犬と猫と考える

レスキューした犬猫と考える。。生き物の大切さ。。

カイとの出会い

2010年05月29日 | 犬のこと
カイと名づけられたこの犬はMarin Humane Societyという、アニマルレスキューに保護されたのが、かれこれ5年以上も前になる。。

犬番号:188063 犬種:秋田犬と牧場犬の雑種 

カイはお姉ちゃん犬のコナと名づけられた犬と一緒に保護されたが、生後8週間という若さで、ものすごい攻撃的、凶暴、訓練してもなおらないという理由から、安楽死された。

カイが保護されたとき、すでに腰の骨が折れており、明らかに人間によって虐待を受けたと思われる。 きっとお姉ちゃん犬のコナがこんなに凶暴になったのも、カイを助けるためにそうなったのであろうと。。

手術がおわり、カイはアダプションセンターに出すまで、一時預かりの家に行くことになった。

一時預かりから、アダプションセンターへ。。

当時私は、ケンネルのお掃除や、犬猫の処分そして、シェルターの犬の散歩などのボランティアをしていた。





新しい子犬が来たのね。。”KAI”だって。。へぇ~日本語やんか。。
ほかの係りの人が、カイとコナのいきさつを話してくれた。。

私は言葉を失った。。そう、このKAIと名づけられた犬のお姉ちゃん犬を処分したのは、この私だった。。

檻の中に入り、震えるカイをずっと抱きしめ、”ごめんよ。。一人ぼっちで寂しかっただろうに。。人間がまだまだ怖いんだよね。。”

ほかの犬のお散歩係りの人が言う。。”KAIね。。外に出たがらないのよね。。やっぱり、まだまだ後遺症があるわよね。。”

外に出なければ、うんち、おしっこはこの折の中だ。。お掃除する人は朝と夕方にしか来ない。お散歩係りの人は掃除までしようとはしない。。だから、うんちやおしっこの汚い折の中にいるKAIをだそうともしなかった。

いつしか、うんちまみれのKAIを見た私は、すぐに洗ってあげ、震えるKAIをドライヤーで乾かし、檻の中でずっとKAIに話しかけていた。

それから、毎日KAIの様子を伺うようになり、KAIも少しだけ心を開いてくれたのだ。 ”KAI君、お外に出てみようか?”



初めての1歩。。そして、はじめてのお座りの写真。。。

何週間かして、KAIはある家に引き取られた。。

”よかった。。KAIはこれで幸せになれる。。”そう思った瞬間、なんとなく寂しさとうれしさで、涙がこぼれてきた。

3日後、檻を見たらえ?KAIが戻ってきてる?! 係員のひとに聞いたら、子犬のわりに遊ばず、ずっと震えてて、部屋の隅っこから動かない。。という理由。。 

そっか。。あんたあかんやんか。。せっかくもらわれたのに。。そんな震えてたら。。KAIはそういう私にす~っと近寄ってきて、居眠りを始めた。。

それから、またすぐにKAIはもらわれたが、また同じ理由でシェルターに戻されてきた。。

2回目戻されたとき、係員の人が、”GUMI,あんたの番や。KAI引き取ったり” 

”え? うち? 無理です。猫も2匹、それに今は学校もいかんとあかんし、無理無理” そうしたら、犬の行動問題の先生が来て、”Gumi,あんたは動物病院で働いてるし、医療費は安くつくよね? トレーニングは私がしてあげるから、ただやし、後は食事やね。 病院からなんぼでもサンプルくれるやろ?”

そういわれてKaiを引き取ってしまった。。

シングルマザーの子育てが始まったわけです。。。



自分の綱を持って走り回る生後10週間のKaiです。




とにかく、人間が怖いだけにいろいろなところに、つれて回り人間に慣れさせる訓練をさせました。 動物看護士になるための学校にも無理を言ってクラスルームに連れて行き、みんなにかわいがられたKAI君です。。


ずっと、Kaiを引き取ったときから、考えてたこと。。それは”KONA”というお姉ちゃん犬を私が処分をしてしまった。。だからいつか時間と余裕ができたら、もう1匹メスの犬を引き取りたいということ。そして、もちろん名前をKONAと名づけること。。

Kaiとはまったく違った性格の犬。。天真爛漫なメス犬を、Kaiが1歳半のときぐらいに引き取ってきた。そう、それがあのオオカミ犬のKonaですわ。。

誰かあたちのことよんだぁ~


今では大家族の長男坊として、元気にしてるKai君です。



あ~あ。。これもひとつの虐待?!  ミニーマウスの耳をつけて。。


おまけ


”BARK”というこちらにある犬の雑誌に私はよく、カイの写真を出してましたが、もちろんなかなか人気の雑誌なだけに、載ることもありませんでした。 が、何ヶ月かして出版社の方から、連絡があり、”今度Barkから本を出すことになり、お宅のKAI君の写真を使いたいので、許可をお願いします。。” 

え?やった~、どの写真やろ?? 

