立美術館展」。
一刻も早く駆けつけたい気持ちでいっぱいだったのですが、
引越その他でずっと時間が取れず、この時期になってしまいました。
会期終了間際、もともと話題の特別展は大変な混雑です。
最近また人ごみ酔いしてしまうので、人だかりに分け入ることが出来ない私、
絵を見に行ったんだか、人の後頭部を見に行ったんだか分かりません(涙)が
それでも話題の作品や個人的に興味のある作品は遠くからでもちゃんと鑑賞(^^)
全体の雰囲気もしっかり味わってきました。
ベルリンには国立の博物館・美術館が点在していて、
総称して「国立美術館群」という言い方をするのだそうです。
今回はその中から、絵画館及び彫刻コレクション館、素描版画館の所蔵品より、
15世紀から18世紀のイタリアや北欧の美術品が集められています。

展覧会は大きく「絵画彫刻」と「素描」に分かれ、
さらに、ほぼ時系列に並べられた絵画彫刻は、
それぞれ大きなテーマに添って5章で構成されています。
その第4章、「絵画の黄金時代」17世紀のスペイン・オランダの作品を集めた中に、
今回の「目玉」でもあるフェルメール「真珠の首飾りの少女」がありました。

大胆な構図と光の表現で注目される作品ですが、
きめの細かい、滑らかな美しさは格別で、理屈抜きに吸い込まれるような魅力を感じます。
さて、個人的にはそれより少し時代をさかのぼった15世紀、
イタリアルネサンス初期の画家達の足跡にも、たいへん興味をそそられます。
というのも、ちょうど、当時フィレンツェを舞台にした、
辻邦生さんの文学作品「春の戴冠」を(何度目か)読み終えたところだからなのです。
作品中に登場する人々、たとえば

フィレンツェ芸術のパトロン、メディチ家の老コジモの肖像を目にしたり、

サンドロ・ボッティチェルリの素描や
フィリッポ・リッピのテンペラ画などを見ると、
当時の雰囲気が少し身近になったような気がして嬉しく思うのでした。
今回の「ベルリン国立博物館展」は、
まず東京上野の西洋美術館で開催された企画展が巡回されて来たようです。
もともと九博は「博物館」ですから、
西洋美術のオリジナル展覧会、というのは難しいのでしょうね。
幅広く様々な作品が展示され、美術史概論として興味深く見学しましたが、
九博企画展で毎度私が感激する、強いテーマ性やストーリー性という部分では、
今回少々薄めな気がして、
最近すっかり九博ファン(笑)の私としては物足りなくも思いました。
とは言え、ここ福岡でこれだけ本格的に西洋美術を概観できる機会は貴重で、
作品鑑賞と共に雰囲気もたっぷり堪能できて、知的満足感はいっぱいです♪
次回は元旦から「ボストン美術館展」。
ボストン所蔵の日本絵画が多数来日する模様で、これは本当に楽しみです!
☆「ベルリン国立美術館展」の会期は12月2日(日)まで。
※この記事はぶろぐるぽにエントリーしています。
また、記事中の写真は九州国立博物館さまよりご提供いただきました。
転載はご遠慮ください。
九州国立博物館【福岡県太宰府市】
秋の九博は「ベルリン国立美術館展」。
一刻も早く駆けつけたい気持ちでいっぱいだったのですが、
引越その他でずっと時間が取れず、この時期になってしまいました。
会期終了間際、もともと話題の特別展は大変な混雑です。
最近また人ごみ酔いしてしまうので、人だかりに分け入ることが出来ない私、
絵を見に行ったんだか、人の後頭部を見に行ったんだか分かりません(涙)が
それでも話題の作品や個人的に興味のある作品は遠くからでもちゃんと鑑賞(^^)
全体の雰囲気もしっかり味わってきました。
ベルリンには国立の博物館・美術館が点在していて、
総称して「国立美術館群」という言い方をするのだそうです。
今回はその中から、絵画館及び彫刻コレクション館、素描版画館の所蔵品より、
15世紀から18世紀のイタリアや北欧の美術品が集められています。

展覧会は大きく「絵画彫刻」と「素描」に分かれ、
さらに、ほぼ時系列に並べられた絵画彫刻は、
それぞれ大きなテーマに添って5章で構成されています。
その第4章、「絵画の黄金時代」17世紀のスペイン・オランダの作品を集めた中に、
今回の「目玉」でもあるフェルメール「真珠の首飾りの少女」がありました。

大胆な構図と光の表現で注目される作品ですが、
きめの細かい、滑らかな美しさは格別で、理屈抜きに吸い込まれるような魅力を感じます。
さて、個人的にはそれより少し時代をさかのぼった15世紀、
イタリアルネサンス初期の画家達の足跡にも、たいへん興味をそそられます。
というのも、ちょうど、当時フィレンツェを舞台にした、
辻邦生さんの文学作品「春の戴冠」を(何度目か)読み終えたところだからなのです。
作品中に登場する人々、たとえば

フィレンツェ芸術のパトロン、メディチ家の老コジモの肖像を目にしたり、

サンドロ・ボッティチェルリの素描や
フィリッポ・リッピのテンペラ画などを見ると、
当時の雰囲気が少し身近になったような気がして嬉しく思うのでした。
今回の「ベルリン国立博物館展」は、
まず東京上野の西洋美術館で開催された企画展が巡回されて来たようです。
もともと九博は「博物館」ですから、
西洋美術のオリジナル展覧会、というのは難しいのでしょうね。
幅広く様々な作品が展示され、美術史概論として興味深く見学しましたが、
九博企画展で毎度私が感激する、強いテーマ性やストーリー性という部分では、
今回少々薄めな気がして、
最近すっかり九博ファン(笑)の私としては物足りなくも思いました。
とは言え、ここ福岡でこれだけ本格的に西洋美術を概観できる機会は貴重で、
作品鑑賞と共に雰囲気もたっぷり堪能できて、知的満足感はいっぱいです♪
次回は元旦から「ボストン美術館展」。
ボストン所蔵の日本絵画が多数来日する模様で、これは本当に楽しみです!
☆「ベルリン国立美術館展」の会期は12月2日(日)まで。
※この記事はぶろぐるぽにエントリーしています。
また、記事中の写真は九州国立博物館さまよりご提供いただきました。
転載はご遠慮ください。
私は今回(も)お一人様でマイペース鑑賞でした。
東京在住時代から九博の常設展示が好きで、
当時は特別展のほうは興味があるときだけ・・という感じでしたが、
福岡へ移住してからは、特別展ごとにほぼ欠かさず見ています。
照明について、私はこれまで気になったことがないのですが、
専門家の意見はまた違うのでしょうね。
常設フロアのスポットの当て方とか、結構好きだったりしますが(^^)
背景語りたくなる気持ちはちょこっと分かったりもします(笑)が、
当日は相当混んでましたもんね。
でも、楽しそうなご夫婦デートで羨ましいです☆