My Favorite Things II

福岡にて、美味しい生活満喫中。
日々のあれこれ、ひきつづき。

「馬〜アジアを駆けた二千年」展

2010年07月30日 | Art
馬 〜アジアを駆けた二千年〜
2010年7月13日〜9月5日
九州国立博物館【福岡県太宰府市】


* * * * *
この夏の九州国立博物館は、お馬さんたちが主役です。
(個人的な話で恐縮ですが)じつは弟が某競馬新聞の記者でして、
私自身はギャンブル興味はないものの、お馬さんを他人とは思えず(笑)。
さらに「アジアを駆けた二千年」というサブタイトルが、
子どもの頃、○HKシルクロード番組で見た、
はるか地平線へ続く大地を駆ける野生馬に、私を導くのです。
わくわくしながら太宰府へ。

期待通り、とても見応えのある企画展でした。
馬の祖先の話から始まり、有史以来のアジア地域での馬の活躍、
さらに騎馬の習慣が朝鮮半島から九州を経由し、
日本全国に広まって行く経緯について。
また、馬に乗るための道具とその装飾の文化。
馬が「神馬」へ至り、いまも受け継がれる伝統。
これだけ濃い内容を分かりやすく、適度な情報量で、
飽きさせず疲れさせずに楽しんで見学してもらうこと、
簡単ではないはずなのに、それが実現していることに、頭が下がります。

序盤でまずインパクトがあったのは5世紀の馬骨(日本最古だそう)。

権力者の力の象徴だったという馬は、当時海を渡ってやってきたばかり。
ここに眠る彼(彼女かも)は
古事記日本書紀の時代、神話の時代を見ていたんだと思うとどきどきします。

背に乗りやすく、スタミナやスピードがあり、
また性格が比較的穏やかで飼いやすい馬に巡り会えたことで、
人はたくさんの恩恵を受けることができたのです。


文献や碑文の中に、馬についての記載があれば、
その伝播の様子や用途が推測できます。


王族や豪族が埋葬されたあとも、主人を守る役目を果たします。

副葬品の中には、墓の主の生前の勢力がしのばれる、
豪華で贅沢な品もありました。



藤ノ木古墳から出土した黄金の装飾品も、数多く展示されています。
精巧緻密、当時の最先端技術で丁寧に作られた金細工、
騎乗時の馬具につけられたと思われる装飾品や部品など。
時を経ても輝きが褪せることはありません。
ひとつひとつもこれだけ美しいのですから、
全身「黄金の馬」と飾られた姿はどれほどであったか。
馬の主人である王族や貴族の誇らしげな様子が目に浮かぶようです。

この世のものとも思えぬ黄金馬の美しさが、
神に捧げる馬という発想に繋がったのかもしれません。
最後の展示室では、飾り馬や競馬(くらべうま)などの行事が、
神に奉納する神事として、いまも受け継がれることが紹介されます。

騎手がつかみ合いのバトルを繰り広げる様子が笑えます。

アジアで2000年、日本に渡り1500年、
様々な局面で、私達はこの特別な動物に助けられてきたことを、
感謝の気持ちとともに深く思い知った企画展でした。

展示室の出口近くに立つ「神馬」の静謐なたたずまいです。


* * * * *

以上、つたなくもざっと感想を書きました。
本当に興味深く、時間も忘れて見入ってしまう企画展でした。
以前は混雑ぶりが話題になったこの博物館も、いまは少し落ち着いている様子。
この日も夏休み中にも関わらず、比較的空いており、
ゆっくり見学することができました。
こうしてレポートを書いていると、
もう一度見ておきたい・確かめておきたいことも出てきます。
後半になるにつれ混雑すると思われるので、
近々もういちど見に行こうかと思っている私です。


※この記事はぶろぐるぼにエントリーしています。
 また、記事中の写真は九州国立博物館さまよりご提供いただきました。
 転載はご遠慮ください。
ジャンル:
ウェブログ
コメント (0) |  トラックバック (0) |  この記事についてブログを書く
Messenger この記事をはてなブックマークに追加 mixiチェック シェア
« 都会はこわい | トップ | Bistro au Basco... »

コメント

コメントはありません。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。
下記数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。この数字を読み取っていただくことで自動化されたプログラムによる投稿でないことを確認させていただいております。
数字4桁

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。