”表紙もKai君にできますが、どうしますか?”

あ、もちろん、表紙もKaiでお願いします!!







でも、なんでこの写真なん?? もっとええ写真送ったのに。。と思ったけど、ま、いいか! おもわず、3冊お願いして、日本の実家にも送りました。

親ばか~ 

このすべての写真集には笑った犬の写真がたくさん!! みてて本当に笑えます。

6年前、檻の中でブルブル震えてた、Kai..いまはこうしてモデル犬?に!! へへへへ

ご飯ですよ~

2010年05月27日 | 犬のこと
ご飯の用意を手伝って? くれようとする猫のサバとエビです。



   

今日は3匹お泊りのお客様いるから、たくさんだね~ え~っと、犬用7匹と4匹の猫たちの食器。。。ずら~


            

ママ~まだぁ~おなかすきすきにゃ~ 



            

まずは、猫からね。。。


そして。。。


 カイ君はいつも、おりこうさんにお座りして待ってるんだよね~







 はいは~い、ご飯ですよ~





今日はママさんつかれたから、犬用のドライフードと調理した肉で。。我慢してね。。

ほんでもって、クーはほかの犬や猫のご飯を取るから、自分のクレイトの中でご飯を食べさせるようにしてます。  ご飯を出して、2分お座りすことを訓練させてました。特にクーの場合は食べ物に関して、執着心がありすぎるので。。訓練の成果だね! Good Dog! 


    あ、あ~誰ですか? ディッシュウォッシャーの中に入ろうとしてるのは?!  猫のシンバ。。まだおなかがすいてる様で。。まぁ。。16歳とは思えない食事っぷりです!!



そして、そして、お客様の紹介です~

  14歳のジャックラッセルテリアのトラちゃんです! 関節炎持ち。。


 そして、こちらも14歳のチョコレートラボのゾエちゃんです。 シンバと仲良くベッドをシェアしてます。 この2月に後ろ足の関節の手術を行ったばかりで、足を引きずってますが、さすがラボ! 食べることは欠かせません!!




オバマ大統領も飼った犬で有名な”ポチギウォータードッグ”という犬種。
今年で5歳になるベッツィーです。 太り気味。。。

特に老犬、そしてハンディーキャップ持ちの犬を世話を家でしてます。
たまに、ベッツィーのように、若い犬もお泊りにきますが。。

もちろん、私のところに来る犬たちにはワクチンの証明書などいりませんよ~ だって、そんな犬いないもの! 必要なし!

お泊りの予約はこちらまで~

http://www.team4k9.com/services/boarding_daycare.html







Saying Good bye

2010年05月26日 | 猫のこと
ふっと、今日猫のイクラのことを思った。

猫のイクラとは私がアメリカに来て、はじめて飼った猫。。当時私は精神的にぼろぼろで、どうしようもないときに、私のことを助けてくれた猫であった。

アライグマほど大きな猫。。イクラが4歳のときに猛スピードで走っていく、車に跳ねられて即死でした。 私の目の前で起きた出来事でした。 

動物を飼うということは、いつか別れも来ます。 イクラのように突然の別れもありうるでしょう。。


猫のシンバをこの2月に引き取って以来、少しレスキューのお仕事をお休みしてます。 

最後に別れを告げたのは、シャドーです。

シャドーは安楽死をさせました。 安楽死を決めたときは、これでよかったのか、自分自身いつまでたっても後悔が消えません。。

ある本の中で、70歳近くの女性の方の猫の話がとても印象的でした。

19歳になる猫が、ガンということがわかり、専門の病院に連れていき、手術をするかしないと獣医師にいわれたのですが、猫は19歳。飼い主の方は、病院にくるというだけでも、ストレスがたまるのに、手術、それに科学的な治療はおこないたくありません。 私のできる限りのことで、治療法を教えてください。とその女性は言いました。

