気象庁火山噴火予知連絡会(会長=藤井敏嗣・東京大学名誉教授)は15日、今年4月に活動が活発化した蔵王山(宮城・山形県境)について「一時期ほど活動性が高い状態ではない」との見解をまとめた。
昨年9月に水蒸気爆発した御嶽山(長野・岐阜県境)は噴火の警戒範囲を、現在の「火口から2キロ・メートル(一部2・5キロ)」から「火口周辺」に縮小する案を示した。
これを受け、気象庁は二つの火山の地元自治体の防災態勢が十分かどうか見極めたうえで現状の警戒体制を見直す。
噴火警戒レベルが導入されていない蔵王山は現行の「火口周辺警報」の解除を検討する。
蔵王山は今年5月下旬から地震が減少している。
御嶽山は噴火警戒レベルを現行の「3」(入山規制)から「2」(火口周辺規制)への引き下げを議論する。
御嶽山では、マグマや熱水の活発な動きを示す火山性微動が昨年12月以降、観測されていない。