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【古森義久の緯度経度】朝鮮半島有事の危機はすぐそこに来ている! トランプ政権内外で「予防攻撃」論相次ぐ理由とは…

2017年04月01日 22時53分31秒 | コラム・ルポ

【古森義久の緯度経度】朝鮮半島有事の危機はすぐそこに来ている! トランプ政権内外で「予防攻撃」論相次ぐ理由とは…

 米国のトランプ政権にとって北朝鮮の脅威は当面、安全保障上の最大の危機として迫ってきたようだ。北朝鮮が核兵器と各種ミサイルの開発へとひた走り、無法な実験を重ねてきた歴史は長い。この数カ月、その好戦的な言動はとくにエスカレートしてきた。

 ではトランプ政権はどう対応するのか。政権内外で「予防攻撃」という名の下での軍事手段が頻繁に語られるようになった。

 ティラーソン国務長官は軍事行動を含む「あらゆる選択肢の考慮」を明言した。上院外交委員長のボブ・コーカー議員(共和党)が「米国は北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を予防的に攻撃する準備をすべきだ」と述べた。

 上院軍事委員会の有力メンバー、リンゼイ・グラハム議員(共和党)は北朝鮮のICBM開発阻止のため大統領に予防的軍事攻撃の権限を与える法案を出すと言明。ウォルター・シャープ元在韓米軍司令官は、北朝鮮がICBMを発射台に載せる動きをみせれば攻撃をかけることを提唱した。

 1990年代から米側の対応策では軍事手段は断続して語られてきた。だがいまほど現実味を帯びたことはない。トランプ政権は歴代政権よりも確実に強固な姿勢を固めたようなのだ。

 政権内ではマクファーランド大統領副補佐官(国家安全保障担当)が中心となり、軍や政府の関連機関から具体的な対策案を3月上旬までに集めた。軍事手段も含めての多様な提案がいま国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長、マット・ポッティンジャー氏を実務調整役として検討されているという。

 トランプ政権内部の動きについて、これまで30年も米国政府内外で朝鮮情勢研究を専門にしてきたジョージ・ワシントン大学のラリー・ニクシュ教授に尋ねてみた。教授は現政権のアジア部門に近いとはいえ、あくまで外部からの考察の結果だと前置きして、以下の要点を明らかにした。

 ▽トランプ政権は北朝鮮の核武装とICBMの開発阻止のため、優先政策として中国に北朝鮮への石油輸出の全面停止など決定的な経済制裁を実施するよう最大の圧力をかけることを目指している。

 ▽そのためトランプ政権は当面の対中関係では北朝鮮問題が最優先課題だとみなし、中国が決定的な対北制裁を実行すれば他領域である程度の対中譲歩をしてもよいという構えがある。

 ▽ただトランプ政権は軍事攻撃案もかつてない真剣さで詰めており、最も現実的な方法は北朝鮮の北西部の弾道ミサイル発射基地などへのミサイルあるいは有人無人の航空機による限定的な爆撃案とみている。

 ▽核施設への直接攻撃は、核弾頭や核燃料の再処理・濃縮施設の位置が確認できず、山岳部の深い地下にあるとみられるため効果が期待できず優先されていない。

 ニクシュ氏がさらに強調したのは、トランプ政権が米側の軍事攻撃が必ずしも全面戦争にはつながらないという認識を強め始めたようだという点だった。

 これまでの軍事案はすべて北朝鮮の全面反撃で韓国側に甚大な被害が出るとの見通しで排除されてきた。だがトランプ政権下では拠点攻撃への北朝鮮側の全面反撃を抑止できるという見方が広まったというのだ。

 いずれにせよ、朝鮮半島有事の危機はすぐそこまで迫ってきた。日本の反応の鈍さが改めて心配になる。(ワシントン駐在客員特派員)


自分だけかなぁ、野党は国益よりも政局を優先しているように感じるのは。

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【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】中朝国境から、38度線から…金正男氏暗殺情報「ヒタヒタ国内」に「ピリピリ正恩政権」

2017年04月01日 22時47分44秒 | コラム・ルポ

【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】中朝国境から、38度線から…金正男氏暗殺情報「ヒタヒタ国内」に「ピリピリ正恩政権」

【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】中朝国境から、38度線から…金正男氏暗殺情報「ヒタヒタ国内」に「ピリピリ正恩政権」

北朝鮮との軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)周辺を巡回する韓国軍兵士=2月(ロイター)

(産経新聞)

 マレーシアの金正男氏暗殺事件は、北朝鮮が仕掛けた遺体奪還と人質交換で北朝鮮の思惑通りに事件の幕引きが図られようとしている。両国が発表した「声明」に金正男氏の名前はなく、金正男氏は「死亡した北朝鮮国民」として扱われた。ただ一方、金正恩政権はいまも中朝国境から流入している異母兄の暗殺情報の阻止に懸命だ。携帯電話の取り締まりや国境住民の中国テレビの視聴に神経を尖らせているという。VXを使った卑劣な異母兄暗殺は、このまま闇に葬られてしまうのか。

