夢だったんだね～

ドアを開けて入ってきたときから、
既に始まっていた私の気持ち。可愛いと思った。
偶然に席が隣になった。満員御礼のソファー席。
太もも同士がぴったりくっついたまま
平気を装い会話が続いた。穏やかだった。気が合うと感じた。

干支が同じだった　（12分の1ね）
週休１日で平日休みの曜日が同じだった（5分の1ね）
血液型が同じだった　（4分の1ね）
日本海側の人間だった　（何分の１だか）

大した確率でもないものを、なんでも運命だと
思い込みたがるのが恋だね。
でもね、なかなか少ないと思ったのよ本当に。
そういや誕生日は聞かずじまいだ。
同じじゃないことが分かるのが怖かったのだろうか。
いや、その前に、もう、すっかり舞い上がっていたのだよ。

♪やっと運命の人に逢えたなんて～
♪舞い上がって空に感謝したよ～
　by　中島　夢だったんだね

そして突っ走った。
暴走していると自覚したが、外から見ると、
全然その気が見えなかったらしい。

そして
♪べつに驚くほどのこともないけど
　今度はちょっとダメージ大きいみたいよ～
ときたもんだ。

中島みゆき恐るべし（笑）

私のズタボロ姿、どうして知ってるのよー
なんてね。きっと、人間みんなそう違わないパターンを
繰り返しているんだろうね。

なんて醒めたフリしている人は、たいがい、
好いた惚れたが成就しないタイプ。
だから私は、ひとりで彷徨う人を抱きしめたくなる。
自分を抱きしめたいだけかもしれないけれど、
そして孤独に惹かれ合い「それは愛ではない」と一蹴し
愛だとか恋だとか、温かい家庭だとかがますます苦手になる。

家庭を築くやらなんやらは、本当に、とうの昔に捨ててるし、
本気で憧れも全くないんだけどね。
愛だとか恋だとかに関しては、やっぱりほしいもんだと
素直に思うことがあって、笑っちゃいます

いわゆる、こじらせ系ね。
と突っ込んで笑っておくれ～