半年ぐらいかな。。その猫は飼い主さんの側で治療を行い、最後に飼い主さんに”みゃ~”と泣いたそうです。 飼い主さんは”そうか、もう辛いのね。。わかったよ。。”

最後は安楽死をさせたそうですが、その獣医がいうには、猫の顔は幸せそうに逝ったといいます。

去年の夏に安楽死をさせた猫のSoxもそんな感じでした。私はもう少し、もう少しとおもい、いろいろと治療をしてるとき、猫のSoxが”やめてくれと”いわんばかりに、カテーテルをものすごい力で、取り外したのです。

その瞬間、私はSoxを抱きかかえ、カテーテルをはずし、”わかったよ。。”と答えることで精一杯でした。 
そのとき横にいたドクターも、”Gumi,もうさよならを言ってるんではないかな? ”と方をたたかれた瞬間倒れこむように私は泣いた。

動物看護士として働く中、どうにかして助けてあげたかった。その気持ちもドクターはわかってたのだ。 

そして、ドクターに頼み、安楽死を行った。。

ドクターが言った。”こんな、幸せそうにして、なくなる猫の顔をはじめてみたよ。。あれだけ苦しい病気にもかかわらず、こんなに幸せにしてるよ。。Gumi,お前はすごいよ。この猫をここまで幸せにしてあげたのだから。。”

  

元気だったころのSOX           最後のSOX..犬のカイとお昼寝




病院でも働いてると、毎日のように動物の安楽死を行います。 飼い主もさまざまで、最後をみれないからと置いていく人、最後までいて、半狂乱になる人。 お金のことばかり気にする人。 

日本ではまだまだ、安楽死を選択するということが少ないと聞きます。
でも、ガンで苦しんでる犬や猫をみると、安楽死という選択があるのであれば、そのほうが動物たちのためだと私は思います。


Saying Good Bye..いつか必ず通らないといけない道。。

シャドーが言います。

”ママありがとう。私はいつかまた、何らかの形で生まれ変わって、ママのところに来ます。その日まで。。また出会える日まで。。”








シェルティーの日

2010年05月24日 | 犬のこと
シェルティーを飼われてない方も、飼ってる方もよかったら、楽しんでください。日本ではオフ会というものに、わたくし、参加させていただきました。

ブログ友のクーママさんのところに遊びに行くようになり、シェルティーのクーちゃんをみてて、”シェルティーほしい病”になり今秘かに5匹目をシェルティーにしようかと考え中。。
え?5匹とは言わず、8匹ぐらい? って。。あずきママさんのささやく声がきこえたりして。。 へへへへ  





   


  

こうやってみると、あずきママさんのところにいるシェルティーのカラー、マーブルっていうんですか? 1匹しかみかけなかったんですよね。。



  

  

 

  

右の写真のシェルティー、なんとなくクーママさんとこの、クーちゃんに似てるような。。



  


シェルティーの会のメンバーは150人ぐらいいるらしいんだけど、毎回集まるのは、50匹ぐらいだそうです。私が行った時点では30匹ぐらいしかいませんでした。。ちょこっと遅れたんで。。

  


黒(ブルーというらしいけど。。)のシェルティーってはじめてみました。。
名前は忘れたけど、14歳です。


  





天気のいい午後、こんなにたくさんのシェルティーに、触れ合うことができて幸せでした~


今度、私も負けず、”雑種犬の会”とかやってみようかな??


犬たちと考える

2010年05月23日 | 犬のこと
本村伸子さん、彼女は日本で唯一のホリスティック獣医として知られている。彼女が書いた、”フレンドの遺言状”という本を読んで、考えさせられた。






以前にも日本のワクチンのことでお話しをしたと思います。彼女が日本の動物たちのワクチンを1年から3年にしようと運動をなさってる方です。

彼女もまた、フレンドという犬をガンで亡くされたのをきっかけに、普通の獣医から、アメリカでホリスティックの獣医になるため、勉強なさったそうです。

この本の中で、ワクチンはともかく、犬の行動、しつけ問題にも彼女はふれておりました。 なぜ、彼女の犬がガンになったのか。。彼女は追及したのです。

まず、フレンドはもともと、彼女のお姉さんの犬でした。お姉さんはいわゆる、”教育熱心”ともいえるほど、犬のしつけには厳しく、そして、訓練競技会にも参加をするほど犬を訓練させていたそうです。 そして、フレンドはもともと、盲導犬の両親から産まれているので、繁栄させるために盲導犬訓練所に年2回は飛行機でとばされて、子供をつくってたそうです。

本村さんがおっしゃるには、ガンの原因を作ったのは、もちろん、ワクチンのやりすぎ、それにストレスだといいます。

ストレス犬猫にももちろん、ストレスがたまります。

私もどちらかというと、本村さんのお姉さんタイプだったような気がします。








ハスキーがアジリティーで初優勝! そんな記事を読んで、私はふっとコナの顔を見た。 

コナ、あんたにもできるかも! 


