ないちょの雑記帳

日々心に浮かぶこと、世の中のことをそこはかとなく書き綴ってます

”過ち”ってなんですか?~原爆忌におもう~

2005-08-07 | その他
1945年8月6日8時15分
そして
1945年8月9日11時2分

日本国内で、2発の原子爆弾が炸裂し、数十万の市民が
その熱線と爆風により、命を失った。またその惨禍を辛う
じて生き延びた市民にも、死の影が迫った。
放射線障害である。
後遺症という形で、いまも原爆の惨禍は続いている。

広島の平和公園にある原爆死没者慰霊碑にはこう書か
れている。

「安らかに眠(ねむ)って下さい 過ちは繰返(くりかえ)しませぬから」

以前から、小生はこの碑文の”過ち”の内容とその主語
は何なのだろうと考えている。

原爆を落とされたことが”過ち”のだろうか?つまり原爆
を使用されるような状況を作り出したことが”過ち”なの
だろうか?
もしそうだとすると、主語は当然日本人(または”我々”)
という事になる。
そうすると、その背景には”日本が戦争を始めたのが悪
いのであり、原爆被害は当然受けなければならない報い”
という考えがあることになる。
であれば、原爆死没者は当然死ぬべき存在であり、原
爆の使用は侵略者に対する報復として認めることを暗示
していることになる。
原爆の使用、いや原爆の存在そのものに対するアンチテ
ーゼとなるべき、広島の惨禍が逆に原爆を含む核兵器の
使用を正当化する事例になりはしないであろうか?

そうでないことを祈りたいのだが、現在の政治的な状況
や歴史教育の主導的な意見を小生が総覧した限りでは、
どうも小生が危惧する解釈がまかり通る可能性がある。

本当の”過ち”とは何なのか、もっと考えなければならな
いだろう。
そして、”過ち”を繰り返さないために何をなすべきか答
えを模索しなければならないだろう。

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