京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『火天の城』

2009-09-24 | 邦画

 

 
□作品オフィシャルサイト 「火天の城
□監督 田中光敏
□原作 山本兼一
□脚本 横田与志
□キャスト 西田敏行、大竹しのぶ、椎名桔平、寺島 進、山本太郎、石田卓也、上田耕一、夏八木 勲、緒形直人、西岡徳馬、渡辺いっけい、田口浩正、石橋蓮司、笹野高史、福田沙紀、水野美紀、前田 健、河本準一、遠藤章造

■鑑賞日 9月13日(日)
■劇場 TOHOシネマズ川崎
■cyazの満足度 ★★★★(5★満点、☆は0.5)

<感想>

 河本~~~っ、「お前に演(や)らせる秀吉はねぇ~」(笑) 
 秀吉が猿と呼ばれているうちならいいかもしれないけれど(爆) 

 期待していなかった分、なかなか楽しめた映画だ。 脚本には少しぎくしゃくしている面もありやや無理があったように思うけど、そこはキャスティングでカバーできたように思った。

 椎名桔平とその他お笑い選手たちを除いては、老齢な役者陣が地味ながら見事な演技を見せてくれたし、史実の整合性はともかく、内容は興味深いものだった。

 ある意味、築城に携わることなんて男のロマンかもしれないし、“敵に塩を送る”ではないが、敵陣の城の大黒柱となる檜を求めるなんて想像できないことだったけど、そこには武士ではない、今は少なくなった「職人気質」の心技を見た思いだった。

 ここでは、やはり西田敏行演じる岡部又右衛門を中心に、岡部VS織田信長(椎名桔平)、岡部VS妻の田鶴(大竹しのぶ)、岡部VS甚兵衛(緒形直人)、そして五郎右衛門(石橋蓮司)、清兵衛(夏八木 勲)との人間関係が面白い。

 緒形直人は、最近TVのナレーションでしかその声を聴かなくなったけど、親父さんが亡くなって、この辺で心機一転しなければならない彼も、ここでは西田敏行と上手く絡み合っていたように思える。 

 西田敏行は例の釣りバカが終了(そもそもここまで長くやるつもりはなかったようだが、寅さん亡き後、仕方なく松竹に説得され続けたようだが)して、役者として羽根を広げるいい機会を得たのだろう。 彼のキャラが良く活きた作品となっていた。

 そして大竹しのぶもここのところ娘の話題が先行していたが、やはり女優としての力量はハンパじゃない。 鼻水ながしながら泣くところでは、思わずもらい泣きしてしまった。 彼女を岡部の妻役にキャスティングしたのは正解だったと思う。

 ただ非常に残念なことは、木曽義仲役の笹野高史をこんな使い方しかできないのかと腹立たしかった。 彼にはもっと彼にふさわしいポジションがあると思うのだが。 逆に映画を観終わってから、甚兵衛役(緒形直人)か、あるいは清兵衛役(夏八木 勲)か、若しくは弥吉役(上田耕一)をやらせれば、この映画自体に深味が出ただろうに。

 またお笑いの連中を使うことが最近多いようだが、この映画についていえば、前田 健、河本準一、遠藤章造はいらんやろ~って感じ(笑) 

