高市早苗総務相、山谷えり子国家公安委員長、有村治子女性活躍担当相は二十三日、春季例大祭に合わせて東京・九段北の靖国神社を参拝した。
三人は、昨年十月の秋季例大祭の際にも参拝している。
中国外務省の副報道局長は、東京裁判のA級戦犯が合祀(ごうし)されている靖国神社への閣僚参拝について「誤った態度だ。断固反対する」と批判した。
高市氏は参拝後、記者団に「国策に殉じた皆さまのみ霊に、尊崇の念を持って感謝の誠をささげた」と述べた。
山谷氏は「国のために戦い、尊い命をささげた英霊に感謝の誠をささげてきた」と説明。
有村氏は「戦地に赴き命をささげた方々や、塗炭の苦しみを味わった遺族の歩みに思いをいたして参拝した」とした。
いずれも玉串料を私費で納め、それぞれ「総務大臣高市早苗」「国務大臣山谷えり子」「国務大臣、参院議員有村治子」と記帳したという。
二十一日に始まった例大祭は、二十三日が最終日だった。
菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で「私人として参拝した」と述べ、日中の関係改善の流れに影響を与えることはないとの認識を示した。
民主党の高木義明国対委員長は会見で、日中首脳会談直後であることを踏まえ「友好親善へ努力しなければならない折に、閣僚がこういったことをするのはいかがなものか」と強調した。
社民党の又市征治幹事長も「閣僚らが個人の意思だけで動いてはならない。厳しく批判したい」と語った。