中朝国境で情報封じ込めに躍起

 中朝国境では事件発生約1カ月後の3月中旬から、北朝鮮の警備当局が国境住民の携帯電話使用の取り締まりを強化したことが確認されている。中朝国境で北朝鮮住民は中国製の携帯などを使って写真やメールの行っているが、当局はこれに神経を尖らせている。

 北朝鮮側住民に複数の情報源を持つ韓国の北朝鮮専門ニュースサイトの「ニューフォーカス」によると、北朝鮮国内で正男氏暗殺事件にからむ噂が密かに広がっており、住民たちは「暗殺事件に関するニュースを中国チャンネルで知った」と話しているという。

 中朝国境では中国チャンネルが入り、人々はこれで韓国ドラマを見ており、北朝鮮北部の両江道恵山市や国境都市の茂山、会寧では中国チャンネルのほうが北朝鮮テレビより画質がはるかに良いためで、ニュースを見て情報にも通じるようになっている。

 ある住民は「中国チャンネルで金正恩の異母兄の金正男氏が暗殺されたという報道を見てびっくりした。金正男氏の存在は知っている住民もいるが知らない住民の方が多い。北朝鮮では金氏一家に関することはすべてが秘密だ」と話し、暗殺事件を「カラス飛び立つや梨が落ちる」という朝鮮ことわざを使って、「すなわち金正男氏を暗殺できるのは金正恩しかいないという意味だ」などと述べた。

 またほかの住民は「張成沢氏処刑後、正恩氏は北朝鮮内で『家族まで処刑する恐ろしい将軍』との認識が広まった。今回の暗殺にも驚いている。外部世界は恐怖の下で息を殺して生きている事情を理解して助けの手を伸ばしてほしい」と話したと伝えている。

 異母兄暗殺の情報を北朝鮮内部に向け情報戦を仕掛けようと、韓国内の脱北者団体は先月28日、南北軍事境界線から金正男氏殺害を糾弾するビラ30万枚と1ドル札2000枚、USBメモリー500個などを大型風船にくくりつけ北朝鮮に向けて飛ばした。ビラは『兄を殺した悪魔』と題し、殺害に大量破壊兵器のVXを使ったことなどが書かれている。

 北朝鮮の北方、中朝国境から、そして南方、南北軍事境界線から金正男氏暗殺情報がヒタヒタと北朝鮮に入っている。

暗殺事件はこれで幕引きか 

 北朝鮮はマレーシアとの人質交渉で“満額回答”を引き出した。事件に関与の疑いが持たれている2等書記官と高麗航空職員の2人を引き取り、遺体も奪還した。さらに事件を受けマレーシア政府が停止したビザなし渡航も復活させて確保した。友好関係も確認、両国関係を事件前の状態に戻すことに成功した。

 一方、マレーシア側はナジブ首相の声明で「この深刻な犯罪に対する警察の捜査は継続する」としたものの、北朝鮮との交渉で取れたのは容疑者2人の形だけの事情聴取だけに終わり、主犯格はすでに帰国していることから関係者から迫る事件解明はほぼ不可能。殺害に神経剤VXが使われたことも北朝鮮関与の有力な要素だが、このVXが北朝鮮製との証明も困難だ。

 マレーシアがここまで譲歩したのは、北朝鮮に足止めされた9人人質を取り戻すことを最優先にしたことのほか、両国関係が相互依存からなっているためでもある。

 北朝鮮にとってマレーシアはビザなし交流が出来る工作拠点国として重要な友好国。一方のマレーシアにとっても北朝鮮は、鉱山などの労働力不足が深刻な近年、北朝鮮の出稼ぎ労働者に頼ってきた事情がある。事件直後、駐北朝鮮マレーシア大使を召還するなど強気に出たマレーシアだが、その後は両国の国交断絶を強く否定するなど微妙な立場をみせてきた。

 金正男氏の遺体は、マレーシア警察が身元が確認した。身元特定に近親者のDNA鑑定が必要としてきたマレーシア警察だが、遺体の引き取り手は現われず、警察は身元確認の手段を「証人の安全のため」として明らかにしなかった。この経緯は金正男氏の近親者がいまだに危険にさらされていることを示している。一方、遺体が北朝鮮でどう扱われるかは不明だ。金正男氏の後見人だった張成沢氏は銃殺刑のあと機関銃で砕かれたとされる。遺体の行方を確認するすべは限りなくゼロに近い。(産経新聞編集局編集委員)


日本周辺がきな臭くなっているのに、いつまで国会では森友問題を長引かせるつもりなんだろう…。

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