 ま、最後の隠密なんかはなくても良かったし、無理から市造(石田卓也)が殆ど無傷で帰って来ることもなかったろうに。 

 とはいえ、築城なんて男の夢のまた夢で、まして日本の中心で山一つを城にしてしまうアイデアなんて観ているだけでワクワクしてしまう。 

 余談だが、僕のオヤジはリタイアしてから日本全国のお城の写真をカメラにおさめて回った。 城好きのオヤジに観せてやったら喜ぶだろうなぁ~



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
キャスティング (sakurai)
2009-09-28 15:39:13
がいまいちでしたね。
なんだか、やけに時代劇づいてますが、4つ見た時代劇の中では、キャスティングの下手さが際立ってました。
そこ、大事だと思うんですがね。
それによって、映画の印象や、価値が決まってしまいますから。
城好きの方がごらんになったら、どんな感想をお持ちになるでしょうか。
もっともっとどうやって作られていくのか、木一本切るにしても、どんだけ大変なことか。
その辺ももうちょっと見たかったです。
返信する
適材適所で~ (cyaz)
2009-09-28 17:41:03
sakuraiさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>なんだか、やけに時代劇づいてますが、4つ見た時代劇の中では、キャスティングの下手さが際立ってました。 そこ、大事だと思うんですがね。
仰る通りだと思います。
脇をしっかり固めて欲しい。
と、適材適所で(笑)

>城好きの方がごらんになったら、どんな感想をお持ちになるでしょうか。 もっともっとどうやって作られていくのか、木一本切るにしても、どんだけ大変なことか。 その辺ももうちょっと見たかったです。
築城については先日大阪城に資料もありましたが、ピラミッド同様、当時は大変な作業だと想像しますが・・・。
返信する
今日見てきました (ホワイトクン)
2009-10-03 23:16:54
原作を冒涜する内容でしたね。特に、凛という名の娘の演技がひどかった。最初から最後まで同じ顔。あんな明るい色の着物着て、肩幅広くて首が短く頭が大きくて顎が四角い。あの時代に番匠の娘があんな着物を着れるはずがない。つたない演技なのに、画面に大アップされると、しらけました。もっとやせて小さい女ならまだ許せるのに、完全なキャステイングミスです。原作では、又右衛門と息子の似俊(もちとし)との葛藤が中心に描かれているのに、凛などという原作にないキャラクターを出して、三流の恋愛映画になってしまった。スポンサーに化粧品会社が入っていたから、原作をねじ曲げて凛を登場させたのでは?あとで、CMで使うんじゃないかな。信長の行軍に凛が男を探して何か手渡すなど、手打ちにあってもおかしくないはず。作事場に娘の凛がシャシャリ出て、西田敏行との実力差が露呈。へたくそ。どっちらけ。渡辺いっけいの普請奉行役は無理。軽すぎ。お笑いの河本の秀吉、遠藤の豪商も必要なかったなぁ。乱波の女が椎名桔平の信長に切りかかるシーン。いきなりワイヤーアクションで雰囲気大なし。挙句の果てに山本太郎と二人で串刺しになり、ここも三流恋愛もの。緒形直人。大河ドラマで主役を張れるクラスは分かるが、存在感出しすぎ。笹野高史の方が適役。とにかく脚本がひどい。キャスティングミス。何を追い求めた映画なのか? 男の戦いの中に、ロマンと夫婦愛あれこれ混ぜてですべて中途半端。演技合格は、西田敏行、椎名桔平、大竹しのぶ。あとは、前田健の留吉、良かったです。100点満点で40点の映画。1800円は高い過ぎ、せいぜい700円だな。
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脚本~ (cyaz)
2009-10-04 09:27:58
ホワイトクンさん、コメントあrがとうございます。

>原作を冒涜する内容でしたね。
原作は未読なのでわかりませんが(汗)

>特に、凛という名の娘の演技がひどかった。最初から最後まで同じ顔。
それは同感です。

>原作では、又右衛門と息子の似俊(もちとし)との葛藤が中心に描かれているのに、凛などという原作にないキャラクターを出して、三流の恋愛映画になってしまった。
原作ではそうだったんですね? 勉強不足ですみません。

>信長の行軍に凛が男を探して何か手渡すなど、手打ちにあってもおかしくないはず。作事場に娘の凛がシャシャリ出て、西田敏行との実力差が露呈。
ま、西田さん比較する対象にはならないですがねぇ(笑)

>お笑いの河本の秀吉、遠藤の豪商も必要なかったなぁ。
そこは同感です^^

>演技合格は、西田敏行、椎名桔平、大竹しのぶ。
ここは妥当な線ですね!
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