京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『愛、アムール』

2013-03-26 | 洋画

 


□作品オフィシャルサイト 「愛、アムール

□監督・脚本 ミヒャエル・ハネケ
□キャスト ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァ、イザベル・ユベール、アレクサンドル・タロー

■鑑賞日 3月16日(土)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

  カンヌ国際映画祭りでパルムドールに輝いた作品。
  誰しもいずれは老いて、もしかすれば、この映画のケースに陥らないとはかぎらない・・・。

 パリの高級アパートで悠々自適の老後を過ごしていた音楽家の老夫婦。
 しかし、妻の病により夫婦の暮らしは大きく変わってしまうのだ。 
 自宅で献身的に妻の面倒を見る夫、夫・ジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)の
 努力むなしく悪化していく妻・アンヌ(エマニュエル・リヴァ)。
 今まで何不自由なかった愛する妻を老いたジョルジュが介護する形となり、
 人生の最期を迎える老夫婦の姿を描き出していく。

 誰もが老いて、互いが介護する立場からは逃れられない、そんな1家族を描き出していくのだが、
 正直、自分の両親が認知症で介護を必要としている今現在を考えると、必ずしも同調できるかと
 言うと、必ずしもそうではなかった。
 淡々と話が進む中で、「何故?」と思う点が多く、介護苦から究極の選択をした最後の「何故?」。
 こういう形で“老老介護”が描かれていなかったのは確かかもしれないが、それにしても起伏が
 少ない分、二人の心象描写が具現化されてほしいところなのだが、どちらかといえば、
 眠りに落ちないけれど、面白味も少ない。

 監督のハネケは夫・ジョルジュをジャン=ルイ・トランティニャンが演じることを前提に脚本を書いたという。
 妻・アンヌを演じたのはエマニュエル・リヴァ。 リヴァは広島が舞台のアラン・レネ監督の
 『二十四時間の情事』で岡田英次と共演していたそうだ。
 そのハネケ監督が、自分の家族にも同じようなことが起こったことが、この映画を撮るきっかけとなったという。
 リヴァは、「実際これは誰にでも起こり得ることですから、見た人はみんな共感できるのではないでしょうか」と
 語っていた。
 ジョルジュとアンヌの娘・エヴァ役はハネケ作品『ピアニスト』でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞したイザベル・ユペール。
 夫妻の愛弟子のピアニスト役は現代ピアニスト、アレクサンドル・タローが実名で登場し、劇中の音楽も担当している。
 
  「老い」と「死」は誰も複数の選択肢を選べない。
  そのために最期をどのように迎えるのか。 一昨年観た『エンディングノート』のような
  厳しい現実に目を向けていたかというと、家族そのものが現実を受け入れて、
  そこで出来るポジティブに全てを受け入れる勇気と努力を正直感じた。
  これは愛を放棄してしまった映画に過ぎない・・・。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「かに道楽」/川崎(2013春) | トップ | 嵐山/京都(2013春) »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
遅くなって (sakurai)
2013-04-03 20:58:04
すいません。
半端ない忙しさだったのですが、やっと落ち着きました。
さすがに、二人の受験生はきつかった3月でした。
でも、そうやって忙しい日々を送れるのも、まだ現役で母をやれるから。
人間に突き付けられた限界点というか、残酷にそれを描きだす。愛には見えなかったなあ。。。
二人だけで暮らしてる老両親を思い浮かべてしまいました。
返信する
テーマが~ (cyaz)
2013-04-04 08:22:17
sakuraiさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>さすがに、二人の受験生はきつかった3月でした。
おつかれさまでしたm(__)m

>人間に突き付けられた限界点というか、残酷にそれを描きだす。愛には見えなかったなあ。。。
少しテーマと視点が違っていたように思いました。

>二人だけで暮らしてる老両親を思い浮かべてしまいました。
うちもそうですが、認知症は一進一退を繰り返しています。
幸い、健康状態は悪くないので救われていますが・・・。
返信する

コメントを投稿

洋画」カテゴリの最新記事