私の期待を答えるかのように、コナはアジリティーの訓練をうまくこなした。







コナ、本格的にコーチをつけて、大会にでよう!




週1回の練習では飽き足らず、週2回、3回とトレーニングをさせて私。

次第にコナは、車に乗るのも嫌になってきていたようだった。。

ある日、練習に出かける前、コナは名前を呼んでも来なかった。 

主人が冗談で、”コナは嫌がってるんではないか? 本当は家にいたいんじゃないか?”と言われたが、その当時の私は、”大会にでて優勝させるのよ!”

”それはコナのためか? それともGumiのためか?”

そういわれて、すこし腹も立ったが、無理やり練習にコナを連れて行った。

練習ではパーフェクトな動きのコナだけに、コーチとも、”Gumi,コナなら、優勝できるわ! 次の大会が楽しみね! またもや、ハスキーが優勝なんてすごいわ!”





期待は外れた。 


大会当日、ジャンプ、ジャンプ、そして、トンネル。。。。。

トンネルの中から、コナは出てこなかった。。

”Kona, Kona,come on! what are you doing there? come on Kona!! get out!! move move!!! " (コナ、どうしたん? なにしてるん? 早く、出てきて!! コナ!!!)

周りがざわめいてきた。。 私は何百人の前で恥かしかった。。前代未聞だ。。 トンネルの中でコナはおなかを出しごろごろして、私にあっかんべーをしてるのだ。。


ピピー!  Time Out!!



家に帰り、主人にこのことを話したら、”あはははは、コナよくやったぞ!”

次の週、トレーニングにコナを連れて行き、コーチと話をしてたら、”ま、こういうこともあるわよ。。初めての大会でコナも緊張したんでしょう。がんばって、また練習しましょう! コナは才能があるから。。”

そういわれて、また練習を重ねてたときの事故だった。。。


コナがジャンプをし終わったとき、”きゃい~ん”と泣いた。。と瞬間にこけて、コナは私に何かを訴えた。 関節がはずれたのか、足をびっこひいてきた。。

”ママ、もうやりたくないよ。。うちは、山や海でカイたちとかけっこしてるほうが、楽しい。。” 

コナの気持ちが伝わってきた瞬間、私はコナを抱え、涙がでてきた。。
そして。。同時に私はなんてことをしてたんだろうと。。

”ごめん、ごめん。 もう、やめよう。ごめんね。。こんな足がなるまで、訓練させて。。もういいよ。これは、あんたのためやなく、うちのエゴやったな。。帰ろう。海に行こう。明日からは、もう海や山で遊ぼう。”

もちろん、アジリティーの訓練が悪いというのではない。 ボーダーコリーやシェルティー、ジャックラッセルテリアたちは楽しんで訓練を受けている。

でも、やはりハスキーとオオカミのコナには無理があったのだ。

犬たちと考える

しつけ、訓練は最低限必要だとおもう。でも、それ以上は犬たちにとって、必要だろうか。。 私は自分自身でも犬の訓練士として、働くこともあるが、”やりすぎ”ないよう、飼い主さんに伝えることがある。

訓練してる本人がストレスを感じたら、訓練はしないこと。

犬だって怒られてばかりいると楽しくないでしょう。

私はいつも、犬たちのことを考えて行動するようにしてます。 この子(犬)たちが、どうしたら、楽しいんだろうか、どうすればストレスがたまらないのか。。  海で追いかけあいしてることが、この子たちが一番うれしいこと。。そう思うと、何時間かかっても私は車でこの子達を海に連れて行ってあげることに、幸せをかんじるようになった。

これでいい。。

コナがうれしそうにビーチで走る。。そして、いかにもこんな感じで。。

”あっかんべ~、ママ! あははははは、 ビーチは大好き~”

             








犬たちと考える。。

これでよかったのかな。。